神の使徒、魔王卿となり平和を求む

こにユウ

どうやら強敵らしい

翌日、俺は朝起きて気になった事があった。
昨日よりも体が軽かったのだ。
魔物を8体倒したからレベルアップしたんだ!どのくらい上がってるんだろう?

「『ステータス』」

【名前】ナーガ・エル・ウォーグ
 【種族】人間族
    【性別】男性 
    【年齢】7歳
 【称号】公爵家次男 転生者  剣鬼の弟子
                    剣聖  神の使徒
                   創世神の友人
                   初代創世神に認めらし者
                   神々から敵意を持たれる者
                   神の天敵
 【レベル】32
 【体力】852,000/852,000
 【魔力】975,000/975,000

 【魔法】
  創造魔法 Lv10
  火魔法 Lv10
  風魔法 Lv10
  水魔法 Lv10
  土魔法 Lv10
  光魔法 Lv10
  闇魔法 Lv10
    時空魔法 Lv10
       古代魔法 Lv10
       神滅魔法 Lv10
    生活魔法 Lv10
       隠蔽魔法Lv10

 【スキル】
  鑑定 Lv10
  アイテムボックス Lv10
  武術 Lv10
  体術 Lv10
  物理耐性 Lv10
  魔法耐性 Lv10

 【加護】
  創世神の加護
       初代創世神の加護

あぁ、レベルアップしてる。魔物8体しか狩ってないのに32って…
どうしよ。ステータス抑えるの大変だなこれは。今度考えるか

朝はとりあえず皆で冒険者ギルドに行き魔物を買い取って貰うことにした。領主本人とその家族や勇者パーティの魔法使いなどが来たことから何事かなっていたが、それはまた別の話。

「よし!皆、装備もアイテムも大丈夫だな!
行くぞ!」

「「「おー!!!」」」

俺たちは気合を入れて森に向かった。
森は昨日とさほど変わらずやはり魔物が少なかった。

不思議に思いながら森を進むと開けた場所に出た。

「おかしい。この森にはこんな場所無かったはずだが」

「はい、公爵様。街に買い出しに行った時もそのような話も聞きませんでした。」

父さんとメイリーが話していると

「皆様!警戒してください!」

普段温厚なバースさんが厳しく大きな声で叫んだ。
さてさて一体何が出てくるのかな?
油断せず考えていると、辺りが暗くなった。なんだ?影?

「上です!」

師匠は叫ぶと同時に中級魔法のファイアーランスを打ち出した。流石勇者パーティの魔法使い、無詠唱とは…
説明しておくと無詠唱とは、そのままの意味で詠唱をせずに魔法を使う事だ。ただそれでも普通なら一言唱える必要がある。 それをしない師匠は流石だった。

師匠が放ったファイアーランスの爆煙が消えるとそこには

ワイバーンが3体、赤いドラゴンが2体いた。

「あれは、レッサーファイアードラゴン!?」

驚いた声を上げたのはメイリーだった。

「レッサーって事は弱いの?」

俺は疑問に思って聞いた。

「いいえ、ナーガ様。レッサーとはいえドラゴンなので強力です。さらにファイアードラゴンのレッサーなので火属性の攻撃がほとんど効きません。」

これは最悪だな。近接戦でもドラゴンは鱗が硬いらしいしなぁ。今持っている鉄の剣じゃ折れるだろうなぁ。
とか色々考えていると母さんが

「バース。主人として命令します!ナーガを安全な森の外まで避難させなさい!私たちでもナーガに被害を出さないように戦闘するのは無理です!」

「わかりました。このバース、命にかえてもナーガ様をお送りします。」

そういうとバースさんは俺を抱えて駆けた。速すぎて風になったような気分だったがそれどころではない。

「バースさん!待ってください!皆が戦ってるんです!僕も戦います!」

「ダメです。もし戦闘に参加して大怪我したらどうするのですか」

「ならあの5体の魔物に父さん達は勝てると思うんですか!?」

「残念ながら、前線から離れた公爵様方ではいくら勇者パーティの魔法使いがいても難しいかと」

「なら…「しかし」」

「アリシア様は仰られました。ナーガ様を森の外へ、安全な所に避難させるようにと」

「わかりました。。でもここで父さん達を分かってて死なせる訳にはいきません。ですのでバースさん戻ってください。」

「なっ!話を聞いていましたよね?
 今すぐ避難しますよ!」

「バースさん。僕は鑑定が使えるんです。その鑑定以上の偽装が掛かっているかステータス値に大きな差があれば使えませんが、僕は今、バースさんのステータスが見えてます。その意味が分かりますか?」

「っ!!それは…そうですか。わかりました。しかしナーガ様は戦闘経験がゼロに等しい。なので私の側を離れないように」

「はい!わかりました。」

バースさんが物分りのいい人で助かった。しかしあのステータスと称号。父さんよりも強いしおっかない人だな。

「では先程以上のスピードで戻ります。下を噛まないように」

そう言うとバースさんは俺を抱えて走り出した。すると体に凄い風圧が当たる。正直結構痛い。というかバースさんと風との間で押しつぶされそうだ。そうしていると10秒もしないうちに先程の場所には戻ってきた。

そこには折れた剣を持っている父さんと、顔が青い師匠、血だらけの母さんがいた。
母さんは瀕死だ。その前に立っている父さんも限界の様子だった。師匠に限っては魔力欠乏症を起こしていた。メイリーはそんな師匠を守りながら戦ってはいるがふらついている。これはまずいな。

1体のレッサーファイアードラゴンとワイバーンは倒されているがまだ2体のワイバーンともう1体のレッサーファイアードラゴンがいる。考えてる暇はないな。

「バースさん!本気で戦ってください!武器はあるんでしょう?」

「そこまでバレておりましたか。わかりました。皆様のためです。しかし」

「わかってます。正体は秘密で。ですよね?」

「はい。そのようにお願いします」

よし、まずは

「『エリアハイヒール!』」

そう唱えると父さんと母さん、師匠とメイリーがいる辺りが緑色の膜に覆われた。
すると皆の傷が塞がり出血は止まった。
よしよし、成功したな

「なっ!傷がいったい誰が…」

「なっナーガ!なぜ戻っての!?というか昨日渡した本に載ってた魔法もう使えるようになったのね。」

「師匠!父さん!母さんとメイリーを抱えて離れてください!ここは僕とバースさんでどうにかします!」

「なっ!?俺はまだ戦えるぞ!」

「私もよ!ナーガ!」

「2人とも何言ってるんですか。父さんは剣が折れてるし、師匠にいたっては魔力欠乏症になってるじゃないですか!早く街まで戻って応援を呼んできてください!」 

「私もいます。大丈夫です。旦那様。」

「しかし」「でも」

それでも食い下がる父さんと師匠。うーん。心配なのはわかるけどここは厳しめに言っとくか

「父さん。師匠、邪魔なんです。戦場において怪我人で動けない人は。分かりますか?父さんに限っては剣ももうないじゃないですか。分かったらささっさと2人を連れて街に戻って応援を呼んできてください。」

「「…」」  

「返事は?」

「「はい!」」

そう言うと、父さんと師匠は気絶してる母さんとメイリーを連れて森を出て行った。

「これで本気で出来ますよ。バースさん。」

「はい。それと話してる途中ワイバーンとドラゴンが攻撃してこなかったのは一体?」

「あぁ、風の壁を使ってこっちに近付けないのうにしてたんですよ」

「ナーガ様、あなたは一体…」

「それはおいおい分かると思います。それよりそろそろ突破されます。戦闘準備を」

「わかりました。」

ちょうどのタイミングで風の壁が破られた。

さあ始めよう。平和を求める闘争を・・・・・・・・・

コメント

  • サトゥー

    子供ぽさかが一気に消えた

    2
  • イルシオ

    ステータスに隠蔽魔法が消えているんだが、、、

    1
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