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もしも理想のパーティー構成に実力以外が考慮されなかったら?

雪月 桜

リンネとお茶会の始まり

「ふぃ~。ミルクのお陰でメシにもありつけたし、後は風呂に入って、さっさと寝るかぁ」

「あー! ようやく見つけましたよ白木さん!」

長かったパーティーも終わりを迎え、帰宅した俺がアインの屋敷の扉に手を掛けた瞬間。

突然、後ろから大声で名前を呼ばれた——と思いきや、そのまま腰の辺りを掴まれ、押し倒される。

「うおっ!? なんだ、黒ローブの残党か!? 敵討ちに来たのか!?」

「誰が黒ローブですか! このさらけ出した可愛らしい顔を忘れたとは言わせませんよ!」

背後からの衝撃により、体当たりでドアを押し開けた俺は、玄関の床に突っ伏す羽目に。

そこから体勢を変えて仰向けになり、襲撃者の正体を確認してみる。

すると、そこには見慣れた女の子の姿があった。

「この図々しい発言……神経を逆撫でするドヤ顔……なにより、小さくも大きくもない中途半端な胸……お前はリンネ!?」

「誰の胸が中途半端ですか! それに人の事を図々しいだの、神経を逆撫でするだの、随分と言いたい放題ですね! 私だって、あの戦いの功労者ですよ!」

「いや、ドラゴンに振り回されてただけじゃねーか! 俺も最後は逃げ回ってただけ……だけどさ」

「でも、私が来なかったら、モンスターの軍勢に呑まれてましたよね?」

「……ま、まぁな。一応、感謝はしてるよ」

リンネを呼びに行ったのは、もちこで、その指示を出したのは俺なんだけど……別に細かい事はいいか。

「ふふーん。そうでしょう、そうでしょう! それに、ついさっきまでドラゴンに連れ去られて大変だったんですからねっ。ねぎらいの一つや二つは、してくれても良いと思うんです」

「分かった、分かった。パンナコッタと苦い茶を買ってあるから。食堂に行こうぜ?」

「わーい、お邪魔しまーすっ」

それから、俺達は起き上がり、食堂に向かった。

当然、そこには誰もいないので、明かりを点けてパンナコッタと茶の用意を始める。

「そういえば、他の皆さんは?」

「アインは、もう寝てんじゃね? そんで、もちことミルクは早くシャワーを浴びたいって先に帰ったから、今頃は風呂場だろ」

「そうですか。じゃあ、しばらくは、私の事が大好きな白木さんと二人っきりな訳ですね。襲われたら、どうしましょう?」

「はっ、言ってろ半端乳はんぱちち

自意識過剰なリンネのセリフを鼻で笑いつつ、パンナコッタが入った器とティーカップをトレイに載せて、テーブルまで運ぶ。

ちなみにパンナコッタは、こんな時のために買い置きしていたもので、ティーカップに注いだ茶は以前、アインに飲まされたものの改良(改悪?)版だ。

「また言いましたね! こういうのは均整が取れてる美乳って言うんですぅ! 全国のCカップを敵に回しますよ!」

「……そうか、Cカップなのか」

「……ハッ!? ち、違いますよ!? ていうか、イヤらしい目で見ないで下さい!」

両手で、サッと胸を隠すリンネだけど、彼女は分かっていない。

そのポーズは、男を余計に興奮させるだけだと!

……まぁ、俺は紳士だから、きちんと自制できるけどさ。

決して、ヘタレという訳じゃないぞ!

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