これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!

ノベルバユーザー417511

妖精の森1

 森に入り、ルーファスを探すが、
姿が見当たらない。
足早いわね。困ったわ。
でも泉に向かうはずだがら、とにかく奥に
進めばいいわね。


すると、どこからか、声が聞こえる。
クスクス。クスクス。
見回すが、誰もいない。
「誰っそこにいるのは、出てきなさい!」
大きな声で叫ぶ。


すると、日本にいた時の大嫌いだった
部長が現れた。
「金子か、お前今日も偉そうだな。
そんなに仕事がしたいなら、これ今日までに
やっておけよ」
っ!!
「はぁ~?そんなの自分でやれっての。
能力が無いのを棚に上げて立場の弱い者に
仕事を押し付けるなんて、言語道断。
恥を知れっ!!」
部長が消える。


次におばあちゃんが現れる。
「まり、どこに行っちゃったんだい。
そんなに頑張らなくてもいいんだよ。
つらいなら、こっちに戻っておいで」


「おばーちゃん....
っは、そんな事言わないわ!
いつも私の背中を押してくれた。
やり遂げるまで帰って来るなって!」


消えろ~!!


バッサリと木刀で切る。
すると今までの気配が消え、
森に静けさが戻る。


この森は自分の見たくない事を幻影で見せて、
心を弱らせていくようね。
心に闇があるほど痛みが大きくなるって事ね。


あいつ大丈夫かしら?
ああ見えて、たまに淋しそうに
笑う時があるから。


急ぎましょっ!
歩き出すと、ルーファス王子がいる。
いたっ!しばらく様子を見ていると


「俺の何がいけないんだ。
や、やめろ、やめてくれー」
剣を振り回している。
力尽きたのか、剣を落として、
うずくまる。


急いで、駆け寄り、
「ルーファス、ルーファス!」
返事が無い。
「ルーファス、こっちを見なさい!」
ルーファスが虚ろな目でこちらを見上げる。
「マリー....」
「幻なのか....」
「しっかり、しなさい!」
頬をおもっいきり、ひっぱたく。
「い、痛い....」
「痛いのは、当たり前よ。これが現実。
生きていれば、辛い事だってあるわ」
「辛い事に目を背けるのは、悪い事じゃない。
でもそこに立ち向かう者だけにしか、
得られない物も、あるのよ!」
「あまりにも辛かったら、寄りかかりなさい。
これでも、あんたよりは強いんだから!」


ルーファス王子が正気に戻ったようで
いきなりマリーに抱きつく。
「ちょ、その寄りかかるじゃ····」
今はいいか、そっと頭を撫でる。


「マリー、ありがとう。」
王子が恥ずかしそうに言う。


「それより、なんだ!その格好は?」
「俺の専属メイドにでもなるのか?」
ふんっ
「やっとあんたらしく、
なってきたじゃない?」
「それより、先を急ぐわよ!」


二人で森の奥へ進むのであった。

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