見た目おっさん。夢想したものを錬成、現実化できる力を行使する異世界平和への物語

とおす

おっさんとスキル

おっさんが異世界へ送り込まれる準備を無理にさせられている頃。


漆黒の鎧に包まれたゴブリン兵士100団毎に100体。


合わせて10000体の脅威が密林の奥底にあった。


生命溢れる都ルシアー。


近づくその脅威に立ち向かうのは誰なのか・・・








―おっさんサイド―


「こんなもんか」


おっさんはイメチェンを行った。


無精ひげは無くなり、頭の毛が薄くなりつつあった部分を補正。


もともとの顔は悪くなかったから据え置きしつつ、目の皺を補正。


仕上がりは屈強そうなナイスガイなおっさんである。


「ご満足ですか?一度決定しますとやりなおしは、し・・できませんのでご注意下さい」


「・・・おい、なんか今言いかけなかったか?」


「・・・?いいえ、おほほほほ」


「・・・まあいいか、これでいい」


おっさんは宙に浮いている玉から手を放し、玉から体を離した。


「かしこまりました。身体反映させます。コールス。」


玉が光を放ち、おっさんに放出光を浴びせる。


光は消え、おっさんは設定どおりの姿に変わった。


「まぶしい!いきなりかよ?!びっくりした!」


「おほほほほ」


「おほほほほじゃないって・・・ったく」


「渉さん、あなたをさっそく異世界に連れて行かなければいけないようです。」


「ん?」


「あなたに行って頂く、異世界ボルドは地球と同じく自然豊かな世界です。
しかし、今その世界の生命バランスに危機が迫っています。」


「・・・それで?」


「私の計算では、あと1年。
魔物と人間、魔人族と天使、魚介類と海藻類。
さまざまな生命が骨肉の争いをし、
互いを滅ぼすまでのタイムリミットです」


「魚介類と海藻類がなんで入っているのかは突っ込まないでおくが、争いが起きようとしているなら、仲裁に入ったり出来る存在はいないのか?」


「よい質問です。正直に申しましょう。渉さん。


・・・あなたの力でこの世界を平和に導いて欲しいのです」


「・・・は?なんで?こんなおっさんに?・・・いやいやいや・・・ほかに適材いるっしょ」


「タシカニイルカモシレマセン」


「いるのかよ!」


「おほほほほ」


「・・・ハア、もういいよ続けて」


「はい、新たな争いが起こるまでに残された時間は多くありません。


従って、あなたには特例のスキルを3つ選ばせることができます。


また、私の女神としての恩恵も付与し、成長速度を加速します。


成長したそのスキルを使い、全ての生命が共存できる世界にして頂きたいのです」


「おーおースケールが大きいこって、いちいち突っ込んだら時間が惜しそうだ。スキルってのは?」


「はい。リストオブジェクトコール」


ブン。渉の前にスキルリストが表示された。


「ふむ」
-スキル選択リスト(女神コール)-
1.魔法詠唱スキル(火・水・地・風・治癒)
-詠唱回数と詠唱に費やす精神力に比例し、スキル威力が向上。Lvに上限は無いが詠唱者の肉体が滅んだ場合、停止する。


2.肉体稼働スキル
-自らの肉体へ精神力でイメージすることにより、硬質化など様々な変化を加えることができる。
スキルLvの上限は50。
10ずつLvが向上する度に、腕→足→頭→肩→胴の順番に強化できる部位が増える。


3.創造スキル(物理)
-手に触れた物を精神イメージ力に沿った物的創造物に作りかえることができる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に1個ずつ創造できる数が増えていく。


4.不死スキル
-アンデットとなり、攻撃してきた相手のスキル特性を把握し、自分のスキルにする事ができる。
しかし、体臭が酷く、味覚等がなくなり、人間としての生活が100%できなくなる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に2個ずつ習得できるスキル数が増えていく。


5.魔法付与スキル(人・物)
-魔法詠唱スキルとは違い、人や物にのみ属性(火・水・地・風・治癒)を付与することができる。
効果は付与者が死んでから7年まで持続する。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に3個ずつ創造できる数が増えていく。


6.操作マスタースキル
-手に触れることができる物に対して、あらゆるコントロールが出来るようになる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に5個ずつ操作できる数が増えていく。


7.従者スキル(生命体)
-会話を行い、相手が了承した場合、その存在を仲間にすることが出来る。
また、このスキルを選んだ場合、全ての種族の会話を話すことが出来るようになる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に1体ずつ仲間にできる数が増えていく。


8.起死回生スキル
-自らの肉体が滅んだ時、近くの生命体に魂を移すことが出来る。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に魂を移せる距離が1㎞ずつ広がる。


9.運呼スキル(ウンコスキル)
-このスキルを選んだ者は多彩な運に恵まれる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に意図しない出来事が増えていく。


10.影スキル
-このスキルを選んだ者は影の中でしか存在出来なくなる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に影としての違和感が無くなっていく。


11.太陽スキル
-このスキルを選んだ者は太陽になる。
スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度に10度プラスマイナスずつ調整温度が増えていく。
また、自分の太陽光は方向操作が可能。


12.神スキル
-肉体・精神の使用内容・使用回数に伴い、様々なスキルを身に着けることができるようになる。
チート。スキルLvに上限は無く、Lvが上がる度にスキル威力・数・内容が増えていく。
このスキルを選んだ場合、スキル選択2個分扱いとなる。




「ぷっ。まさに異能スキルだな」






ーおっさんのチョイス炸裂になるか?!次回に続く!

















「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く