レーヴハーモニー輝く星の希望
第78話 始まる晩ご飯
「こんなに美味しいなんて! お姉ちゃん!」
奏が愛理が寝ていることを一瞬忘れてしまい愛理のことを大声で呼ぶと、愛理が何よと寝起きの声で奏に返事をした。
「あ、寝てたのにごめんね……でも、この水美味しかったから飲んでほしくて!」
奏はこの孔雀温泉の飲める水が美味しいから飲んでみてと手渡すと、愛理は一口飲んだ。すると、愛理も目を見開いて美味しいと声を上げた。
「飲める温泉ってこんなに美味しいの!? 初めての感覚!」
温泉水を飲んで愛理が喜んでいると、そろそろ晩御飯の時間ねと楓が三人に話しかける。愛理たちはもうそんな時間なのと驚いていると、楽しい時間はすぐ過ぎるわねと笑っていた。
楓は三人を連れて晩御飯を食べる場所であるバイキング会場がある二階の鳳凰の間にエレベーターを使用して降りると、そこには沢山の宿泊客がいた。愛理はこんなに人が泊まってるなんてと驚いていると、奏がこんなに人がいるとバレそうだと顔を俯かせていた。
「バレたらバレたでいいじゃない。 楽しんだもの勝ちよ!」
愛理が無責任なことを言うが、奏はそれもそうかとその言葉に賛成した。エレナはバイキング会場に入るために並んでいる愛理たちや周囲にいる宿泊客のことを見ていると、こんなに人が幸せそうにして、こんなに人がいるんだから色々な人がいるんだなと観察していた。
そして、ついに愛理たちの順番が来ると従業員の男性を先頭に自分たちの席に案内をされた。愛理たちは特別な部屋に宿泊を射ているので、バイキング会場にある特別な個別な個室に案内された。
「こちらの青銅にどうぞ。 長椅子にお座りいただきください」
四人は説明された通りに座ると、机の上に置いてある長方形の小さい箱に気がついた。
「これなんだろう……」
愛理がその長方形の蓋を開けると、そこにはマグロとサーモンの刺身が十枚ずつ入っていた。
「何これ!? 凄い!」
愛理はまたも驚くと、楓に少しは落ち着きなさいよと注意された。愛理はごめんなさいと言って、とりあえず席に座った。愛理たちが席に座って、飲み物を注文しようとした。
「そこにあるボタンを押して」
楓が愛理に愛理の横にある小さい黒いボタンを押してと言った。ボタンを押すと、すぐに従業員が来てくれた。
「飲み物の注文いいですか?」
楓のその言葉に従業員の人は大丈夫ですと返す。
「あ、じゃあ! 私このあずき茶ってやつ!」
奏はあずき茶を頼んだ。
「私はこのほうじ茶で!」
エレナはほうじ茶を頼む。
「私はジンジャーエールで!」
愛理はジンジャーエールを。
「私はカシスオレンジを下さい」
楓はカシスオレンジを注文した。
「以上でお願いします」
楓の言葉で従業員の人が下がっていく。エレナは飲み物楽しみだなと言いながらここで待ってると言うと、奏が一緒に料理取りに行こうと誘う。エレナは料理と元気な声で言うと、愛理に声をかけて三人で行こうと言う。
「行こう! ここの料理凄い美味しいのと種類が豊富にあるって有名らしいよ!」
孔雀温泉では海辺であることもあり、海鮮料理が多くあるようである。海鮮以外にも肉やサラダにデザート、そして和食が出されるようである。愛理は海鮮料理から取っていくと言い、奏とエレナは二人で色々な種類を取っていく。周囲にいる宿泊客の人たちは、突然現れた愛理たち三人の可愛さに驚いていた。
「あの三姉妹? 一人だけ似てないけど、凄い可愛い!」
一人の若い男性がそう言うと、その友達と思われる男性たちも声をかけてみようとと言っているが、その視線に気がついた愛理が三人のことを話してた男たちを睨みつける。
「なんか、長女と思わしき女の子に睨まれてるんだけど……声かけるのやめようぜ……」
一人の男性がそう言い、声をかけるのをやめた。愛理はそれを確認すると、食べたい料理を探すのを再開した。奏とエレナは愛理とは反対側に置かれている料理を取りに行った。
「見て! こっちには味噌汁や漬物、天ぷらにその場で握ってくれる寿司があるよ!」
奏がエレナに寿司や漬物を食べてよと言って、マグロやサーモン、サバなどを握ってもらい、味噌汁は自身のトレーに二人分を乗せていた。漬物や天ぷらはエレナのトレーの上に乗せていた。二人は和食を中心に取っていくと、トレーの上が満杯となったので席に戻ることにした。
愛理はそんな二人とは違い、和食や洋食と満遍なく選んでいた。愛理は入り口近くの海鮮丼セットを見つけた。なぜここに入った時に気がつかなかったのかと疑問に感じたが、今は目の前にある甘えびやイカ、イクラにサーモン、酢飯が気になっていた。
「ここにあるものを選んで、自分の海鮮丼を作れるのね!」
愛理は目の前にある海鮮丼を作るための材料を見ながら唸り始めた。
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