これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!

ノベルバユーザー417511

美香と1

 今日から、城の教育が再開され、
まりは、城へやって来てた。


妖魔の森から帰還して以来、侍女の皆が
代わる代わる部屋に来ては、
たわいもない話しをして行くので
いつもマリーの部屋は人で賑わっていた。


「おい、マリー、俺の事忘れてるんじゃ
ないだろうな」
「ルーファス王子!」
侍女達の黄色い声が上がる。
「あら、ルーファス何か用?」
「何か用とはないだろ。毎日俺の部屋に
来るって約束したよな」
「約束守れてるの?」
「ああ、守れてる」
「そう。じゃあ、後で行くわ」
「分かった。待ってるぞ」


「ねぇ、皆、最近のルーファスはどう?」
「マリー様がいらしてから、丸くなられて
いつも私達に感謝の言葉を
かけて下さいますの」
「きっと、マリー様の影響ですわ」
「そう、それなら良かったわ。皆も何か
あったら、相談しにいらっしゃいね」
「マリー様、ありがとうございます」
侍女達の情報網は、かなり凄いものがあって
聞いていて驚く。


最近街では、アドヴァンス商会と
ホールズ商会がこぞって、新商品を出し
2代貿易商会として名を馳せているらしい。
ホールズ商会にも、一人娘がおり、
その娘を貴族の元へと嫁がせたいらしく、
後ろ楯と、貴族の名が欲しくて、躍起に
なっているようだ。


なんだか、大変よね。コネと地位が欲しいか。
いつの時代も、人間の欲望って
変わらないか....


 今日の午後からは、美香が来て
リックとタピオカ作りに
チャレンジする予定だ。


「マリー様、ご機嫌よう」
美香が来たようだ。
「ご機嫌よう。ミリカさん」
ぷっ!
「さすがっ、美香!もう板についてる!」
美香は会社で社長秘書をしていたので
飲み込みがとても早い。


「早速だけどタピオカ作りますか」
「オッケー」
本来ならタピオカ粉を使うのだが
そんなものは無い。類用品で片栗粉を使う。
リックにジャガイモから
片栗粉を作っておいて貰ったのだ。


「お嬢さん達、こんなもんかい?」


「お~、いい感んじ!」
「まるでタピオカ!」
「これに冷やしたミルクティ-を入れてと」
「チョーうまいっ!」
「これなら、毎日飲めるよね」
「早速、商品化しようよ」
「その前に、お茶会で出してさ
反応見て見ない?」
「いいね~」
「じゃ、ルーファスに聞いてみよっと」
「旦那?ちょっと紹介してよね。
どんな男か見てみなくちゃ」
二人はルーファスの部屋へと向かう。


「ルーファス、ちょっといいかしら」
「あぁ、入れ」
「友達のミリカさんを連れて来たの」
「初めまして。ミリカと申します...」
「ま、眩しっ!」
あまりのイケメンぶりにミリカが固まる。


「ミリカ嬢か、マリーと友達になってくれて
感謝する。これからも宜しく頼む」
「あ、はい。こちらこそ」


「ねぇ、ルーファス、ミリカさんと
新しい商品考えたんだけど、今度のお茶会で
出してもいい?」
「確か、アドヴァンス商会だったか。
構わないぞ。リックに協力して貰え」
「やったね。いいってさ」
「じゃあね、また後でね」
「あぁ、必ずくるんだぞ」
ルーファスがマリーの頭にキスをする。
「ちょっ、ミリカさんがいるでしょ!」
マリーが怒りながら出て行く。


「ったく。油断も隙もありゃしない」


「まり、王子って、まじ、眩しいわ。
それに、溺愛ですか?」
「最近、色々あってさ、
スキンシップ多すぎなの。困っちゃうよ」
「はい、ご馳走様です。
でもいいよな~。愛されてるって感じで。
私も誰かいない?」
「うちの、ロイなんてどう?」
「まぁ、確かにイケメンよね。
ロイ君か、まだ話した事無いしね。
分かんないわ」
「じゃあ、今日家来ない?」
「いいのかな。結構、父って
ミリカを、溺愛よ」
「家の父も」
「じゃあさ、ライルに連絡頼んでおくわ」
「なら、行こっかな」


タピオカミルクティーも完成し、
まりと美香は家へ向かう。


すっかり、美香との話しに花が咲き
ルーファスとの約束を忘れて
家に帰るマリーだった。

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