これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!

ノベルバユーザー417511

勿論、王子に助けられます

 マリーが急に駆け出し、その後を
王子が追いかける。


マリーが池に飛び込む。
「っ! あいつ、何をしてっ!」
急いで駆け寄ると、
体が、徐々に沈んで行くのが見える。


「バカかっ!」
ルーファス王子も焦って、池へ飛び込む。
なんとか、黒猫を抱いたマリーを
岸に上げる。
マリーの意識が無い。体も冷えきっている。
「ルーファス王子、私が運びます」
ライルがマリーを抱き上げようとした瞬間、
「触るなっ!俺が運ぶ」
「か、かしこまりました」
王子がマリーを城まで運ぶ。


侍女達が湯に入れた後、着替えを済ませ
ベッドに寝かされる。


「あれっ?私、ジルを助けに、池に...」
はっ!!ジルはっ?」
ジルは隣で、スヤスヤと眠っている。
「たっ、助かった...」


「ジルー。ジルー。」
ジルも目覚める。
「なんで、あんな所で溺れてるのよ」
「うーん、ごめん。飛んでたら、
カラスに攻撃されてさ、
そいつ強いったらなんの」
「そのまま、池に落っこっちゃったんだよ。
僕、水苦手なんだよね」
そりゃ、猫でしょうから。
「でもありがとう。マリーが助けてくれなきゃ
今ごろ、池の底だよ」
「貸し2よ。覚えおいてよね」
「了解しましたー!」
敬礼してる。か、可愛い。


コンコン。ガチャ。
「ジル、しっ。猫のふりしておいて」


「意識は戻ったか?」
ご機嫌斜め?
「池に飛び込むなんて、無茶にも程があるぞ」
めちゃくちゃ、怒ってる~
「猫なんて、ほっておけば良いだろう」


んっ?猫なんて?


「今、猫なんてといった?」
「あぁ」


「あなたは、命の大切さが分からない
人なの?
どんな小さい者も、命は命よ。
その小さい者達も、助けられないなら、
大きな者達も助けられるはずが無いわ」
............。
沈黙が流れる。
「うにゃ~。うにゃ~」
ジルが頭を擦りつけてくる。
なんか、棒読みっぽいけど。


「すまなかった。俺の言葉が軽率だった。
だが、あまり、無茶はしないでくれ。
俺の心臓も止まりそうだった」


「私も、お礼を言ってなかったわ。
助けてけてくれて、ありがとう。
そして、ごめんなさい」
ニッコリと微笑む。


ルーファスの顔が固まる。


「きょ、今日はもうゆっくり休んで行け、
マリーの家には連絡しておく」
「えぇ、ありがとう」
ルーファス王子が部屋から出ていった。

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