女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~
228話 十分すぎる根拠(焼)
由良「んーおいひ~」
江美「海で食べる焼きそばって、いつもより美味しいのよねぇ。」
叶恵「それなぁ。なんでも、汗をかくから塩分が濃いものが美味しく感じるらしいぞ。」
日向「へぇ、そうなんだ。」
奈緒「理由なんてどうだっていいのです。美味しいっていう事実が大事なのです・・・!」モッモッ
愛菜「・・・あなたに関しては、ただ食い意地張ってるだけでしょ。遊んでないんだから、汗だってあんまりかいてないし。」
アフィア「あはは・・・」
海でひとしきり泳いだり遊んだりしたあと、海の家・・・というのは名ばかりで、ただの屋台というか出店なんだけど、そこで買った焼きそばを頬張っていた。
叶恵の言う通り、汗をかいた体に塩分が染み渡るよう。めっちゃ美味しかったです。
アフィア「なんかすみません、奢ってもらっちゃって・・・」
愛菜「気にしなくていい。子供はいっぱい食べていっぱい遊ぶべき。」
由良「あ、ソフトクリーム売ってる!食べよ食べよ!」
愛菜「待てコラ。」
出店に向かおうとした由良を、愛菜お母さんが引き止める。
愛菜「あんたは少し、我慢ってものを覚えなさい。」
由良「でもさっき、子供はいっぱい食べていっぱい遊ぶべきって言ったよね?」
愛菜「明らかにカロリーオーバー。太るよ?」
由良「ふ、太らないもんね!食べた分、ちゃんと遊ぶからね!」
愛菜「いいから我慢しなさい。焼きそばだけで十分でしょうが。」
由良「足りないよっ!それに、ソフトクリームは乳製品だもの、栄養はむn」
奈緒「いかないのです。」
突然に、由良の話を、奈緒お母さんが遮った。
由良「え?」
奈緒「乳製品をたくさん摂ったからって、栄養は決してこっちはいかないのです。」
江美「どうしてそう言いきれるのかしらぁ?」
叶恵「そうだそうだ!根拠もないのに・・・!」
江美と叶恵が抗議する。なんだかんだ、2人も食べたいんですね。
奈緒「根拠?根拠ならあるのです。」
アフィア「あ、あるんですか?」
愛菜「おいバカやめ・・・」
愛菜お母さんが奈緒お母さんを止めようとする。・・・嫌な予感しかしないですね。
だけど、愛菜お母さんの制止を振り切り、奈緒お母さんは、腰に手を当ててこう言い放った。
奈緒「ソースは私と愛菜なのです!」
愛菜「・・・ちゃうもん、ちっちゃないもん・・・」
一同「あっ・・・」
その場の全員が察し、気持ちがひとつになった瞬間である。同時に、この話はもうやめようと、これまた全員が思った瞬間でもあった。
・・・なんていうか、うん。僕が言い出した訳じゃないけど・・・ごめんなさい。
心の中で僕達は、奈緒お母さんと愛菜お母さんに謝るのだった。
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