十刻の魔物使い

黒良シキ

四話 1度諦め再び立ち上がる


 僕は家に着くと、少し休んだ後食事をした。
 僕のプレートというと、父様が食事の後にゆっくりと見せて欲しいと、行って来たのでプレートを見せるのは食事の後になる。


「それじゃあクーのプレートを見せてくれるか?」

 3人の食事が終わり少しすると、父様がそう言った。

「はい! 父様!」

 僕は元気いっぱいでで答えると、父様に自分のプレートを渡した。

「おっ!、凄い元気だな。どれどれ………」

「おっ、おう、珍しいじゃないかテイマーなんて………」

「父様! 僕魔法の適性がありました!」

「クー………従魔召喚は魔法じゃなくてテイマーの固有能力だ。」

「では、僕は前と変わらず魔法無敵性者なのですか?」

「そ、そうだ………」

「ちょっとあなた!少しはクーちゃんの気持ち考えて!」

「大丈夫です母様。僕は大丈夫ですので。」

「クーちゃん………」

「ぅ、す、すみません何で僕泣いてるんでしょうね。すみません。自室に行ってもよろしいですか?」

「ええ、いいわよ。」

「すみません。」

 僕は自分の部屋に走って行った。
 そして、ベットに顔をうずめて思いっきり泣いた。
 泣いて、泣いて、泣きまくった。
 少しすると、怒りが込み上げて来た。
 なんで! なんで! 僕は! なんで僕だけ!
 今まで努力して来たのに!
 誰に虐められようと耐えて来たのに!
 なんで、なんで………僕、だけ………

 僕は長旅のせいかそのまま寝てしまった。




次の日

 僕は朝起きると鏡の前に立ち、鏡に写る自分の姿を見た。
 酷い顔だ。
 僕は1度顔を洗うと、気を紛らす為にそこら辺にある本を読んでいた。

本の題名は[絶対に変えられないもの]だ。

 僕はその本を開いた。

 この世には変えられないものがある。
それは才能だ。
 人でも魔物でも、才能がある者が勝ち権力を握る。
 才能の無い者は努力という無駄な足掻きをするだろう。
 しかし、それは必然的であって間違ってはいない。
 でも、やはり才能は大事なのだ。
 才能が無いのに努力しても結果は出ない。
 なら、才能のある事に努力すればいいの
だ。
 それが出来るのもある意味才能と言えるだろう。

 僕はそこまで読むと本を閉じる。

 そうだ!
 僕は別に魔法が使えなくてもいい。
 魔法が使えないからって悪くない。
 魔法が使えないのが僕じゃないか!

 僕は元気を取り戻すと、自分のプレートをじっくり見る。


名前 レイク・ロシュ・アルカーナ
種族 人族
年齢 10歳
役職    テイマー

筋力    1675
魔力(魔法の威力) 3841

魔法適性

無し

固有能力

テイム
従魔召喚
能力遺伝


 テイムは魔物を使い魔にする事で、従魔召喚はそのテイムした魔物を呼び寄せるのは分かるのだが、能力遺伝は何なのかよく分からない。

 取り敢えずまず出来る事からしよう。
魔物を探してテイムする。
 それが僕の第一歩だ!













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