雪物語

スノウ

第9話 王との話と換金と

「いや、王様かよぉぉおおおおお!!!!!!」

「な!!無礼だぞ貴様!!急に大声を出すなど!」

「よい、お前は黙っとれ!!」

「はっ!失礼しました。」

「お前、名はなんという?」

「あ?俺か?俺は白銀雪 雪って呼んでくれ」

騎士がめちゃくちゃ睨んでる。理由はわかってる。

「王様よ、俺は敬語が苦手なんだ。不愉快に思うかもしれないが許して貰えると助かる」

「あぁ、よい。ユキは恩人だ。此度の件、誠に感謝する。王の我を救ってくれた命の恩人に礼がしたい。王城に来てはくれんか?もちろん我と同じ馬車に乗ってくれて構わん。」

「あー、それはありがたいんだがギルドで依頼を受けていてな。それを完了させたいからギルド経由で言ってくれると助かる。依頼完了の報告はすぐ終わらせるから。」

「分かった。馬車を引くものと騎士には伝えておこう。」

そう言うと王様に馬車に乗るようにと招かれた。
騎士は俺が乗ることを止めていたが王が許したことからその騒ぎは収まった。

「ユキよ、オークの集団に向かって行くのは怖くはなかったのか?情けない話だが我の護衛の騎士たちは守ることが精一杯だった。ある程度技術はあると思っていたのだがな...訓練の量を増やすように言わなければならないな。」

「うーん、オークって言っても武器を持った体格のいい豚だろ?豚に遅れをとる人間はいないよ。」

「豚......。ユキ!お前は面白いな!!オークを豚呼ばわりか!あの動きができるのならばその言動も理解できるというもの。ユキは冒険者ランクはなんだ?」

「ん?冒険者ランク?あぁ、今日冒険者登録したからFだぞ」

「...。は?今日登録をした?新人冒険者ってことか?」

「そうそう、新人も新人。まだ冒険者になって数時間ってところだな。」

「今日登録したとは思えない強さだったぞ...。どこでそんな強さをみにつけた?」

「あー、なんだ、言えないな。俺が本当に信頼できる人になったら教えてもいいが、今はダメだ。俺はこの国も他の国のことも何一つわからないからな。」

「そうか、わけアリか。すまんな。」

「いや、いいんだ。俺はこの王都に住むことを決めている。これから俺はさらに強くなるだろう。だから王様と会う機会も多分、多くなると思う。その中で信用できる人だと分かった時、俺のことを話そう。今はそれで許してくれ。」

「ああ、分かった。その時を待とう。
ユキはこの国に住むのだな。この王都に住んでくれることは嬉しく思う。何か理由があるのか?」

「ああ、この国、王都は俺の好きな色で作られている。ここ程綺麗な所は見たことがない。」

馬車の窓から王都が見える。王都の白い街壁を見ながら言った。

「本当に綺麗だ。この綺麗さをずっと保ってくれよ王様よ」

「ユキは白が好きなのだな。我もこの王都の景色は好きだ。いつまでも維持するよう心がけよう。
ユキよ、話は変わるが、お前は魔法は使えるのか?」

「ん?あぁ使えるなぁ。光と雷の魔法が使えるな。ほかの属性も使えると思うが必要じゃないから覚えてない。」

「光と雷!!ユキよ!お前はどこかの国の魔導師か?!そんなレアな属性魔法王都でもそう数はいないぞ?」

「まぁ、言ってもよ詠唱句と魔法名なんて分からないからイメージで発動させてるんだけどな。」

「無詠唱で光と雷を使うか...。しかもイメージだけで...そんなやつは他に居ないな。ユキよ!お前は本当に面白いな!!お前と出会えてよかった!」

そんなことを話しているうちに既に王都に入っていた。なれない馬車にユキは尻が痛くなり早くギルドにつかないかと考えていた。

数分後

「ユキ殿!ギルドに着きましたぞ!」

「ありがと、では王様よ少し行ってくる。」

「ああ、ここでしばらく待っておる。行ってくるがいい。」

王様に見送られギルドに入った。

「受付嬢さん、以来終わったぞー。」

「あ!ユキさん!おかえりなさい!大丈夫でしたか?」

「あぁ、大丈夫。とりあえず、狩ったオーク売りたいんだけどどこに持ってけばいい?」

「奥の受付の方に話をしてみてください!それを確認後以来達成の形にします!」

「りょうーかい」

そう言われ、奥の受付に向かった。幸い、人がいなかったのですぐに対応してくれそうだ。

「あの、オークまるごと売却したいんですがどこに置けばいいですか?」

「あっ、はい!こちらに置いてください!」

ユキは指定された場所に狩ったオーク5匹を無限収納から出した。

「アイテムボックス!?ユキさん!あなた物凄いレアスキル持っているんですね!!初めて見ました!!そして、なんでオーク5匹もいるんですか!!あなた今日登録したばかりですよね!!!」

(アイテムボックスよりも上のスキルだけど黙っとこめんどくさいし。)

「そうなんですか?普通のスキルですよ普通の。
オークに関しては5匹纏まっていたんで魔法でちょちょいとやっちゃいました。」

「オーク5匹をソロでって...冒険者ランクCの上位でも難しいかもしれないのに...何者なんですかユキさん...。」

「言ったでしょ?豚ごときに遅れないって豚は何匹集まろうが豚は豚でしょ?」

「はぁ、Fランクに置いておくのは勿体ないですね。ギルマスに報告してCランクにあげた方がいいのではないかとお話しておきますね。今から言ってきます。」

「ちょっと!?やめてください!今日は今から偉い人との用があるんで後日にしてくれませんか?とりあえず今はこのオークの買取してください!」

「偉い人?ユキさん貴族様ですか?」

「いや、違う。でも会う人は貴族だな。」

「分かりました。そちらを優先してくれて構いません。後日来てくれれば大丈夫ですので。ということでオークの買取作業を早めますね。」

「お願いします。」

数分後

「ユキさん、終わりましたよ!状態が良いオーク5匹、全部で大銀貨9枚と銀貨7枚で買い取ります!」

「りょうかい。ではあとはよろしくお願いします。明日また来ると思うのでその時にお話お願いします。ではまた。」

「はい!分かりました!今日はお疲れ様でした!」

雪は受付嬢から金を受け取り、話を聞き終え、ギルドを後にした。

「王様、待たせてごめん。やっと終わった。」

「思ったより時間がかかっていたな。なんかあったか?」

「いんや、特段大きいことは無かったな。登録日が今日の新人冒険者がオーク5匹持ってきたら騒がれただけだ。」

「5匹?どこにそんなものがあった?」

「あぁ、アイテムボックスに入れてたからな。そりゃあ分からんだろうよ。」

「アイテムボックス!?またレアなスキルを持ってるんだなユキ!」

「まぁな。本当に楽でいいよこのスキル。」

笑いながら雪は言った。

「商人共が欲しがるスキルだぞそれ。」  

「だろうな。これあるだけで荷物なんて持たなくてすむからな。」

そんなこんなオークを狩った方法やアイテムボックスの話を王様と楽しく話をしていたら王城に着いた。







初めまして作者です。
そのうちこの世界の1年とかスキルについて説明すると思いますが、正直めんどくさいので365日の週7ってことにするかもですね。さすがに月火水木金土日って表記はしませんがね。
でも似たり寄ったりな形になるかと。

では、さよならです 

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