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シスコンの兄、ブラコンの妹、学園に通う!?~国王に協調性を身に付けろとか言われて学園に通うことになりました~

白い彼岸花

3話

 騎士団に入りたいと、そう言った俺に紫苑はなにも言わず、黙ってついてきてくれた。

理由を聞くこともなく。

だから俺は、そんな妹がそばにいてくれるだけで良い。俺の近くで、俺の名前を呼んでくれるだけで良い。

昔も今も、俺は、そう思っている……。

「なんで、お前達は……お互いにそんなに信頼することができるのだ……?」

 しばらく、俺達を見て唖然としていた千冬様が再び口を開いた。

「それは……。」

「ぎゃああああああ!!」

 俺がその質問に答えようとしたとき、森の奥から、叫び声が聞こえた。

「なんだ!」

 千冬様は、一目散に叫び声が聞こえた方向へ一人で走っていく。

「紫苑!!」

「ん。わかってる!」

千冬様の後に続き、俺達も森の奥へと急いだ。

 道を抜けると、そこにいたのは目が三つに足が八本ある大きなクモのモンスター、スパイダーだった。

何なんだ。あれは……。普通のスパイダーは大きくても百三十センチ位なのだが、そいつは軽く二メートルは越えている。

何よりも、俺達の目を引いたのはそいつがしている行動だった。

「お兄ちゃん、あれ……。」

紫苑は、スパイダーの口を指差す。

そいつは、俺らに気づくことなく、夢中で何かを食べていた。

たまに、口の中から見える銀の鎧の破片。
口からはみ出ている、助けを求めるためか、あるいは、逃げるために伸ばしたであろう人の手。

 それら全てがそいつが何を食べているのかを物語っていた。

ネチャ。ヌチャ。という音のなかに、バキッ。ゴキッ。と言う音が入り交じる。


 千冬様は、心ここにあらずといったようにぼんやりとその光景を見つめていた……。

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