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シスコンの兄、ブラコンの妹、学園に通う!?~国王に協調性を身に付けろとか言われて学園に通うことになりました~

白い彼岸花

2話

 俺達が一週間前に行った村。
その村であった一件以来、俺達の信頼は大きく下がった。

 確かに今回、俺達がこの任務に来たのは信頼を取り戻すためだ。

「今、五十人いた兵はもう、二十三人しかいない!お前達が、しっかりと戦闘に加わっていればもっと犠牲者を減らせたのかも知れないのに!!」

千冬様はそっと俯く。

「はぁ、忘れたのか?英雄様。お前が任務に出発する前に俺達に何て言ったのか。」

俺は呆れたように大きくため息をついた。

千冬様は、任務に行く前に俺達に言った言葉がある。

「あなたは、私とお兄ちゃんに『お前達のような外道の力は一切借りない。』ってそう言った……。」

妹の鋭い視線が千冬様をとらえる。

「ということは千冬様、あんたは俺達を戦力外として認識し、戦略をたてなければならなかった。」

「でも、仮にも英雄と呼ばれるあなたが……それをしないはずがない。」

そう。
千冬様はプライドの高い女だ。
妹の言う通り、千冬様が俺達を戦力外とし、戦略を考えなかった可能性は限りなくゼロに近い。

「しかし、お前は俺達に戦いに参加するように言った。何故だ?」

 問題はあんなにも俺達を毛嫌いしていたはずのこいつが、突然俺達に戦いに参加しろと言い始めたことだ。

ーーつまり、こいつは。

「今のままじゃモンスターに勝てないから、私達に戦うように言った……。違う?」

妹がきっぱりと言いきる。

 千冬様は図星を突かれたようで、目線をキョロキョロさせた後、言い返す言葉が見つからなかったのか、悔しそうに唇をかんだ。

「お前達は騎士団の上の者の信頼を取り戻したいんだろ!?なら、私達に力を貸してくれたって良いではないか。お前達も信頼を取り戻すことができ、一石二鳥だ!」

 確かにそうだ。
千冬様の言ってることは間違いない。

 名目上、俺達は信頼を取り戻すためにここに来たことになっている。

ーー信頼、か……。

「別に俺達はあんな奴らの機嫌を取りたくてここに来たんじゃない。」

「なっ!お前達は国王達の信頼など要らないと言うのか!?」

 千冬様は驚いたように俺達を見る。

「あぁ。要らないな。」

俺が横にいる紫苑をちらっと見ると
「ん、いらない。」
紫苑も頷き、そう答えた。


だって、「俺は妹の信頼があればそれで良いからな。」
「私はお兄ちゃんの信頼があれば、それでいいから。」

 俺達は口を揃えてそう言う。

正直にいってしまえば、騎士団に入ったのも、そうしなければいけなかったからだ。

力をつけなければいけなかったから……。
だから、手っ取り早く騎士団に入った。
 

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