雪物語

スノウ

第27話 自業自得

スローでやってきます。







カレンの狐人の告白から数時間後、食堂にはパーティーでもやるのですか?という様な量の料理が並べられていた。
雪的には、さすがにこれらを全て平らげるのは無理だと思っていたのだが、なんとあの双子メイドのラミリィ、レミリィがとんでもない胃袋の持ち主であったことが判明。

みんながお腹いっぱいで突っ伏している時に2人はまるで親に怒られておもちゃを箱に急いで片付けている子供の如くものすごい速さで平らげていった。
これには他のみんなも苦笑い。

楽しい食事となり、雪ともにメイドたちも楽しそうで何よりだった。





雪は風呂から上がり、ベッドで横になっている。この前買ったオークションのベッドで横になっていた。

(何だこの優しく包み込まれている感じなかったけど...すげー眠くなってくる。買って正解だったな)

そんなことを思っていると、扉からノックが聴こえてきた。

「どうぞ〜」

「はい、失礼します。」

「カレン、どした?」

「いえ、あの、私が狐人なのに怖がらない主様に再び感謝したくて来ました。」

「なんだ、そんなこと!わざわざ言いに来なくてよかったのに。」

「本当にありがとうございます!」

「ねぇ、変幻解除してよ!」

「え!?今ですか!?」

「うん」

「わ、分かりました!『変幻解除』」

(いや〜、マジで最高に綺麗ね。神々しさ半端ないんだけど)

「ふぉ〜!やっぱりすごい可愛いね!」

「かわっ、可愛い!?そんなこと初めて言われました...」

「じゃあこれからずっと言われ続けるね!俺に!」

「はぅ...嬉しくて泣きそうです...」

「ねぇ!尻尾触っていい?」

「え?尻尾...?」

「うん、ダメ?」

「いえ、そんなこと言う人は今までいなかったので...。どうぞお触りください。」

カレンがそう言うと雪は隣に来て、と合図するかのようにベッドをトントンと叩いた。

「しっ失礼しまふ!!!」

(噛んだな、焦ってるのもまた可愛い)

「うん、どうぞー」

ポフッと音がするようにカレンが雪の隣に座った。
そして雪はゆっくりとした手の動きで尻尾に触る。

「んっ」

「あれ?やっぱり尻尾って敏感なの?」

「は、はい。申しわけございません。」

「なんで謝るの!敏感って色々と燃えるじゃん!」

「......。」

カレンはトマトのように真っ赤になって黙ってしまった。
雪はそんなカレンを無視して尻尾に顔を埋めたり、色んな方向をさわさわしていた。

時折、艶かしい声が聞こえてきたが雪は気にすることも無く触り続けていた。

数分後、尻尾を触られていないと気づいたカレンは頭を傾げながら雪を見た。
なんと尻尾を枕にして爆睡していたのだ
これにはカレンも苦笑いをし、ここから離れられないことを悟り、雪と一緒に朝を迎えることになった。





外は日が昇り、お昼になろうとしていた。
まだ雪が目覚めていないのは昨日、結界で無理をしたためまだ休ませてあげようというメイドたちの計らいがあったからだ。
だが1つおかしいことがある。
朝からカレンの姿が見えないのである。
部屋にも行った、食堂に、だがもちろん居ない。屋敷のありとあらゆるところを探したが見つけられないのだ。

(もしかして...)

エリールは足早に主人、元い雪の部屋に直行した。

部屋の扉が壊れるのではないか?と言いたくなるようなバカでかい音とともに開いた。

ベッドの方からモゾモゾという音が聞こえる。エリールは布団を勢いよく取り上げるとそこには......

カレンの胸に顔を填めて抱き枕のように絡みついて寝ている雪がいた。

エリールは無言でそれをただ見つめていた。いや、震えてそれを見ていた。

「あ、えと、エリールさん、おはようございます...。」

「......。カレンさん、あとで雪様と一緒にお話を聞かせてくださいね?」

笑いながらいうエリールだが完全に目が笑っていないし後ろから黒いモヤが見えるしですごく怒っているのがわかった。

「は...はい...。」

エリールは雪に近づき、揺さぶって起こすことにした。

「ユキ様!!起きてください!!もう夕方ですよ!!」

主人に普通に嘘をつくエリール。この時ばかりは許されるだろうと思い言った。

「......夕方...?」

目を擦りながら雪は起き上がる。右手に柔らかい物を下敷きに。

「アッ...」

「ん、おはよう。エリールどしたの?そんな震えて...なんか柔らかい感触が...」

雪は恐る恐る右を見た。すると口を抑えて赤くなっているカレンがいた。
視線を下にすると右手でカレンの胸を下敷きにしているのが目に入った。

(ははぁ〜ん、なるほどな。多分俺は昨日尻尾を触っている間に寝落ちしたと。
それでカレンを拘束してしまったのだろう。それに気づいたエリールが起こしに来て怒っていると。うん、まずいね。とりあえずこれもラッキースケベということで胸を揉もう。)

神妙深い顔をしながら雪はカレンの胸を揉んだ。

「ンンっ...ア...ン、主様...いけません。エリールさんが見てます...」

艶かしい声が聞こえるが無視して揉み続けていたら

「コラーーーー!!!ユキ様!!何してるんですか!!人の話聞いてます!!??早く起きろって言ってるんですよ!!何神妙な顔で乳もんでいるんですか!!〜〜〜」

とそれはもうこの屋敷全体に聞こえる声量で怒られた。

雪は口を開けてポカーンとした顔でエリールを見ていた。
そこからはまさに地獄。起きたのがお昼のことを指摘するとそれをエリールはフル無視。これが油に火を注ぐことになり、「本当に反省してます?」や「なんでそんなにエッチなんですか?」など夕方まで怒られた。
カレンはすぐに許されていた。「今回のは仕方ないので無罪です。」

こっぴどく怒られた雪は半べそかきながら、他のメイドに甘えていた。

「みんな〜、エリールがいじめのように怒ってきてもう無理〜」

「あらあら、ご主人様ったら!もう甘えてきて可愛いですね!!」

「ご主人様、さすがに怒られてすぐに私たちに甘えたらエリールさんにまた怒られるかも知れませんよ?」

雪はオリオンとリンに甘えていた。

「エリールは今、ラミリィ、レミリィと一緒にご飯作ってるから大丈夫。気づかないって!」

そう言いながらメイドたちに膝枕されながら頭を撫でてもらっていた。
それはもう時間を忘れるくらい幸せな時間だったのだか、そう時間を忘れるくらい...

バンッ!と言う音と共にエリール達、元いご飯を作っていたメイドたちが入ってきた。もちろん、雪が甘えているのもエリール達の目に映っただろう。
だらけきった主人を見たエリールはため息をして確信した。
(ユキ様、貴方様は生粋の女ずきなのですね...)
それはもう諦めに近かったため息だった...

雪本人は焦っていたが、エリールがため息をして何かを諦めた表情をして怒らないので不思議そうな顔をしたが、気を取り直して

「よ、よし!夕食にしよう!」

と言い放った。それは今なにかあった?と言わんばかりのテンションで

メイドたちは苦笑いしながら夕食をテーブルに並べ、みんなで食べた。今日も今日とて美味しいご飯でしたとさ。

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