神様、私に幸せ降ってきませんか?

ノベルバユーザー435319

神様、私に幸せ降ってきませんか?

「ふぁぁああ、ほんとに眠い。」
早朝4時から鳴り響く目覚まし時計に、無理矢理叩き起こされる。今にも閉じてしまいそうな思いまぶたを白目になりながら、なんとか開けている。

お洒落なYouTuberの人たちがしているようなmoaning routine的なものは私には存在しない。
私の朝のmoaning routineとやらは弟の朝ごはんを準備して、洗濯物に皿洗い、私のお弁当も用意しなきゃ。歯も磨いて、ボサボサの髪にクシを通したらあとは家を出る。ただそれだけ。

なら4時なんかに起きずにゆっくり寝てればって思ったと思う。でもそれじゃ私は高校にすら行けなくなっちゃう。
なんでかって?
父と母が離婚して母子家庭で育った私。母は体が強くなくって入退院を繰り返してる。弟はまだ小学生だし私とも歳が離れてる。
だからね、私が働くしかないの。養育費を払うはずの父は今どこにいるのかもわからない。
こんな毎日嫌になっちゃう。私の青春バイトで終わっちゃいそう。なんて考える時もあるくらい。

きっと大丈夫、桜木笑華。普通の高校3年生の私に普通の幸せくらい見つけれるはず。
そうとでも思わないと今は前を向いて歩いて行けそうにないから。


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