暗殺者の欲望

カキ

プロローグ

 人には「欲」がある。
 「欲」は満たせば人に幸福をもたらし、満たせなければ人暴走してしまう。
 「欲」は毒でもある。
 どんな人も「欲」には勝てない。


             例え
                 暗殺者でも










「すいません!この人を見たことありませんか?」
 オレンジの髪の少女は自分の番が回って来た時に真っ先に人探しを依頼した。
 彼女の大きな声が彼女の性格がとても明るい事が伺えた。
 

 ナグリ町のギルド支部市民受付
 

 私はある暗殺者を探していた。
 ギルドの受付をしている中年のおばさんは私の依頼書を受け取り、それを読んだとたんため息をついた。
「あんた、これ本気で言ってんのかい? こんなのただの噂に決まってるよ。」
 おばさんは依頼書を私に押し返して次の人人に回そうとした。
「待ってちゃんと報酬は払います!」
「あんたねぇ! こんなヤツ雇ってどんな大物を暗殺して貰う気だい。この暗殺家はとてつもなく残酷に殺してくれってことだよ」
 おばさんは大きな声で机を叩いた、後ろの冒険者を脅かした。
「そうなんですよ! それを雇わないと暗殺出来ないんですよ!」
 私は冒険者を押し退けておばさんの前で持って来た依頼書を叩き着けた。


 私の名前はマジョリカ。
 元盗賊の17歳の少女。


「それなら裏ギルドの方で暗殺をした方がいいと思うよ。家の裏ギルドなら暗殺の成功率も高い。」
 ギルドの職員でありながら裏ギルドの提案をしてきた。
 そのおばさんの考えが彼女の顔の広さがよくわかった。
「[欲]は止めときな。」
 「でも[欲]じゃないと!」 
 [欲]それはこの国で優れていて異常な殺し方をする暗殺者達に与えられる異名。
 [欲]の付け方は暗殺者の異常な殺し方にその名前が与えられ、依頼の大きさが決まってくる。
 しかしどの暗殺者達も異常すぎた殺し方も依頼者の姿も見た物がおらず、空想の人物扱いされている。
「だいたい[欲]は空想上の暗殺者達だろ。」
「でも今度こそ現れたんですよ。【勝負欲】が!」
「それが夢物語だと言ってるのだよ!」
 おばさんは声を張り上げてその噂を否定した。
「だいたいギルドに来たなら!ギルドの聖騎士様に頼めばいいじゃないかい!どこのどいつを殺したいのか知らないけど聖騎士様に依頼すればしっかりやってくれるよ。」
 おばさんは苛立ちを見せて私がプレゼンした[欲]の存在を否定した。
 それもそのはず相手はギルドだ。
 なのにギルドに暗殺者なんて聞こえのいい殺人鬼を探してくれなんて虫のいい話だった。
 私は足下の木製の床を見た。
「聖騎士じゃ、、ダメなんです。アイツを殺すためには[欲]の暗殺者じゃなきゃ。殺せない。」


 おばさんは依頼書を優しく返した。
「そうかい、、、ならあたいたちができる事はないね。次が詰まってるからどきな。」
 私は後ろの冒険者に押されて列の先頭から弾きだされた。
 私は敗北感に駆られてそのままギルド内に設置されたテーブルと椅子におぼつかない足取りで向かった。
 誰も[欲]の話しに耳を傾けないことはこの町に来てたくさんあった。
 信じられる人はどこにもいなかった。
 盗賊に拾われて生きて来た私に元から信じられる人はいなかった しかし盗賊以外なら信じてもいいんじゃないかなと考えてた。
 盗賊当主を殺したアイツを私は殺したい。
 【食欲】、、、
 



 諦めて帰ろうと背中を向けた時、後ろからおばさんが驚く声が聞こえた。
 後ろを向いた時、その列の先頭でその驚くべき依頼は起こっていた。
「あんたも【勝負欲】を探してるのかい? 困った人が今日は多いねぇ。あんたもあそこにいるひとつ結びの姉ちゃんと一緒に探してきな![欲]はもう手に終えない!」
「そんな!」
 若い男性の声が聞こえて来た。
 その男性も諦めて先頭から動き出した。
 足音が近づいてきた。
 私が私と同じ考えの男性を見ようとして目を見開いた。
 銀髪で高身長、顔つきのいい彼は私に微笑み話しかけて来た。
「あなたも僕と同じ【勝負欲】を探しているんですか?」
 いい香りが鼻を突き抜けた。
 耳障りのいい声、彼に何の暗殺があるのか解らなかった。
「一緒に探しませんか?」
「あい。」
 私は変な返事をした事に後悔している。
 私の人生が変わる瞬間だと言うことにただし発声ができなかったことに。



















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