女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~
76話 肝心な時にヤツは降る
2学期始まって最初の授業は、運動会の練習だった。
去年は特にこれといったことは無かったけど、今年はちょっと違う。日本から、奈緒お母さんのご両親、つまり僕の・・・何にあたるんだろ?よくわかんないや。
でも、せっかく来てくれるんだもの。いいとこ見せたいじゃん?だから、気合い入れて練習する。
ついでに、アフィアちゃんにもいいところを・・・なんて考えていると、叶恵に冷たい目で見られるから心の奥底で思うようにしてるけど。
とにかく、今回の運動会は特別。いつもより張り切っていた。
・・・のに、運動会当日。
ザザァァァァと、外で土砂降りの雨が降っていた。
理子「運動会、来週に延期だってさ。」
大和「やっぱりか・・・。申し訳ございません、せっかく来ていただいたのに・・・」
奈緒父「いやいや、大丈夫さ。天候は仕方ないし。」
奈緒母「そうよ。それに、奈緒や奈々ちゃん、日向くん達に会えたんだもの、無駄じゃないわ。」
由良「おじちゃん、肩揉んであげる!」
奈緒父「おぉ、本当かい?由良ちゃんはいい子だねぇ。」
江美「奈々のおばぁちゃん、一緒に遊ぼぉ?」
叶恵「今、奈々とすごろくやってるの!」
大和「こらこら、長旅で疲れてるんだぞ?」
奈緒母「いいのよ大和君。遊びましょ?」
2人「やったー!」
聖菜「ふふ、良かったね2人とも。」
雫「みんな楽しそうで良かったですね。」
加奈「だな。雨なのは、ちと残念だけど。」
奈緒「えぇ。にしても・・・てるてる坊主が意味なかったのです。」
奈緒お母さんは、外に吊るされたてるてる坊主を見て言った。
すると、おじちゃんが神妙な面持ちでこう言った。
奈緒父「・・・ん?なんでもう顔が書いてあんだ?もしかして一昨日のとか?」
奈緒「え?どういうことなのです?」
奈緒母「どういうことって・・・てるてる坊主の顔は、次の日晴れた時に書くんですよ?」
大和「・・・はぇ?」
日向「え、そうなの?」
奈緒父「おう。って言っても、噂程度な上、確証はないけどな。・・・もしかして知らなかったんか?」
奈緒「知らなかったのです。」
愛菜「・・・そ、そうね」
リリィ「まさか愛菜ちゃん、知ってた?」
愛菜「さて、なんのことやら」
愛菜お母さんは一向に、目を合わせようとしなかった。
理子「あんたねぇ・・・まぁいいわ。」
奈緒母「ふふ・・・仲良いのね。」
奈緒「えぇ、仲良いのです。とーってもね。」
奈緒お母さん達は、ずっと笑っていた。
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