我ら天下の暇人グループ
1.大失態
「「「はぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」」」
朝日がまだ目に眩しい頃。
既に人で賑わっていたギルドから一際賑やかな声を発していたのは、他でもない私たち’’暇人グル’’の面々だった。
遡ること数分前。
ラディールに呼び出された私達は、朝のひんやりとした空気を身に受けてギルドの門をくぐった。
「あ、おはよ皆」
「おはよ」
「ラディールおはよ!」
「おはよう」
どこか元気のない彼と挨拶を交わし、空いた席に腰掛ける。
受付嬢のリエルさんが浮かべていた困ったような笑顔が気になるが、まずは彼の話を聞こう。
「で、僕たち今日はなんで呼ばれたの?」
「何か依頼とってきたんでしょ?今度は何狩るの?」
「あぁ……うん…そうだよ。依頼…とってきた…」
「?」
いつになく歯切れが悪い。
何かあったのかな…?
「先に謝っとくわ。ごめん」
「え、なにどうした」
「どしたのラディール?」
疑問を浮かべるトリエラとヒスの目をしっかり見て、彼はとんでもないことを口にした。
「俺の手違いでさ……星の石採掘依頼…受けちまった…」
何を言っているのか理解できず、3人揃って首を傾げる。
採掘依頼?
…星の石の?
……討伐専門の私達が?
時間と共に理解が追いつき、私達は目を見合わせる。
「「「はぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」」」
ーーーーーそして今に至る。
星の石というのは、夜空に浮かぶ星々を閉じ込めたような半透明の綺麗な石だ。
加工次第で装飾品にも武器にもなる為、需要に供給が追いつかずよくギルドにも採掘依頼がくる。
「え、でも星の石って最近レアなんじゃないの?」
「そうだよ。人間が採りすぎて探しても無いんだって。なんでそんな依頼受けたのラディール…」
トリエラの言うように、採掘のしすぎによって星の石は今とても希少価値が高い。
最近では採掘依頼専門のパーティでも成功できるか危ういような代物だ。
「……でもほら!ラディールが何の理由もなく間違えるわけないじゃない?何か理由があるなら話してよラディール」
「ありがとカティリア…」
そうは言っても私だって疑問だ。
こういう依頼は私達ゴリゴリの討伐依頼専門パーティが受けるような依頼ではない。
それに採掘依頼なんて数回しか受けたことがないというのに何故…?
「なんか…依頼が書かれた紙を取り違えてさ……取ろうとしてた隣にあったのを取っちゃって…」
「あぁ……そう…」
言葉を失う一同。
数秒後、ヒスが笑いながら彼を慰めていた。トリエラは不服そうな顔でそれに参加している。
でもどうしよう…。
一度受注した依頼は撤回ができない。
故に達成するしかない。
でも私達は討伐専門のパーティ…。
私が一人で頭を抱えていると、ヒスが笑顔で声をかけてきた。
「そんなに難しい顔しなくても大丈夫だよカティリア!私いい人知ってるから!」
「いい人?」
「うん!私の人脈の広さを証明してみせよう!」
自慢げに言い放ったヒスの言葉に嘘はなさそうだ。
今は彼女の言葉を信じよう。
………でもこの状況を助けてくれる人物ってどんな人なんだろう?
朝日がまだ目に眩しい頃。
既に人で賑わっていたギルドから一際賑やかな声を発していたのは、他でもない私たち’’暇人グル’’の面々だった。
遡ること数分前。
ラディールに呼び出された私達は、朝のひんやりとした空気を身に受けてギルドの門をくぐった。
「あ、おはよ皆」
「おはよ」
「ラディールおはよ!」
「おはよう」
どこか元気のない彼と挨拶を交わし、空いた席に腰掛ける。
受付嬢のリエルさんが浮かべていた困ったような笑顔が気になるが、まずは彼の話を聞こう。
「で、僕たち今日はなんで呼ばれたの?」
「何か依頼とってきたんでしょ?今度は何狩るの?」
「あぁ……うん…そうだよ。依頼…とってきた…」
「?」
いつになく歯切れが悪い。
何かあったのかな…?
「先に謝っとくわ。ごめん」
「え、なにどうした」
「どしたのラディール?」
疑問を浮かべるトリエラとヒスの目をしっかり見て、彼はとんでもないことを口にした。
「俺の手違いでさ……星の石採掘依頼…受けちまった…」
何を言っているのか理解できず、3人揃って首を傾げる。
採掘依頼?
…星の石の?
……討伐専門の私達が?
時間と共に理解が追いつき、私達は目を見合わせる。
「「「はぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」」」
ーーーーーそして今に至る。
星の石というのは、夜空に浮かぶ星々を閉じ込めたような半透明の綺麗な石だ。
加工次第で装飾品にも武器にもなる為、需要に供給が追いつかずよくギルドにも採掘依頼がくる。
「え、でも星の石って最近レアなんじゃないの?」
「そうだよ。人間が採りすぎて探しても無いんだって。なんでそんな依頼受けたのラディール…」
トリエラの言うように、採掘のしすぎによって星の石は今とても希少価値が高い。
最近では採掘依頼専門のパーティでも成功できるか危ういような代物だ。
「……でもほら!ラディールが何の理由もなく間違えるわけないじゃない?何か理由があるなら話してよラディール」
「ありがとカティリア…」
そうは言っても私だって疑問だ。
こういう依頼は私達ゴリゴリの討伐依頼専門パーティが受けるような依頼ではない。
それに採掘依頼なんて数回しか受けたことがないというのに何故…?
「なんか…依頼が書かれた紙を取り違えてさ……取ろうとしてた隣にあったのを取っちゃって…」
「あぁ……そう…」
言葉を失う一同。
数秒後、ヒスが笑いながら彼を慰めていた。トリエラは不服そうな顔でそれに参加している。
でもどうしよう…。
一度受注した依頼は撤回ができない。
故に達成するしかない。
でも私達は討伐専門のパーティ…。
私が一人で頭を抱えていると、ヒスが笑顔で声をかけてきた。
「そんなに難しい顔しなくても大丈夫だよカティリア!私いい人知ってるから!」
「いい人?」
「うん!私の人脈の広さを証明してみせよう!」
自慢げに言い放ったヒスの言葉に嘘はなさそうだ。
今は彼女の言葉を信じよう。
………でもこの状況を助けてくれる人物ってどんな人なんだろう?
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