冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ

sazae9

魔の森を出る

ヤマトが仲間になり、3ヶ月が経過した。
仲間になる宣言から、僕たちは魔の森を走り回り、様々な素材を手に入れた。


魔の森は広く、東の端には簡易的な船着き場があったが、今は何もしなかった。
魔大陸の魔族が作っているだろうけど、接触はもう少しあとにしたい。


魔族・・・。
友好的かな?
今まで人族と接触がないのでわからないが、攻めてくる様子もないので、今はこのままの関係でいたい。


僕たちは魔の森の中で色々な連携を試した。
変化の術はまだまだ上手くなっていて、更に小さな猫になれるようになった。


ヤマトはマッチョな外見で、おそらく冒険者登録の時も絡まれないだろう。


ソフィアは長生きしているだけあって、冒険者ギルドにも登録していた。
ランクはBだったが、十分だ。


街に出たときの事も相談しながら、素材集めや地点登録をしている。


~~~~~


魔王復活の神託があるかはわからないが、一度両親にあって、その後にテザン皇国に移動しようと考えた。


皇国と言うからには、一番初めに神託があると予想して。


今回の旅で僕とサクラの前世は二人に話している。そこで三人の勇者の事も話題になった。


また勇者召喚があるかもしれないが、協力するなら、ダイチ、ヒミカ、グンジョウにしたい。僕たちの意見は伝えてあるが、ソフィアとヤマトの印象しだいだ。


そして、帰還する日を迎えた。


~~~~~


「じゃあ拠点に結界を施して行くね! ヤマトが全力で攻撃しないと壊れないように、協力してね?」


ヤマトも最後は拠点で一緒に生活していた。
今回の結界の魔道具は、普通は貴重だろうSランクの魔石をいくつも利用して、魔力を込めるほど強力な物になる。ソフィアの知識と僕たちの力の合体策だ。


結界も無事に張り終えて、森の入り口までは走って移動した。


今の僕たちではそんなに時間もかからず移動できる。


「とうとう森を出てしまったねラウール? 久しぶりに人に会うのは緊張する・・・。」


「僕もだよ。一年も森に籠っちゃったしね・・・。もっと森に居てもいいくらいだよ。あの魔の森も暮らしてみたらいいところだったね?」


「おい! 俺は元々龍だからいいが、普通の人族は暮らせないんだからな!」


「そうですよラウールさん、サクラさん・・・。ハイエルフの集団でも厳しいのですよ。私たちの里は、もっと平和な所にありますしね。」


「我は楽しかった! また来る!」


「そうだねクロウ。また来ようね!」


僕たちは軽く会話をして、転移の魔法で両親の家に移動した。


~~~~~


「ただいま~!」


両親の気配がする。
今日は仕事が休みだったようだ。


「おかえり~! その声はラウールでしょ!」


奥からララが走って来た。


「おかえりなさい! サクラもおかえり! ・・・、そちらのお二人は?」


ララがソフィアとヤマトを見て動きを止めた。
そうなるよね~。
一人は神々しい。
一人はいかつい。


「母様。この二人は新しい仲間です! 父様にも紹介したいんだけど?」


「ミックもすぐに来るわ! ちょっとお家の整理をしていたから。」


そんな話をしていると、ミックも出てきて、ララと同じ反応をした。


僕たちは両親の勧めで、家の中に入り、魔の森での出来事や、ソフィアとヤマトを紹介した。
ただのエルフと猫の獣人として。


その日は急遽僕の誕生会となった。






僕の18歳のステータスはこうだ!


名前:ラウール 
職業:ジェノサイダー
LV:ー
HP:ー
MP:ー
体:ー
心:ー
運:92
ユニークスキル:すくすく育つ・看るスキル:解析・学習・アイテムボックスX・忍びの技・魔法(全)・戦闘(全)・解体・自然回復(全)・状態回復(全)・空間転移・空間把握加護:才能の神の加護・創造神の加護
称号:地球人・心は中年・才能の神が見てる人・両親への信頼・両親からの信愛・乗り越えた者・逃亡者・ダンジョン周回者・漆黒の翼・黒猫・無神経・後悔先に立たず・神に逢える者・ドラゴンバスター・聖者・クロウの主人・ジェノサイド(魔物・人)・ハイエルフの友・緑龍の友・魔物の天敵・創造者・超越者?


*運以外は100が25歳の平均値


ステータスも表示されなくなった・・・。
目安とはいえ、比べる数値を改良できないか、才能の神に会ったときに聞いてみよう。


数字で表示された方が、頑張っている感じがするし。
超越者?は、何を超越したんだろう?


魔物の天敵は、魔の森ではっちゃけてしまったし・・・。創造者は、物造りを頑張ったからかな?


ようやく戦闘以外で凄そうな称号がついた。


サクラにも聞いてみたけど、サクラも表示されない項目が出てきたと言っていた。
ソフィアとヤマトもステータスがあったら比べられるのに、この世界もゲームみたいに数字があったら面白かったのに。






誕生会を終え、さすがにヤマトまで泊まるほど家が広くなかった。


そこで僕が魔の森で作った魔法のテントを庭に設置し、みんなで泊まった。
両親が入っても余裕な広さがある。
空間拡張の魔法でをかけてあるからだ。


眠りに落ちそうになりながらも、両親の現況も聞けた。


そして肝心な話題。
魔王出現の神託については両親はわからないと言っていた。
ただし、教会関係者が慌ただしくなっていると、ララから話があった。



コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品