リカとマコト

マコちゃん

ボクとマコト

リカ、僕、忘れていた同じ過ちをまた繰り返したかもしれない
当時僕に邪魔だったから、それだけでマコトを拒んでたんだ
カラスにもその場だけの状態で生きる価値を当てはめてしまった
害鳥のように扱ってしまった
そしてカラスもマコトと同じ様に僕から離れていった

リカはぎゅっと抱いてくれ頭をなでてくれる

そっか、マコちゃんカラスの中にいたんだ
思い出せて良かったね、また自分の中にマコちゃん戻ってきたね

それからだ、虫や鳥を追い払うとき、母親の元へ走っていくマコトの背中を思い出して胸が締め付けられる
マコトが早く逃げるほど、小気味よかった、廃れた気持ちが心に影を落とす

リカ、僕たちは僕たちの生きられる場所で生きようか
ひと目を忍んで、生き物を傷付けずに生きていたい、しんどいよ

リカは笑う

そうね、将来もう少しだけ良い所に引っ越しましょう
でも何処にいたって人に優しく生き物に優しく生きる事はできるわ
優しく接したら優しくされる、辛く当たるから逃げていく
あなたはマコちゃんを忘れて利己的に振る舞うからそうなるの
マコちゃんまた何かの中に入って、そこからあなたを伺うわ
あなたはその度に悔やむ
だからあなたは、マコちゃんが心から逃げないようにいつも優しくしてればいいのよ、あなたの中にいればマコちゃんはあなたにはいじめられないのだから

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