そこら中に溢れているドラマみたいなリアルな話

黎二

寂しい別れ

俺は水商売という職業を分かっておらず
親族以外なら人に優しく接した貰い、
リンという女性に一目惚れしてしまったのだ。
第一印象は
リンは男性受けしそうな
大人の色気が有る25歳の女性。
アヤは今で言うツンだけの子であった。




それからリンにハマり週一で通うようになっていた

「ケイ君いらっしゃーい」

「ども」

いつもの感じで入ると今日はリンはいないのだった。

「いらっしゃーい」

「どうしたの元気ないね? 
リンちゃんなら遅刻だってよ」

「あそうなんだ珍しいね」

「凄く気になってるくせに顔に出てるよ?」

どうやら俺はベテランの女性達には分かりやすい、表情をしていたらしい

「いあいあ 全然気にしてないって」

「良く言うね、リンちゃん居る時はいつも目がハートな癖して」

その時お酒飲んでるせいかどうか分からないが顔面真っ赤だったのだろう
そんなたわいもない会話をしていると

「リンちゃん来たみたいだよ?」

「だから別にそんなんじゃないし」

「へー、そう言うことにしといてあげる」

「ん?何の話?」

「んーとねー」

「良いから席離れる時間だろ早く行けよ!」

「はいはい(笑) でわごゆっくり〜(笑)」

「??」

「どうしたの?なんかあった?」

「別に何も無いよ、リンこそなんかあった?」

「ちょっと仕事でね・・・」

「そうなんだ、大丈夫?」

「うん大丈夫だよ(笑)」

元気ないリンを見てやるせない気持ちになっていた。
その時に冗談混じりに笑いになればと思い童貞というワードを打ち明けるのであった。

「そう言えば俺童貞なんだよね」

「へーそうなんだーじゃあお姉さんが貰っちゃおうかな(笑)?」

「良いよー?リンだったら大歓迎500円で売るよー」

「買った!」

「冗談で言ってるよね?」

「本気だよ」

「じゃあ終わったらホテル行く?」

「良いよー」

今思えばきっと何かあったと思えるが、昔俺にはそんな余裕も無く、一目惚れした子と出来る
方のが勝っていた。

「じゃあ〇〇のコンビニで待ってるよ。」

「りょうかーい」

「そろそろ閉店だからお会計お願いね〜」

タイミング良くママが伝票を持ってくるのであった

「はい、これで良いかな」

伝票とお金をリンに渡す。
料金は大体いつもと同じ一万ぐらいだった

「丁度だねー、いつもありがとう」

「いえいえ、じゃあ待ってるね」

「はーい、ありがとうねー」
「ありがとう、また来てねー」
「またねー」

カランカラン

お会計を終えてお店出るのであった。

コンビニで待っている俺は心臓バクバクで
雑誌の立ち読みしていても心ここにあらずだった。

すると一台の車が入ってきた、覗いてみるとそこにはリンが来たのであった。

ガラス越しにリンが手を振っている。

バクバクの心臓を落ち着かせて俺は手を振り返す。

店を出て車の前に行くと

「お待たせー、何か買っていく?」

「そだね、て本気で買うの?」

「うん 買うよーはい500円」

「毎度ありて違うから。本気で良いの?」
リンの押しに尻込みしている俺

「うん 何か飲み物あれば良いかな?」

「良いよ、お任せします」
買い物を終えて車に乗り込む2人

「何処のホテル行こうかー?」

「俺何も知らないからお願いします」

「オッケーじゃああそこにしようか」

車で30分ぐらいの道のりだったのだが
正直緊張の余り気が気で無く、あっという間に
目的地に到着するのであった。

着いてボタンで部屋を選び、そしてキーを受け取る迄みんなリンが率先してやってくれた。
そして部屋に入った。

「本当に来ちゃったね(笑)」

「そだね」

「始める?」

ケイは正座をして

「何も分からないからよろしくお願いします。」

と頭を下げたのであった。

「そんな畏って御丁寧にこちらこそ宜しくお願いします。て本当に童貞だったんだ」

「そうだよ?」

「何か緊張するね〜」

「そうだね、何して良いかわからない」

そんな話をしていたらリンの方からキスをしてきた

「私に任せて、大丈夫だから」

「う うん」




そして俺は晴れて童貞卒業するのであった。
そして初めてと言うこともありベタ惚れしてしまうのであった。
彼女は気を紛らわす様に
まだ何も知らない彼女がどんな境遇で
内面はどんな子なのかも、
彼女がワンナイトを
したかっただけともつゆ知らず、
初めての彼女が出来た気でいたのだった。


彼女とはそれ以降は会えなくなっていった。










コメント

コメントを書く

「現代ドラマ」の人気作品

書籍化作品