雨のための詩

小鳥 薊

第7話 喜雨

待ち焦がれたあの人を
雨が連れてきた

会うときはいつも
これきりかと

雨降りに会える

「もうお終いですか」
「どうかしら」
「一緒に生きてはいけませんか」
「さてね」


やまない雨はありません
「忘れたころにまた」

あの人は去る


喜びの雨
あの人に会える

地面を
ぴちゃぴちゃと弾く喜雨
あの人を早く連れて来て

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