女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

281話 父と子、黄昏タイム突入(唸)




その後は、みんなでパーティを楽しんだ。

トリックオアトリートと言いながらお菓子をねだることはもちろん、用意された料理を食べたり、リリィさんが用意したゲームをしたり・・・などなど。

特に子供が多いからかもだけど、ゲームは白熱していた。格闘ゲームで、トーナメント形式のミニ大会を開いたり、ボードゲームでワイワイ盛り上がったり。

格闘ゲームに関しては、僕は弱いから最初の方に負けちゃったけど、決勝戦のアフィアちゃん対由良、そして伝説のラスボスリリィさんとの対決は、なかなか見ものだった。

アフィアちゃんも由良もどっちもゲーム上手な上、実力はほぼ互角だったから、勝負は延長まで続いた。

結果、本当にちょっとした操作ミスで、アフィアちゃんが由良に勝ち、優勝。ラスボスのリリィさんとの対決は、リリィさんが優勢ではあったものの、アフィアちゃんも負けじと食いついていた。

結局はリリィさんが勝ったけど、お互い握手とハグで称えあっていた。僕は泣くところだったとだけ言っておこう。それだけ白熱していたのだ。

そして時間はあっという間にすぎ、パーティもそろそろお開きになるかというところ。僕はみんなから少し離れ、ジュース片手に黄昏ていた。夕日も相まって、それっぽい雰囲気だった。

日向「・・・はぁ」

思わず、ため息が漏れる。今日は、今日くらいは、アフィアちゃんにカッコイイところを見せたいと思っていたんだけどな・・・。

出だしから大コケするわ、ゲームではすぐに負けるわ・・・いいとこなしですよ。まぁ、前日の時点で無理だろうなぁと薄々感じてたけど。着なきゃ良かったな。

そんな感じで、ジュースをちびちびやりながら夕日を眺めていると・・・

大和「よ、どうしたそんなとこで。黄昏てんのか~?」

日向「・・・なんだお父さんか。」

大和「なんだはないだろ~。」

お父さんが、声をかけていた。顔がほんのり赤いし、この軽いノリは・・・酔ってますね。

大和「隣座るぞ。おぉ、結構いい眺めじゃねぇか。」

日向「・・・そうだね。」

お父さんはそれだけ言うと、僕と同じようにコップ片手にちびちびやり出した。僕のはジュース、お父さんのはお酒っていう違いはあるけどね。

しばらくそうしていると、お父さんはこっちをチラチラと見てきた。一体なんだろうか。

大和「あのさ、日向。俺の勘違いなら謝るけどよ、もっと男らしくなりたいとか、もっと違う自分になりたいとか、そんなこと思ってないか?」

お父さんの言葉に思わずビクッと反応してしまう。お父さんの方を見ると、ニヤッと笑っていた。

大和「はは、やっぱりか。こういう所は俺そっくりだなぁ。」ワシャワシャ

日向「お、お父さんくすぐったい・・・あとお酒臭い。」

大和「げぇ、マジか。そんなに酔わないように飲んでるんだけどな・・・」

お父さんはマジのトーンでそう言った。結構気にしてたんかい。

その後しばらく、お酒片手にウンウンと唸るお父さんなのだった。そ、そこまで気にすることなのかな・・・?


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