雪物語

スノウ

第15話 宿屋引きこもりと気になる話し

第14話のタイトルないことに先程気づきました。申し訳ございません。








グレイグを救ってから一週間が経った。
雪は今宿屋、グローリーインのベッドの中に布団をかぶりながら丸くなっていた。
この男、白銀雪は国王を救って以降その身に余る莫大な資金を理由に自分の部屋から全く出ず、引きこもっていた。
さすがにずっと宿屋にいると怪しまれるので3日に1回はギルドの依頼を受けているがどれも簡単な依頼で、素早く終わらせては宿屋に戻り、ベッドの中でゴロゴロしていたのである。

「ふ〜ん♪ふふ〜ん♪あぁ〜〜最高だな。ずっとゴロゴロしてられるって」

『マスター、ダメ人間になってますよ。』

「いいよいいよ〜やる気ないわ〜もっと俺がやる気になる物ないかね?ランク上げるのもだるいよね〜。」

チノと話していると、ドアからノックする音が聞こえてきた。多分グロリアだろう。朝食の準備が出来たらから予備に来たのだろう。

「ユキくん〜、起きてますか?朝食できましたよ〜」

「う〜ん、今行く〜。」

そう言うと雪はベッドから離れ、ドアの方に行く。
ドアを開けると優しく微笑んでいるグロリアがいた。

「グロリアおはよう。毎日声をかけてくれてありがとね。」

「いえいえ!これも仕事のうちです。」

グロリアと話をしながら、1回の食堂に向かう。
因みに、ここの料理は美味しくて好きだ。やはりランクの高い宿屋だけあるなと思い知らされる。

「あれ、今日食堂にいる人多いね?どうしたんだ?」

「あぁ〜、なんか最近、王都を出て、南の方に行くと山があるじゃないですか。そこでドラゴンを見たという人がいて、その情報を聞き付けて高ランクの冒険者がこの王都に来てるらしいんですよ。そのおかげでこの宿屋に泊まる人が多くてありがたいです。」

「へぇ〜ドラゴンねぇ〜。狩ってくるかなぁ」

(ドラゴン!ドラゴン!!なんて最高の響だ!俺が異世界にきてはや1週間。倒した魔物はオーク、ゴブリン、コボルト、スライムとか歯ごたえのない魔物ばかり。そろそろ大物を狙ってもいいのではないか!!!これは大チャンス!ここは漢雪、僭越ながら狩らせて頂きやす!)

「ユキくん、大丈夫ですか?Cランクじゃ厳しくないですか?それにユキくんソロでしょ?」

「フッフッフッ!グロリアよ、俺の実力を知らないからそういうのだ。ギルドには骨のある魔物に出会えるような依頼がなかったが今回は楽しめそうだ!羽付きのトカゲを狩るチャンスだ!」

「ユキくん、あなた部屋から出ないでゴロゴロしてたのに大丈夫なの?体訛ってない?」

(女の子に引きこもりのこと注意されるのこんな心に刺さるのか...槍で刺されるよりいてぇ...。刺されたことないけど)

「あ、あぁ、大丈夫だ...。ドラゴンを狩ってきた暁にはグロリア、君にドラゴンの鱗を数枚あげよう」

「えっ!!いいんですか!?めちゃくちゃ高価なものですよ!!約束ですよ!!ユキくん!」

「あぁ、任せろ。俺から言った約束は破らん。首を長くして待ってな!早速朝食を食べたらギルドに行って話を聞いてみる。」

「はい!ではすぐに朝食を用意しますね!」

グロリアと約束をし、朝食を用意されるのを待つ。その間にチノに確認したいことがあるため話を聞いてみた。

(チノ、今の俺はその噂のドラゴンは倒せるか?それとドラゴンの話の信憑性は如何程に?)

『はい、今のマスターならステータス的には大丈夫でしょう。ですが経験に関することなら何倍もドラゴンの方が上手だと思われます。そして、信憑性についてですが、間違いないですね。ドラゴンはいますよ。』

(ありがとう、それだけ聞けたら充分だ。ほんとに相棒が優秀助かるよ。)

『はい、これが私の仕事です。』

(そうか、経験か...。確かにステ任せの戦いだったからないつも。今回は俺の戦闘センスを磨くための糧にしてもらうぞトカゲ!!)

『はい、その意気です。何かあれば私もサポートに回ります。』

チノと話を終えた時、ちょうどタイミングよく朝食が出てきた。グロリアが用意してくれた朝食を平らげると、テンション高めにグロリアに行ってくると言い宿屋をあとにした。

ギルドについて中に入るとそれはもういつもより人が沢山いた。俺以外みんなパーティーなのはいいことだと思う。

いつも話をかける受付嬢が空いていたので話をかける。

「受付嬢さん、おはようございます!ちょっといいですか?」

「ユキさん!おはようございます!なんでしょう?」

「ドラゴンについてなんですが俺でも以来受けれますか?」

「ユキさんのところにもドラゴンの話がいきましたか...。依頼は受けれますが私は受けて欲しくないです...。」

下を向きながらボソボソという受付嬢。
雪はそれを見て、受付嬢の手を握る。

「受付嬢さん、大丈夫です。もし危ないと思ったら帰ってきます。なので、依頼を受けてもいいでしょうか?お願いします。」

雪は手を握りながら言った。もちろん笑顔を忘れずに。

「......。マリアです。」

「ん?」

「マリアと呼んでください...。」

赤くなりながら受付嬢ことマリアが言ってきた。

「うん、マリア!マリアってこれから呼ぶね?いいかな?」

「はぅ...。はい、ぜひそう呼んでくださぃ。」

トロンとしたような顔でマリアは言ってきた。
雪は心の中で喜んでいた。
それもそのはずこの男、初めてあった時からこの受付嬢ことマリアを落とすことに決めていたのだ。まるでギャルゲーをやるかの如く自分の顔の良さを駆使し、態度、距離感、接触。タイミングを測るかのように行っていたのだ。まさに下郎!

(やっと落ちたかな?必ず落としてやると、初日に見た時から決めていたが、ギルド4回目にして惚れてくれたな。ドラゴンはまさに恋のキューピットだ!ありがとうなトカゲ!!)

「マリア、ダメかな?俺は受けたいんだ。ドラゴンを人目でいいから見てみたいんだ。」

「うぅ...。ユキさん、そんな見つめながら言わないでください...。分かりましたから依頼受けても構いません。ただ絶対に帰ってきてくださいね。」

「あぁ、帰ってくるよ。じゃあ俺はすぐにそのドラゴンの元に向かいたいから情報を教えて貰っていいか?」

「はい、ドラゴンはこの王都から南に馬車で一日半の所にあるアルフ山にいます。その山を登る道はひとつしかなく、その山中にもCランク帯の魔物が現れるらしいです。他の国の冒険者も来ている為馬車での行動は厳しいと思いますが、どうするのですか?」

(なるほどね、アルフ山ね。馬車で1日半か。まぁ、なんとかなるかな。)

「うん、大丈夫だよ。俺は俺で用意しているからね。ありがとうマリア、今から行ってくる。すぐ終わらせて帰ってくるから」

そう言って雪はギルドをあとにした。

(さーてさてさて、どうやって移動しようかなぁ。馬車使えないのはなんとなく予想出来てたからいいとして、宿屋に数日帰れないってのも嫌だな。3時間程度でついたりする魔法とかあるかな?)


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