ウクライナ危機!釈尊の戦争・平和観を考える

樺山 輝一

釈尊 1

 「先生、こんな平和な時代にロシアがウクライナに侵攻をはじめました。あらためて、釈尊の指導をしりたいのですが」
 「殺そうと闘争する人々を見よ。武器をって打とうとしたことから恐怖が生まれると、釈尊は指導しています。愛から憎しみが生まれるように闘争の心から恐怖が生まれるのです。釈尊は人生において、今日は人の身、明日は我が身に会うのを見て、不快になった。そして生きとし生けるものの心の中に見がたき煩悩の矢がひそんでいるのを見た。世間の多くの自由を奪う綱にほだされてはならない。多くの欲望を知り尽くして、自己の安らぎを求めよ。人は誠実であれ。傲慢でなく、嘘なく、悪口を言わず、怒ることなく、道に外れた貪りや物を惜しむ心を越えよ。美しい姿に愛欲を起こすな。思い上がることも乱暴もすることなく、振る舞え。古いものを喜んではならない。また新しいものに誘惑されてはならない。滅びゆくものを悲しんではならない。進むべき道を間違ってはならない。人とは真実から離れることなく、安らかになることである。煩悩の矢を引き抜いた人である。あらゆる生きものに対して暴力を振るうことなく、あらゆる生きものを悩ますことなく、さいつののようにただひとり歩けば、闘争も恐怖の心もなくなるのであります」

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