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俺をとりまく彼女らからの愛が深すぎる

ろりお

第3話 花憐の心中

本日、お見合いをすることに決定しました。

私の家系、宇都宮家は、由緒正しき貴族の家系で、まぁ、貴族と言っても没落貴族ですけれども、ですが私は一人娘で、お父様、お母様はお体が良くはなく、今更男の子を産み、育てる体力がない、とおっしゃっていました。

家系は男の子が継ぎます。
私は幼少から出来が悪く、何事においてもノロマで、カナヅチで、いつもお父様、お母様を困らせていました。
あぁ、私は生まれてきたことさえ、お二人にご迷惑がかかるのでしょうか。
そんなことを考え、涙する夜がよくありました。

ですが、あれはつい最近のことだったと思います。

母が坂倉の御曹司様とのお見合いをご検討なされたのです。

坂倉、といえば今や名を聞くところはないほどの有名な大企業です。はっきり言って、宇都宮家は釣り合う訳がないし、そもそも何故うちの家系と?

ですが、お母様はとても喜んでおられました。
私はお母様に喜んでいただきたい、という思いでそのお見合いに出ることにしました。

私は、幼少から女子校にいたものですから、殿方との接し方、ましてやお付き合いなどはわかるはずもありません。
かといって、ご学友にお聞きするのも気が引けます。私は友達がいません…

そこで私はネット通販サイトyamuzonで、ある一冊の本を購入しました。

…少女漫画です。

私はこれを聖典のように扱い、お見合いまでの三日三晩、欠かさず読みました。
「あら、こんな大胆なことを///」とも思いましたけれども、お父様、お母様のことを思えばなんでもできてしまう気さえしました。

坂倉の御曹司様はある欠点がありました。
曰く、女性が苦手、と。
つまり私がリードしなければならないと言うことです!
しかし私にはこの聖典がついております。
苦戦は強いられるでしょうけども、必ずやり遂げて見せます!

「見ていてください!お父様、お母様!」

…ですが、本番私は緊張のあまり、お見合いを遅刻してしまいました。
いえ、正確には予定の時刻には到着してはいたのです。
いたのですが…

実際にお見合いをする方、坂倉九路瀬様はどんな方なのだろうと、戸の隙間から様子を伺うと…

「なっ、これが俗に言う、めっちゃタイプ、と言うものでしょうか」

坂倉の御曹司様は私の理想像、聖典に登場する男の子にそっくりなのです。

私は突然あたふたして、足がすくみました。
嫌われてしまったらどうしよう…。

ですがその時、私は見たのです。
私のために時間を稼いでくださっているお父様、お母様。
そして何より、その話を真剣に聞く九路瀬様を。

私はついに、お見合いに出ることを決意しました。

お見合いは、終始家族だけの話し合いといったご様子でした。
両方の昔の写真やら、思い出話やらで、ちっとも面白くありません。
九路瀬様だって頷くばかりで、私の様子なんか、一度も見ていただけません。

…私はこんなにも九路瀬様のことを見ているのに…
もしかして、嫌われているのではないかしら!
もしかしたらそうかもしれない…

それでお見合いはすぐお開きとなりました。
私は九路瀬様に何も聞けず、九路瀬様も何も聞いてはいただけませんでした。
その時の私の恐怖!鼓動が早くなって、まるで悪い毒蛇に巻き付かれているような感覚でした。

そんな私の様子を察してか、お母様は、私と九路瀬様を2人きりにしてくださいました。
最初はどちらも戸惑った様子でしたけれども、両親に背を押され、半ば無理矢理部屋に押し込まれました。

あてがわれたのは6畳ほどの小さなお部屋。
カーテンの模様やシャンデリアがとても良い雰囲気です。

「…」

「…」

「…」

「…あっ、あのっ」

意外にも最初に声を出したのは私でした。

それから私がなんといったかはあまり覚えていません。
しかし、私が九路瀬様に嫌われているのではないか、と恐る恐る尋ねると、九路瀬様は真剣に熱い眼差しで私に想いを伝えてくださいました。

-やさしくて、綺麗で、

その時の私の気持ちったらもう最高潮でした!
絶対顔が赤くなっていたに違いありません。

ご学友にも言われたことがありません。
はじめてのお友達なのです。

私はこの日九路瀬様に沢山の「はじめて」をいただきました。
それからと言うもの、私はお父様、お母様のことばかり考えていたことがバカらしく思えて来て、気付いたときには、九路瀬様、九路瀬様、九路瀬様!

会いたい、と言う気持ちが募っていったのです。

「あぁ、九路瀬様。私、あなたの理想のお嫁さんになってみせます…。もっと九路瀬様に見てほしい…。もっとたくさん勉強しなきゃ」

私の心は完全に九路瀬様の色に染まってしまったのです。

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お疲れ様です。ろりおです。

花憐、本格的にデレます。

応援、コメント、星よろしくお願いします!


          

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