女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

169話 日向の想い、そして怒り(親)




理子「おーおかえ・・・り?どうしたの、日向?」

帰って直ぐに、母さんにそう言われた。さすがと言うべきだろうか。

日向「ただいま。・・・何でも、ないよ。」

目を逸らしながら、そう答える。

由良「お母さ~ん・・・お昼から日向がずっとこんな感じなの・・・」

聖菜「そうなの?日向君、なんかあった?」

日向「・・・何もないって。」

江美「とてもそうには見えないわよぉ。」

叶恵「母さん達、どうにかしてくれよ。これじゃ、日向って感じがしないんだよ・・・」

雫「そう言われてもなぁ・・・」

加奈「・・・まぁ、なんだ。なんかあったら相談乗るからよ。・・・奈緒あたりが。」

奈緒「酷いのです!」

奈々「お母さん、いい歳なんだからその『~なのです』辞めたら?」

奈緒「そんな!これが私のチャームポイントなのに・・・!」

愛菜「いや、そろそろきついと思う。」

母さん達がそんな話をする。・・・母さん達も、知ってたのだろうか。

まぁいいや、とりあえず父さんに聞こう。話は、それからだ。

僕は1人、静かに2階へと上がっていった。



数時間後。

大和「ただいま~」

ようやく、父さんが帰ってきた。

理子「おかえりなさい!お疲れなら理子特性のマッサージを・・・ぐへへへ・・・」ワキワキ

大和「や、結構です。」

お父さんが帰ってきたのを見計らい、2階から降りる。

日向「・・・父さん」

大和「おーおかえりー・・・どうした?なんかあったか。」

僕の目を見るなり、さっきまでのゆるゆる顔から真面目な顔になる。

日向「ちょっと、話があるんだけど・・・」

大和「・・・あぁ、いいぞ。お前の部屋、行こうか。」

日向「・・・うん」

父さんは、いつもより慎重な面持ちでそう言った。その通りに、僕の部屋に入る。

大和「さて・・・と。日向、何があった。言ってみろ。」

日向「・・・うん。実はね・・・」

僕は、全てを話した。アフィアちゃんが、うちの学校に来たこと。そして、記憶喪失であること。僕が知った情報を、全て伝えた。

大和「・・・そっか」

父さんは、神妙な面持ちでそう言う。何を今更、知っていたくせに・・・!

思わず掴みかかりそうになったけど、何とか自分を止めた。

日向「1つ、聞きたいんだけどさ。」

震える声で、父さんに尋ねる。

大和「・・・あぁ、なんだ?」

想像していたとおりに聞かれ、1呼吸置いてから、言った。

日向「父さん・・・父さんは、ずっと前からこのことを知っていただろ。僕が、ずっと手紙を待っていることを知りながら!!」

慎重に、怒りに身を任せずに。けれども、ドスをきかせて、そう言った。


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