冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ
冒険者ギルドとオーク
冒険者を助けた次の日、僕たちは荷物運び情報ギルドに立ち寄った。
ここの職員は僕たちの素性を知っている者がいるようだ。
熱いまなざしを感じる。
しかし僕たちの正体がばれるような行動はせず、デーブンの教育が行き届いているようだ。
ここで僕たちはオークについての情報を集めたところ、こんなことが分かった。
冒険者ギルドではオークの集落を発見した。
オークの数は数え切れていないが、おそらく千匹程度まで増えている。
その数から上位種が複数いる。
今の冒険者ギルドにはSランク冒険者は不在で、今いる冒険者だけでは殲滅は難しいこと。
フロックリンの騎士もオークの殲滅に動き出し、冒険者と協力しようと動いている。
街の守備が薄くなるため、義勇兵を募っている。
数日後には出発しそうなことが分かった。
そして、クロウはすでに集落の場所をつかんでいたが、僕たちが聞かなかったから話もしなかったそうだ・・・。
それは置いておいてもオーク討伐に動きがありそうだ。
黒いオークが出現した理由もわかるかもしれないから、僕達も行きたいがどうしようか?
荷物運び情報ギルドの酒場で食事をしながら話し合った。
「どうやって入り込もうか? オークと衝突してから紛れ込む?」
「それもいいと思いますが、また黒猫になりますか?」
「黒猫だとその場にいると目立ちそうじゃない? だから普通の格好で入り込めたらいいな。」
「じゃあ私たちってわからないように、他の人に変化する?」
「変化か~。何気ないときから変化していると、自分が自分でないような気がしてね・・・。この姿か黒猫、せめてもう一つくらいの姿にしておきたいから、今は普通の姿が良いかな? わがままだけど・・・。」
「ううん、わがままじゃないわよ。やっぱりラウールはその姿が一番よ! 人型の方が安心する。私もこの姿の方がいいでしょ?」
「そうだね! サクラもその見た目が一番いいよ。黒猫もいいけどね。」
「ふふふ、ありがとう。だからラウール、このままの姿で良いわよ。私たちの正体がばれて敵対してきたら、そっちを殲滅よ!」
「過激だね。だけどそうだね、魔の森で引きこもったり、黒猫の姿で活動してたから臆病になっていたかな。僕の敵はみんなの敵。みんなの敵は僕の敵だ!」
「おい! 俺より過激な言葉だぞ。まだ狙われたないんだからな。敵対して来ていないんだからな!」
「そうですよラウール。敵は見極めてから殲滅するといいのですよ。今はまだその時ではありません。」
「結局みんな過激だね! じゃあ今後の事を決めようよ。」
そう言うとクロウが一番に口を開いた。
「我たちだけで殲滅する?」
やっぱりクロウも過激だった。
「それだと後始末で混乱すると思うよ。」
何もいい案が出てこなかったから、僕たちは冒険者ギルドに入ってみることにした。
~~~~~
帝国でも冒険者ギルドのしるしはもちろん一緒だ。
僕たちはドアを開け中に入る。
・・・・
・・・・
帝国では初めて入る冒険者ギルドだったが、雰囲気は一緒だった。
視線はソフィアに向けられている。
僕たちは視線を無視し、依頼票を確認するために移動した。
オーク関連の依頼がないかどうか見たかったから。
しかしここでも不幸が訪れた・・・。
「おい! この綺麗なエルフを置いていけ! エルフ、お前も俺達みたいな強い冒険者と一緒にいるほうが良いぞ! 来い!」
そう言ってソフィアをつかもうとした冒険者。
確かに見た目はいかつく、装備もしっかりして、絡んでくる冒険者はランクもまずまずそうだ。
しかしソフィアはひらりと身をかわす。
「何をするのですか? 私はこの仲間で旅をしています。他の人と仲間になるつもりはありません。」
「は~こんなガキとか?」
僕もつい口を出してしまった。
「ガキと言っても十九歳になってますよ? もうそこにいるような初心者冒険者よりは年上ですよ?」
「あ~、俺から見たらまだガキだ! そこのでかい猫の獣人! お前も文句があるか!」
全方向に喧嘩を売っている・・・。
「お前ではソフィアに釣り合わん。」
ヤマトが腕組みして目をつむり答えている・・・、ちょっとかっこいい。
「我もそう思う!」
クロウものった、と言うか話すな!
「はっ? この鳥! 話すのか!」
「そろそろ時間がもったいないのでどこかに行ってくれませんか?」
「なっ! 俺を馬鹿にしているのか!」
どこに行ってもそれか・・・。
馬鹿にして、俺の言う事が聞けないのか・・。
めんどくさいな。
「来いって言ったら来い! こんな奴らよりいい待遇で仲間にしてやる! 俺たちはCランクだぞ! 貴族とも知り合いだぞ! エルフは貴族に逆らったらやばいぞ、奴隷にされるぞ!」
奴隷にされる?
貴族に逆らうと?
「ブーグやめるんだ! それ以上話すとお前の後ろ盾のあの人に迷惑がかかるぞ!」
そう言ってひげ面の中年が介入してきた。
「あ~、あーバイスさん。俺は何もしていませんよ。ただ勧誘していただけですよ。」
「あれでか? おい、そっちのお前、それでいいのか?」
僕に聞いてるのか?
ん! 抑えるんだ僕! 耐えるんだラウール!
「僕の仲間を勝手に勧誘するな・・・。僕たちは今は冒険者活動をしていないんだ。一般人と思ってくれ・・・。」
バイスは少し悩むそぶりを見せた。
「一般人に絡むのはダメだが、一応冒険者なら冒険者同士の諍いだろう。許すのか?許さないのか?どっちなんだい!?」
「もう絡まないならどうもしません。」
「そう言ってるぞブーグ、どうする。」
そう言われたブーグと言う冒険者はふんっと鼻を鳴らし仲間らしき冒険者と、冒険者ギルドを出て行った。
「すまんな。あいつは最近ランクが上がって貴族が声をかけてきたんで?増長しているんだ。もともとあんな奴ではなかったんだが、後ろについた貴族がな・・・。すまん、初めて話す奴にこんなことを言って・・・。」
そう言ってバイスと言う冒険者も去っていった。
僕の気持ちを持っていく場所は!
「ラウール、災難でしたね。私に声をかけてきたのですけど、なんでしょうねこれは・・・。」
久しぶりに絡まれたがオーク討伐の依頼票が各ランクごとに掲示されていた。
後方支援から前衛役様々な種類の依頼があった。
そしてそこには貴族や騎士との合同作戦と明記されていた。
貴族もやはり入ってくるのか・・・。
冒険者として依頼は受けないが、潜入すると面倒ごとになるとラウールは考えた。
ここの職員は僕たちの素性を知っている者がいるようだ。
熱いまなざしを感じる。
しかし僕たちの正体がばれるような行動はせず、デーブンの教育が行き届いているようだ。
ここで僕たちはオークについての情報を集めたところ、こんなことが分かった。
冒険者ギルドではオークの集落を発見した。
オークの数は数え切れていないが、おそらく千匹程度まで増えている。
その数から上位種が複数いる。
今の冒険者ギルドにはSランク冒険者は不在で、今いる冒険者だけでは殲滅は難しいこと。
フロックリンの騎士もオークの殲滅に動き出し、冒険者と協力しようと動いている。
街の守備が薄くなるため、義勇兵を募っている。
数日後には出発しそうなことが分かった。
そして、クロウはすでに集落の場所をつかんでいたが、僕たちが聞かなかったから話もしなかったそうだ・・・。
それは置いておいてもオーク討伐に動きがありそうだ。
黒いオークが出現した理由もわかるかもしれないから、僕達も行きたいがどうしようか?
荷物運び情報ギルドの酒場で食事をしながら話し合った。
「どうやって入り込もうか? オークと衝突してから紛れ込む?」
「それもいいと思いますが、また黒猫になりますか?」
「黒猫だとその場にいると目立ちそうじゃない? だから普通の格好で入り込めたらいいな。」
「じゃあ私たちってわからないように、他の人に変化する?」
「変化か~。何気ないときから変化していると、自分が自分でないような気がしてね・・・。この姿か黒猫、せめてもう一つくらいの姿にしておきたいから、今は普通の姿が良いかな? わがままだけど・・・。」
「ううん、わがままじゃないわよ。やっぱりラウールはその姿が一番よ! 人型の方が安心する。私もこの姿の方がいいでしょ?」
「そうだね! サクラもその見た目が一番いいよ。黒猫もいいけどね。」
「ふふふ、ありがとう。だからラウール、このままの姿で良いわよ。私たちの正体がばれて敵対してきたら、そっちを殲滅よ!」
「過激だね。だけどそうだね、魔の森で引きこもったり、黒猫の姿で活動してたから臆病になっていたかな。僕の敵はみんなの敵。みんなの敵は僕の敵だ!」
「おい! 俺より過激な言葉だぞ。まだ狙われたないんだからな。敵対して来ていないんだからな!」
「そうですよラウール。敵は見極めてから殲滅するといいのですよ。今はまだその時ではありません。」
「結局みんな過激だね! じゃあ今後の事を決めようよ。」
そう言うとクロウが一番に口を開いた。
「我たちだけで殲滅する?」
やっぱりクロウも過激だった。
「それだと後始末で混乱すると思うよ。」
何もいい案が出てこなかったから、僕たちは冒険者ギルドに入ってみることにした。
~~~~~
帝国でも冒険者ギルドのしるしはもちろん一緒だ。
僕たちはドアを開け中に入る。
・・・・
・・・・
帝国では初めて入る冒険者ギルドだったが、雰囲気は一緒だった。
視線はソフィアに向けられている。
僕たちは視線を無視し、依頼票を確認するために移動した。
オーク関連の依頼がないかどうか見たかったから。
しかしここでも不幸が訪れた・・・。
「おい! この綺麗なエルフを置いていけ! エルフ、お前も俺達みたいな強い冒険者と一緒にいるほうが良いぞ! 来い!」
そう言ってソフィアをつかもうとした冒険者。
確かに見た目はいかつく、装備もしっかりして、絡んでくる冒険者はランクもまずまずそうだ。
しかしソフィアはひらりと身をかわす。
「何をするのですか? 私はこの仲間で旅をしています。他の人と仲間になるつもりはありません。」
「は~こんなガキとか?」
僕もつい口を出してしまった。
「ガキと言っても十九歳になってますよ? もうそこにいるような初心者冒険者よりは年上ですよ?」
「あ~、俺から見たらまだガキだ! そこのでかい猫の獣人! お前も文句があるか!」
全方向に喧嘩を売っている・・・。
「お前ではソフィアに釣り合わん。」
ヤマトが腕組みして目をつむり答えている・・・、ちょっとかっこいい。
「我もそう思う!」
クロウものった、と言うか話すな!
「はっ? この鳥! 話すのか!」
「そろそろ時間がもったいないのでどこかに行ってくれませんか?」
「なっ! 俺を馬鹿にしているのか!」
どこに行ってもそれか・・・。
馬鹿にして、俺の言う事が聞けないのか・・。
めんどくさいな。
「来いって言ったら来い! こんな奴らよりいい待遇で仲間にしてやる! 俺たちはCランクだぞ! 貴族とも知り合いだぞ! エルフは貴族に逆らったらやばいぞ、奴隷にされるぞ!」
奴隷にされる?
貴族に逆らうと?
「ブーグやめるんだ! それ以上話すとお前の後ろ盾のあの人に迷惑がかかるぞ!」
そう言ってひげ面の中年が介入してきた。
「あ~、あーバイスさん。俺は何もしていませんよ。ただ勧誘していただけですよ。」
「あれでか? おい、そっちのお前、それでいいのか?」
僕に聞いてるのか?
ん! 抑えるんだ僕! 耐えるんだラウール!
「僕の仲間を勝手に勧誘するな・・・。僕たちは今は冒険者活動をしていないんだ。一般人と思ってくれ・・・。」
バイスは少し悩むそぶりを見せた。
「一般人に絡むのはダメだが、一応冒険者なら冒険者同士の諍いだろう。許すのか?許さないのか?どっちなんだい!?」
「もう絡まないならどうもしません。」
「そう言ってるぞブーグ、どうする。」
そう言われたブーグと言う冒険者はふんっと鼻を鳴らし仲間らしき冒険者と、冒険者ギルドを出て行った。
「すまんな。あいつは最近ランクが上がって貴族が声をかけてきたんで?増長しているんだ。もともとあんな奴ではなかったんだが、後ろについた貴族がな・・・。すまん、初めて話す奴にこんなことを言って・・・。」
そう言ってバイスと言う冒険者も去っていった。
僕の気持ちを持っていく場所は!
「ラウール、災難でしたね。私に声をかけてきたのですけど、なんでしょうねこれは・・・。」
久しぶりに絡まれたがオーク討伐の依頼票が各ランクごとに掲示されていた。
後方支援から前衛役様々な種類の依頼があった。
そしてそこには貴族や騎士との合同作戦と明記されていた。
貴族もやはり入ってくるのか・・・。
冒険者として依頼は受けないが、潜入すると面倒ごとになるとラウールは考えた。
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