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音を知らない鈴

布袋アオイ

プロローグ

楠鈴音

高校2年生、普通以下の女の子。

この小さな町で生まれ、育った。

人口も少ない田舎町。

まるで人類は滅亡してしまったかのように

昼間は人の声すら聞こえない。

それでも鳥はさえずり、

学校のチャイムは時間通りに鳴っている。

何気ない音が私は一人ではない事を教え

安心させてくれる。

自然の音は心地よい。

ずっと聞いていられる。

私はこれまで人に気を張り巡らせながら

生きてきた。

だけど、それはもう辞めよう。

お父さん、お母さん、龍也

ごめんなさい。

私、今日で人間辞めます。




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