女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

267話 たった2文字で変わるもの(激)




9月。長いようで短い・・・特に課外のせいで短く感じた夏休みも終わり、また学校が始まった。

僕の事故のことは、校長先生が軽く触れる程度に終わった。まぁ、そこまで大袈裟にすることでもないからね。

クラス会でも同じ話が出たけど、誰かが根回しでもしたのか、中守先生からは、僕の話題は一切出てこなかった。

あくまで、こういうことがあったらしいから気をつけてね~くらい。そのあと、先生が僕の方をチラッと見たため、僕は小さくお辞儀をするのだった。

アフィアちゃんのことが心配で、チラチラ様子を見てたんだけど、多少気分が沈んではいたものの、特に問題なさそうだった。よかったよかった。

そして、もう1つ。夏休み前と比べて、圧倒的に変わったことがあるよね。

・・・そうだね、彼女だね。

由良「日向?はいあーん」

江美「由良、抜けがけはダメじゃないの。」

由良「ふふん、早いもん勝ちだもんね~」

叶恵「ならあたしのほうが先に食わせてやる!日向、口開けな!」

江美「なら私だって。ふふふ、日向ぁ?お口あーんして?」

日向「自分で食うんで、パス。」

3人「ダメ!」

日向「・・・なら、せめてもう少し離れてくれない?」

こいつら3人組のスキンシップが激しくなったことはもちろんのこと・・・いや、もちろんであって欲しくないんだけどさ。

奈々「にー、はいどうぞなの!」

日向「お、気が利くね。いただきます。」

ベストなタイミングで、奈々からお茶が手渡された。そこはいいんだけど、飲んだ瞬間、違和感を感じた。

僕はこう、デリカシーのないタイプなので・・・直接聞いてみた。

日向「なぁ奈々、このお茶・・・なんかいつもと違う?」

奈々「にーの好みに合わせたハーブティーなの!あとは、その・・・惚れ薬もちょっと・・・」

日向「ほ、惚れ薬て・・・」

奈々「今の時代、何だってネットで買えちゃうの!」

日向「惚れ薬まで売ってるのか・・・というか買うなよ。」

奈々「買ってしまったものは仕方ないの。」

日向「確かにそうだけどさぁ・・・」

純粋無垢じゅんすいむくな奈々でさえ、この有様。そこまで大きく変わる訳でもないのに、そこまでなのか?とは思うけどね・・・もうよくわかんないよ。

たった2文字、「彼女」という言葉が、どれだけ強いのか・・・思い知らされた。

そして本命、アフィアちゃんはというと・・・

アフィア「・・・」ポケー

日向「アフィアちゃん?」

アフィア「はっ!?・・・あ、あぁえぇと、寝てないわよ?」

日向「それは分かってるけど・・・なんかポケーっとしてるかは大丈夫かなって。」

アフィア「だ、大丈夫よ・・・大丈夫・・・ 」

どう見てもいつもの調子とは、全くと言っていいほどに違かった。ただ、それとは別のような気もする。

・・・アフィアちゃん、大丈夫かな?なんだか心配だなぁ・・・。


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