雪物語
第14話 街巡りと宿屋
本日2話更新
ギルドを出て早足で行動する雪。
今日から滞在する宿を決めてなく、早急に探さないといけないと思っていた。
昨日来たばかりの世界で右も左も分からないが適当に歩いてなんとか商店街っぽい所についた。
「まずは服だろ。普段着は上下5着は必要だな。下着も買わないと。まずは服屋を探す。」
『あのマスター、私に言ってくれればどんな店も探しますよ?』
「あっ、そうか、チノに頼ればよかったのか。
じゃあよろしく頼むよ。」
『はい、お任せ下さい。ここより歩いて2分ほどにありますよ。』
チノの案内を元に服屋に着くことが出来た。
店内に入ると女性が数人いた。
「いらっしゃいませ〜今日はどのような物をお求めに?」
「あぁ、普段着を上下5着ずつ、下着も5着、靴下など必要な物も5着ずつ見繕って欲しい。センス等は店員さんにお任せします。」
「はい、かしこまりました。ご用意しますので少々お待ちください。」
そう言うと店員さんは俺の似合う服を用意しに行った。椅子に座ってボーッとしていると店員さんが来た。
「ご用意できましたのでこちらへどうぞ。」
そう言われ案内されたところは行く。
「ん?何着か多いが?」
「はい、お客様は冒険者なのかなと思い、宿屋で着る服などを勝手に用意させて頂きました。ご迷惑でしたか?」
「いや、ありがとう。いい気配りができるいい店員さんだね」
と微笑みながら感謝をした。
店員さんなんか固まっているが早く会計をすまそう。
「会計をしてもラッテもいいですか?」
「あ!失礼しました。お会計大銀貨7枚です!」
なんか高くね?そんなもんなの?
『はい、ここは高い服をメインに扱っているお店なのでそれくらいはかかるかと。』
(なんでわざわざ高い服屋を教えるんだよ!)
『普段着るのも宿屋で着るのもいい品質じゃないと身体を休められませんよ?』
(なるほど、チノなりの優しさなのか。心配してくれてありがとう。お金には困ってないし大丈夫だな)
「じゃあ大銀貨9枚でお支払いしますね。」
「お客様、2枚ほど多いですよ!」
「いや、あなたにお世話になったのでチップとして2枚受け取ってください。綺麗な女性に選んでもらえてよかったです。」
また笑顔を振りまいた。
再度固まる店員だったが今回はさらに赤くまでなっている。
このイケメンフェイス無敵なんじゃないかと思っていると
「ありがとうございます!ではありがたく頂戴しますね!」
と笑みを浮かべながら受け取ってくれた。
袋に入った服を受け取り、この店をあとにした。
手に持つのもだるいので速攻無限収納に入れた。
「チノ、無限収納って内部の時間とかどうなってるんだ?聞かなくても何となくわかるが聞いとこうと思って。」
『マスターが思っていることで間違いないですよ。無限収納の内部時間は止まってます。食べ物を入れれば入れた瞬間の時間で止まります。なので、温かいものを入れて何日か後に再度取りだしても温かいままです。』
「やっぱりそうか。OKありがとう。」
『はい』
う〜ん、次は調味料とかかね。砂糖と塩は欲しいなあるだけ買おうかな。
チノに調味料が売っているところを教えて貰いそこに行く。
着いた店で確認すると砂糖と塩の値段に驚いた。
(高くね?やっぱりこの世界では貴重なのだろうか?)
『はい、塩、砂糖、胡椒は高級品ですね。平民あたりだと頻繁に使うことは余りできないと思います。』
(なるほどな)
「おっさん!塩、砂糖、胡椒で在庫どれくらいある?」
「うん?坊主買う予定か?とりあえずだが、塩を7キロ、砂糖は5キロ、胡椒3キロほどしか残ってねーな。」
「そうか、じゃあ全部くれ。」
「正気か?坊主にそこまで金があるように思えねーが?」
そう言われ、雪は懐から金貨や白金貨をチラつかせる。
王城で黒金貨を貰った時、半分は両替をしてもらった。そうしないと使えないからだ。
グレイグにどこの店が黒金貨のお釣りを払える?と言うとすぐに両替してくれた。
なので、金貨と大銀貨は多めにある。
その硬貨を確認すると店員は言葉を改めた。
「疑ってすいません!今すぐにご用意しますので少々お待ちください!!」
と焦りながら店の裏に下がって言った。
数分すると荷台に在庫全てを乗せてやってきた。
「こちらが在庫全部です。中身を確認しますか?」
「あぁ、確認する。」
そう言うと雪は塩、砂糖、胡椒を少し手に取り口に運ぶ。
(うん、なんの問題もないな。買わせてもらおう)
「うん、問題なさそうだ。で、全部でいくらだ?」
「はい、合計白金貨1枚です。」
(チノ?この値段は妥当か?)
『はい、妥当かと思います。』
(OKありがとう)
「じゃあ白金貨1枚と金貨1枚だ。」
「金貨1枚多いですよ。」
「いや何、これからここを利用するかもしれないからな。そのためチップ代とでも思ってくれ。いいものを買わせて頂いた。また来るよ。」
「は、はい!ありがとうございました!!これはどこにお運びしましょうか?」
「いや、運ばなくてもいい。アイテムボックスに入れる」
「アイテムボックス持ちでしたか!お客様は素晴らしいお方ですね!」
そう言われながら塩、砂糖、胡椒を無限収納に入れていく。
店主と別れて本格的に宿屋を探し始めようとした時、
「キャアッ!」
と女の子の声が聞こえてきた。周りを見ると声の発生源がわかった。
男3人が女の子を囲んでなにやら騒いでいる。
街の人は見て見ぬふり。
雪はこの世界もこういうことはあっちと何ら変わらないんだなと思いながら女の子の方に歩いていった。
男3人のうち1人が女の子を殴ろうとしたとき、雪が高速に動く、女の子の顔に男の拳が当たる寸前、その拳を左手で止めた。
「おい、おっさん共、女の子1人に対して3人とは恥ずかしくはないのか?それもお前らの一回り以上も下の年齢の子だぞ?」
「おいおい?何だこのクソガキ。邪魔すんじゃーねよ!」
「俺が変わりに相手してやっから、喋ってねーでかかってこい」
「てめぇこの野郎!舐めやがって!ぶっ殺してやるよ」
そう言うと男3人は雪に襲いかかってきた。
(チノ、今から初めて重力魔法を使うから殺さないよう制御してもらえるか?)
『かしこまりました。』
(重力魔法のイメージはできてる。前世で言うなら〇色のガッ〇ュベルのブ〇ゴの技をイメージするのがいいだろう。)
「跪け、グラビティ」
そう言うと雪に襲いかかってきたゴロツキ三人衆は重力に耐えられなかったのか膝から崩れ落ち、跪いた状態から動けなくなっていた。
「な...なにを...しやが...った...!!」
「う〜ん、大の大人が俺に手も足も出ない
!!気持ちがいいな!!最高の気分だよ!!」
雪は興奮気味に言った。
「お前らこれ以上騒ぐなら臓物潰れるくらい重さをかける。
5秒以内にこの子に謝れば解いて許してやる。
じゃあ行くぞ、5、4、3、2、「「「ごめんなさい!」」」1... よし解いてやる。」
解くとすごい勢いで逃げていった。さすがは小物のゴロツキだ。逃げている姿が似合いすぎている。
隣で固まって見ていた女の子に話をかける。
「おい、大丈夫かぼーっとして?どっかいてーとこはないか?」
「...。あっはい!大丈夫です!ありがとうございました!!!おかげでものすごく救われました!」
「おう、いいってことよ。そんなこより名前はなんて言うんだ?」
「私はグロリア!あなたはなんて言うの?」
「グロリアか、綺麗な名前だな。俺は白銀雪、ユキって呼んでくれ」
「綺麗だなんて...ユキくんですね!分かりました!」
可愛い子に君って呼ばれるの最高か?めちゃくちゃいい気持ちだ。
「グロリア、ここら辺にいい宿屋はないか?泊まるところを決めていなくて困ってる。
条件はいいベッドと朝夕の飯、そして風呂だな」
「あ!!あたしの家宿屋だから来ませんか!!
私が言うのもあれですが、質のいい宿屋ですよ!少し値は張りますがね」
笑いながらグロリアはいう。
まさかグロリアが宿屋の娘だとは思わなかったがこれは良い方の思わぬ誤算だな。
「じゃあそこに案内してくれ。金のことは心配しなくても構わない。」
「はい!かしこまりました!今案内しますね!」
グロリアに案内されて着いた宿屋は大きかった。さすがは言い値はすると言っただけはある。
外装も白で汚れもない。日頃から綺麗にしているのがひと目でわかる。
宿屋に入ると、下は白に近い色の石で敷き詰められている。壁は白のレンガでできていた。
グロリアと一緒に立っていると一人の女性がやってきた。
「グロリアおかえりなさい。隣にいる方は誰?」
「ただいまお母さん、この人は私が街でゴロツキに絡まれている時に助けてくれたユキくんだよ!宿屋を探していたらしくてここに連れてきたの!」
「あらあら!それはありがとうございました!私はグロリアの母、アネスと申します。今日の夕食はサービスしますね!」
「あぁ、よろしくお願いします。それとここに2週間泊まりたい。料金はいくらだ?」
「2週間!!ここは結構お金かかりますけど...あの大丈夫ですか?」
とアネスが言う。
グロリアは笑顔でアネスに応えた。
「ユキくん、お金の心配はするなって言ってたから大丈夫だと思うよ!!」
「あらそうなの?すいませんユキさん、不要な心配でしたね。」
「いや、いいんです。疑う理由もわかります。で、料金はいくらですか?」
「金貨2枚になります。」
「では朝夕の食付きでいくらだ?」
「金貨2枚と大銀貨2枚です。」
そう言われ、雪は袋から金貨2枚と大銀貨2枚を出した。
「ちょうど頂きますね。一応最終宿泊日の2日前に継続して泊まるか聞きますね!ではこれから2週間よろしくお願いします。私たち、『グローリーイン』が誠心誠意でもてなさせて頂きます。
グロリア!ユキさんにお部屋にご案内しなさい。」
アネスがグロリアに案内をするように言う。
グロリアはユキについてきてくださいと言われたので後ろをついていく。部屋の番号は301号室3階の部屋だ。夕食が出来たらグロリアが呼びに来てくれるらしい。それまで俺は寝ているかもしれないからその時は起こしてくれと言っておいた。
部屋に入るとちょうどいい感じの広さのだった。
15畳程の広さだろうか。ベッドはダブルサイズで大きい。近くには長方形のテーブルが置いてある。それを対面で挟むようにソファが2つ置いてあった。
ベッドの近くには小さい冷蔵庫のようなものがあった。開けるとやはり冷蔵庫らしく飲みものが置いてあった。喉もかわいていた事だしベッドに座りながら喉を潤した。
(元々はふたり用の部屋なのかもしれないな。この広さを1人で使えるのは素直に嬉しい。寂しい感じもするがそれもまたいいな。)
なんて思いながら横になっているといつの間にか瞼が閉じ、雪は睡魔に襲われ寝てしまった。
ギルドを出て早足で行動する雪。
今日から滞在する宿を決めてなく、早急に探さないといけないと思っていた。
昨日来たばかりの世界で右も左も分からないが適当に歩いてなんとか商店街っぽい所についた。
「まずは服だろ。普段着は上下5着は必要だな。下着も買わないと。まずは服屋を探す。」
『あのマスター、私に言ってくれればどんな店も探しますよ?』
「あっ、そうか、チノに頼ればよかったのか。
じゃあよろしく頼むよ。」
『はい、お任せ下さい。ここより歩いて2分ほどにありますよ。』
チノの案内を元に服屋に着くことが出来た。
店内に入ると女性が数人いた。
「いらっしゃいませ〜今日はどのような物をお求めに?」
「あぁ、普段着を上下5着ずつ、下着も5着、靴下など必要な物も5着ずつ見繕って欲しい。センス等は店員さんにお任せします。」
「はい、かしこまりました。ご用意しますので少々お待ちください。」
そう言うと店員さんは俺の似合う服を用意しに行った。椅子に座ってボーッとしていると店員さんが来た。
「ご用意できましたのでこちらへどうぞ。」
そう言われ案内されたところは行く。
「ん?何着か多いが?」
「はい、お客様は冒険者なのかなと思い、宿屋で着る服などを勝手に用意させて頂きました。ご迷惑でしたか?」
「いや、ありがとう。いい気配りができるいい店員さんだね」
と微笑みながら感謝をした。
店員さんなんか固まっているが早く会計をすまそう。
「会計をしてもラッテもいいですか?」
「あ!失礼しました。お会計大銀貨7枚です!」
なんか高くね?そんなもんなの?
『はい、ここは高い服をメインに扱っているお店なのでそれくらいはかかるかと。』
(なんでわざわざ高い服屋を教えるんだよ!)
『普段着るのも宿屋で着るのもいい品質じゃないと身体を休められませんよ?』
(なるほど、チノなりの優しさなのか。心配してくれてありがとう。お金には困ってないし大丈夫だな)
「じゃあ大銀貨9枚でお支払いしますね。」
「お客様、2枚ほど多いですよ!」
「いや、あなたにお世話になったのでチップとして2枚受け取ってください。綺麗な女性に選んでもらえてよかったです。」
また笑顔を振りまいた。
再度固まる店員だったが今回はさらに赤くまでなっている。
このイケメンフェイス無敵なんじゃないかと思っていると
「ありがとうございます!ではありがたく頂戴しますね!」
と笑みを浮かべながら受け取ってくれた。
袋に入った服を受け取り、この店をあとにした。
手に持つのもだるいので速攻無限収納に入れた。
「チノ、無限収納って内部の時間とかどうなってるんだ?聞かなくても何となくわかるが聞いとこうと思って。」
『マスターが思っていることで間違いないですよ。無限収納の内部時間は止まってます。食べ物を入れれば入れた瞬間の時間で止まります。なので、温かいものを入れて何日か後に再度取りだしても温かいままです。』
「やっぱりそうか。OKありがとう。」
『はい』
う〜ん、次は調味料とかかね。砂糖と塩は欲しいなあるだけ買おうかな。
チノに調味料が売っているところを教えて貰いそこに行く。
着いた店で確認すると砂糖と塩の値段に驚いた。
(高くね?やっぱりこの世界では貴重なのだろうか?)
『はい、塩、砂糖、胡椒は高級品ですね。平民あたりだと頻繁に使うことは余りできないと思います。』
(なるほどな)
「おっさん!塩、砂糖、胡椒で在庫どれくらいある?」
「うん?坊主買う予定か?とりあえずだが、塩を7キロ、砂糖は5キロ、胡椒3キロほどしか残ってねーな。」
「そうか、じゃあ全部くれ。」
「正気か?坊主にそこまで金があるように思えねーが?」
そう言われ、雪は懐から金貨や白金貨をチラつかせる。
王城で黒金貨を貰った時、半分は両替をしてもらった。そうしないと使えないからだ。
グレイグにどこの店が黒金貨のお釣りを払える?と言うとすぐに両替してくれた。
なので、金貨と大銀貨は多めにある。
その硬貨を確認すると店員は言葉を改めた。
「疑ってすいません!今すぐにご用意しますので少々お待ちください!!」
と焦りながら店の裏に下がって言った。
数分すると荷台に在庫全てを乗せてやってきた。
「こちらが在庫全部です。中身を確認しますか?」
「あぁ、確認する。」
そう言うと雪は塩、砂糖、胡椒を少し手に取り口に運ぶ。
(うん、なんの問題もないな。買わせてもらおう)
「うん、問題なさそうだ。で、全部でいくらだ?」
「はい、合計白金貨1枚です。」
(チノ?この値段は妥当か?)
『はい、妥当かと思います。』
(OKありがとう)
「じゃあ白金貨1枚と金貨1枚だ。」
「金貨1枚多いですよ。」
「いや何、これからここを利用するかもしれないからな。そのためチップ代とでも思ってくれ。いいものを買わせて頂いた。また来るよ。」
「は、はい!ありがとうございました!!これはどこにお運びしましょうか?」
「いや、運ばなくてもいい。アイテムボックスに入れる」
「アイテムボックス持ちでしたか!お客様は素晴らしいお方ですね!」
そう言われながら塩、砂糖、胡椒を無限収納に入れていく。
店主と別れて本格的に宿屋を探し始めようとした時、
「キャアッ!」
と女の子の声が聞こえてきた。周りを見ると声の発生源がわかった。
男3人が女の子を囲んでなにやら騒いでいる。
街の人は見て見ぬふり。
雪はこの世界もこういうことはあっちと何ら変わらないんだなと思いながら女の子の方に歩いていった。
男3人のうち1人が女の子を殴ろうとしたとき、雪が高速に動く、女の子の顔に男の拳が当たる寸前、その拳を左手で止めた。
「おい、おっさん共、女の子1人に対して3人とは恥ずかしくはないのか?それもお前らの一回り以上も下の年齢の子だぞ?」
「おいおい?何だこのクソガキ。邪魔すんじゃーねよ!」
「俺が変わりに相手してやっから、喋ってねーでかかってこい」
「てめぇこの野郎!舐めやがって!ぶっ殺してやるよ」
そう言うと男3人は雪に襲いかかってきた。
(チノ、今から初めて重力魔法を使うから殺さないよう制御してもらえるか?)
『かしこまりました。』
(重力魔法のイメージはできてる。前世で言うなら〇色のガッ〇ュベルのブ〇ゴの技をイメージするのがいいだろう。)
「跪け、グラビティ」
そう言うと雪に襲いかかってきたゴロツキ三人衆は重力に耐えられなかったのか膝から崩れ落ち、跪いた状態から動けなくなっていた。
「な...なにを...しやが...った...!!」
「う〜ん、大の大人が俺に手も足も出ない
!!気持ちがいいな!!最高の気分だよ!!」
雪は興奮気味に言った。
「お前らこれ以上騒ぐなら臓物潰れるくらい重さをかける。
5秒以内にこの子に謝れば解いて許してやる。
じゃあ行くぞ、5、4、3、2、「「「ごめんなさい!」」」1... よし解いてやる。」
解くとすごい勢いで逃げていった。さすがは小物のゴロツキだ。逃げている姿が似合いすぎている。
隣で固まって見ていた女の子に話をかける。
「おい、大丈夫かぼーっとして?どっかいてーとこはないか?」
「...。あっはい!大丈夫です!ありがとうございました!!!おかげでものすごく救われました!」
「おう、いいってことよ。そんなこより名前はなんて言うんだ?」
「私はグロリア!あなたはなんて言うの?」
「グロリアか、綺麗な名前だな。俺は白銀雪、ユキって呼んでくれ」
「綺麗だなんて...ユキくんですね!分かりました!」
可愛い子に君って呼ばれるの最高か?めちゃくちゃいい気持ちだ。
「グロリア、ここら辺にいい宿屋はないか?泊まるところを決めていなくて困ってる。
条件はいいベッドと朝夕の飯、そして風呂だな」
「あ!!あたしの家宿屋だから来ませんか!!
私が言うのもあれですが、質のいい宿屋ですよ!少し値は張りますがね」
笑いながらグロリアはいう。
まさかグロリアが宿屋の娘だとは思わなかったがこれは良い方の思わぬ誤算だな。
「じゃあそこに案内してくれ。金のことは心配しなくても構わない。」
「はい!かしこまりました!今案内しますね!」
グロリアに案内されて着いた宿屋は大きかった。さすがは言い値はすると言っただけはある。
外装も白で汚れもない。日頃から綺麗にしているのがひと目でわかる。
宿屋に入ると、下は白に近い色の石で敷き詰められている。壁は白のレンガでできていた。
グロリアと一緒に立っていると一人の女性がやってきた。
「グロリアおかえりなさい。隣にいる方は誰?」
「ただいまお母さん、この人は私が街でゴロツキに絡まれている時に助けてくれたユキくんだよ!宿屋を探していたらしくてここに連れてきたの!」
「あらあら!それはありがとうございました!私はグロリアの母、アネスと申します。今日の夕食はサービスしますね!」
「あぁ、よろしくお願いします。それとここに2週間泊まりたい。料金はいくらだ?」
「2週間!!ここは結構お金かかりますけど...あの大丈夫ですか?」
とアネスが言う。
グロリアは笑顔でアネスに応えた。
「ユキくん、お金の心配はするなって言ってたから大丈夫だと思うよ!!」
「あらそうなの?すいませんユキさん、不要な心配でしたね。」
「いや、いいんです。疑う理由もわかります。で、料金はいくらですか?」
「金貨2枚になります。」
「では朝夕の食付きでいくらだ?」
「金貨2枚と大銀貨2枚です。」
そう言われ、雪は袋から金貨2枚と大銀貨2枚を出した。
「ちょうど頂きますね。一応最終宿泊日の2日前に継続して泊まるか聞きますね!ではこれから2週間よろしくお願いします。私たち、『グローリーイン』が誠心誠意でもてなさせて頂きます。
グロリア!ユキさんにお部屋にご案内しなさい。」
アネスがグロリアに案内をするように言う。
グロリアはユキについてきてくださいと言われたので後ろをついていく。部屋の番号は301号室3階の部屋だ。夕食が出来たらグロリアが呼びに来てくれるらしい。それまで俺は寝ているかもしれないからその時は起こしてくれと言っておいた。
部屋に入るとちょうどいい感じの広さのだった。
15畳程の広さだろうか。ベッドはダブルサイズで大きい。近くには長方形のテーブルが置いてある。それを対面で挟むようにソファが2つ置いてあった。
ベッドの近くには小さい冷蔵庫のようなものがあった。開けるとやはり冷蔵庫らしく飲みものが置いてあった。喉もかわいていた事だしベッドに座りながら喉を潤した。
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