女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

121話 グッド?バッド?タイミング(照)




朝も朝でアレだったけど、昼は昼でおかしかった。

まず、さも当たり前かのように睦月が隣に座ってくる。いつも由良が譲ろうとしない席をとったのだから、どんな気迫だったのかが分かるだろう。・・・ちびるかと思った。

あ、両隣があるだろって言われると思うけど、僕の定位置は1番端だからね。片方しかないんだ。

そして、ご飯が来ていただきますをした瞬間、それは起きた。

睦月「ふーっ・・・はい、お兄ちゃん。あーんして・・・」

みんな「!?」

一同激震が走る。あの睦月が、食べ物の執着がおかしいくらいにある睦月が、あーんをして、他人に食べさせようと・・・!

そこかよ!と思った皆さん。残念だけど、うちじゃあーんは日常茶飯事だから・・・全部拒否してるけどね。

でも、これは衝撃すぎて拒否できなかった。ジェリーさんの作ったご飯が口の中へ運ばれる。なんでだろうか、いつもより美味しく感じた。

その後のことは、あまり覚えていない。それほど、睦月があーんしたことが衝撃だったのだ。ただ、気がついたら僕と睦月のご飯はなくなっており、僕のお腹は膨れていた。そして隣には、ぺろぺろとスプーンを舐める睦月がいた。・・・何となく察した。

その後は、睦月の部屋に(無理やり)連れていかれ、一緒に(無理やり)お昼寝をした。

そして、当然の権利のように抱きついてきた。・・・羨ましい?キツく締め上げてくるから、お昼寝どころじゃなかったとだけ言っておくよ。

そして、夕飯の時は由良と睦月が僕の隣を奪い合っていた。結局、2人ともお母さんに怒られて叶恵が隣になったけど。

夜も朝と同じように、ナチュラルに一緒に寝ようとしたので、前の話で言った通り門前払い&鍵閉めで対策。・・・ま、意味なかったんだけどね。

日曜もほとんど変わらず、強いて言うなら由良と睦月のケンカが多くなったような気がするくらい。

正妻の座がーとか、この泥棒猫がーとか、そんなことを言ってたと思う。どういう意味なんだろうね。猫ちゃんが泥棒になったとか、わけわかんないや。

そんなことを、さも他人事のように静観していると

由良「こうなったら、日向に聞きましょ!それで、ハッキリさせたるわよ!」

睦月「それはこっちのセリフ。由良お姉ちゃんが後悔する未来が見えるよ。」

由良「むきーっ!もう怒った!日向ぁ、こっちきんさーーい!」

・・・まぁ、そんなこったろうと思ったよ。もう諦めた。そそくさと2人の元へ向かう。

日向「で、なに?」

由良「日向、あんたは私と睦月のどっちが好き!?当然私よね!?」

睦月「見苦しいよお姉ちゃん。睦月が勝つに決まってる。ね、そうでしょ?お兄ちゃん。」

そろそろ睦月の暴走も止めたいところだったし、ここらでちゃんと言っておこうかな。

日向「どっちも好きだよ。妹として、ね。僕はアフィアちゃん一途です。」

すると

?「へっ?」カラン

日向「え?」

後ろから音がして、振り返ると

アフィア「あ、あう・・・」

日向「あっ・・・」

・・・タイミングが悪いのか、いいのか。ちょうどアフィアちゃんが、ジェリーさんに料理を習いに来てたみたいです。エプロン姿のアフィアちゃん、可愛いなぁ・・・。

由良「・・・」ゴゴゴゴゴ

睦月「・・・」ゴゴゴゴゴ

日向「・・・はっ!?」

この人たちのこと、完全に忘れてた・・・。

僕は小一時間、2人にこってり絞られることになりましたとさ。とほほ・・・。



アフィア「・・・///」

ジェリー「ふふ・・・青春ですね」


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