採集者の役得

赤猪千兎

採集者の覚醒⑤

収集者として、やり遂げないといけない仕事が、ローグには残っていた。
それは、目の前で倒れている暗黒龍の死体の収集だった。
前のステータスならレベル差で解体さえ出来なかったのだが、レベルが跳ね上がった今のステータスなら、そして強化されたスキルを使えば……それは、可能となる。

「暗黒龍を『アイテムボックス』へ『採集』ッ!!」

ローグは唱えると同時に、右手を息を引き取った暗黒龍へ向けた。
万物を手にすることが出来るスキル『収集』そして、容量∞な異空間にアイテムを所持することが出来るスキル「アイテムボックス」。この二つのスキルの併用が示す効果は、「あらゆるアイテムを手にし、所持することが出来る」という事。
右手から放出した眩い光が辺りを照らし、それはローグ自身の視界を奪う程の光量だった。
そして、その光が徐々に止み視界が良好になるとそこに居たはずの暗黒龍の姿はなく、picon!picon!と視覚や聴覚が反応を示す。
それに従い、『アイテムボックス』を開くよう念じ、表示されたそれを確認する。






『アイテムボックス』

『暗黒龍の鱗』2850個入手

『暗黒龍の肉』8トン入手

『暗黒龍の血液』3000リットル入手

『暗黒龍の尻尾』1尾入手

『暗黒龍の爪』8つ入手

『暗黒龍の翼』2翼入手

『暗黒龍の頭』1つ入手





どうやら『採集』の効果では解体処理もされ、それは完璧に剥ぎ取ることが出来る。また、荒ほどの巨体であった暗黒龍の素材とは言え、それら全てが収まってしまう『アイテムボックス』、やはり容量∞とは事実らしい。
改めて自分のスキルの強力さを自覚し、微かに武者震いを感じていた。




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