女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

173話 苦い現実と甘・・・くない空気




2日後の月曜日。

僕は由良達といつも通りに登校していたのだけど、とある十字路に差し掛かったところで、由良達を先に行かせた。ちょっと不満そうだったけど、なんとか行ってくれた。

僕がここに留まった理由は、ただ1つ。

日向「あ、おはようアフィアちゃん!」

アフィアちゃんと一緒に、登校するためだ。たとえ記憶がなくても、アフィアちゃんであることには変わりないし、もしかしたら思い出すかもしれないし!・・・なんだけどさ。

アフィア「・・・」スタスタ

日向「ちょ・・・無視しないでよアフィアちゃん。」

アフィア「・・・おはようございます、それでは。」ダッ

日向「ち、ちょっとぉ!置いてかないで~!」タッタッ

現実は、そう甘くないみたいです。このままだと僕、不審者とかストーカー扱いにな
らないかなぁ・・・。



昼休み、屋上にて。

日向「あぅ・・・」

由良「可愛ええ・・・って、そうじゃなくて。大丈夫?日向。」

江美「写真に残したい・・・じゃなくて、アフィアちゃんと一緒になるには、ちょっと難しいんじゃないかしら・・・」

叶恵「最高に可愛い・・・じゃなくて、そんなにアフィアちゃんがいいの?確かに可愛いし優しいけど・・・それはあたし達だって同じなのに。」

奈々「それ、自分で言ったら意味ないと思うの・・・それに、なんでいちいち可愛いって言ってから言うの?」

3人「可愛いから」

日向「・・・えへへ」

奈々「にー、チョロインだったの・・・?」

日向「ちゃうわ」

そんな他愛もない話をしていると・・・

アフィア「ちょっと、いいかしら」

日向「っあ、アフィアちゃん!?」

アフィアちゃんが、屋上にやってきたのだ。

由良「・・・なに、なんの用?」

アフィア「先生と話して、小学生の頃の私を知ってる人と話せばいいんじゃないかって。」

江美「それで、ここに?」

アフィア「えぇ。・・・といっても、見た感じあんまり仲良くなかったみたいね。」

叶恵「あぁ、バチバチのライバルだったな。」

日向「え、ちょっと・・・アフィアちゃん、そんなことないよ!皆一緒に下校してたし・・・」

奈々「そうなの!仲良しさんだったの!」

叶恵が変なことを言い、僕らが弁解する。何言ってるのほんと!?

叶恵「あのねぇ、日向。日向がどう思ってたのかは分からないけど、私たちとアフィアはライバルなのよ。」

由良「叶恵の言う通りよ。日向のために、停戦協定を結んでただけ。」

江美「いまでもそうだけど、恋のライバルだからねぇ。普通のより厄介な関係なのよ。」

日向「こ、恋のライバルって・・・」

アフィア「恋のライバル、ねぇ。まぁ、仲良くないのは分かったわ。誰を取り合ってたのか知らないけど。」

由良「あ?」ギロ

江美「あらあら・・・」ニコォ

叶恵「・・・」ジッ

アフィアちゃんの言葉を皮切りに、その場の雰囲気がガラリと変わるのだった。

奈々「・・・私、戻っちゃダメなの?」

完全に巻き込まれた奈々だった。


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