レーヴハーモニー輝く星の希望

天羽睦月

第48話 週刊魔法使い


「危な! 危うく窒息するところだった!」

お茶を沢山飲んで一息をつくと、病院食って薄味で健康的だなと改めて感じていた。 愛理はすべて食べ終えると、やっぱり量が足りないと愚痴を言っていた。

「何かお菓子買おうかなー」

愛理はそう呟きながら、早く歩けないながらもゆっくりと歩いて行く。 部屋を出ると、近場にあったエレベーターに乗って地下一階にある売店に向かう。

「ここが売店か! 大きなスーパーのような大きさだ!」

愛理は地下一階に到達すると、目の前に広がるコンビニの広さに驚いた。 一般的な病院にあるコンビニの広さではなく、ワンフロア全体がコンビニんあっているようであった。愛理はそこを歩いて行くと、衣類や食料品に、書籍などが多数置いてあった。 愛理は目を輝かせながら歩き続けていると、ここを利用しているお客は職員や入院患者の家族が多いと思った。

病院にある施設なので、当然だと思ったが、ここまで大きいと周辺に住む人も利用すると思ったが、場所が場所なのでそんな人はいないかと考えていた。しかし、会計の場所を見ているとまた安くなってここを利用してよかったと外から来た人らしき年老いた女性が杖を持って立っていた。

愛理は杖を持って立っている人と、店員の話を聞いていた。 なんでも、ここは病院関係者以外も利用ができるが、なかなか来るまでが大変なので関係者以外の利用が少ないらしい。関係者はかなり安く利用ができるが、関係者以外でも他で買うより値引き額が高いので、車で週に三回はかいに来ているらしい。

「確かに漫画本も新品で一冊三百円は安い! あ、この本欲しかったやつ! 買おう」

愛理は真顔になり、欲しかったものを買うことにした。 漫画方やファッション雑誌に、週刊魔法使いという魔法専門雑誌を選んでいた。

「週刊魔法使いを買わずに終えるところだったわ! 危なかった……」

愛理は胸を撫で下ろし、週刊魔法使いの表紙をまじまじと見た。 週刊魔法使いは毎週業界を問わずに、魔法を仕事で使用をしている人たちを特集している雑誌であり、愛理は魔法の使い方や働いている人たちが煌びやかなオーラ放っていて密かに憧れていた。そんな憧れている雑誌を愛理は買い忘れるのだけはダメだと思い、痛みが残る身体に鞭を打って買いに来た。

「いやー、今週の週刊魔法使いは最高だわ! だって妹の奏が表紙だからね! 言ってくれればよかったのに、意外と恥ずかしがり屋なんだから」

愛理は微笑しながら、スタイリッシュな黒色で統一されだ服を着てポーズを取っている奏が写っている、週刊魔法使いの表紙を見つめていた。奏のポーズ最高ねと笑いながら表紙を見ていると、早くお会計をしようと目当ての物をカゴに入れて会計場所に歩く。 解消品の合計金額はそれほど高くなかったので、持ち金でなんとかすることが出来た。愛理は早く部屋に帰って週刊魔法使いを見ようと意気揚々とした気分でエレベーターに乗り込んだ。 愛理は意外と金額は安かったけど、買い物し過ぎたかなと思いつつも、まっいいかと気にしないようにした。

「さて、部屋に帰ってきたしさっそく読みますか!」

ベットに入って、購入をした週刊魔法使いを読み進める。 今週号は奏の特集なので、自身が知らされてない奏の活動が知れると嬉しかった。

「なになに……小学校三年生から子役として活動をしていたと、その時から役に合わせて魔法を使用していたと……」

奏はその時から魔法の勉強をして、氷属性の魔法を使っていたんだなと頷いていた。 その時の自分は、魔法を勉強というよりも遊んでばかりだったので、奏の活動には一切興味がなかったのであった。今なら奏の芸能活動に興味が高いのだが、昔は興味がなかったことが悲しいと感じていた。 昔から興味を持っていれば、奏の芸能活動を支えられたのかなと思っていた。

「中学生時代にバラエティに出て、昆虫とか食べてたの!? あっそう言えば一時期仕事から帰ってきた時に虫が美味しいから家でも食べようよと言ってたような……」

あの時の虫を食べようとの虫押しはこの仕事が原因だったのかと、愛理は今更ながら納得をしていた。

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