冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ

sazae9

ラウール15歳になる

ラウールとサクラはダンジョンの前に立っていた。そこは討伐依頼を受けることが出来る冒険者になり、初心者ダンジョンをクリアしたものが挑むダンジョン。その名も【ゴブリンの森】。ダンジョン内は森で構成されており、罠がない。そして出て来る魔物はゴブリンのみである。しかしランクの低い冒険者は、ゴブリンにも苦戦するものだ。ラウールが異常に強いだけで、一般人では倒せないのが魔物である。


 「サクラ、ここは広さこそ初心者のダンジョンと同じ広さみたいだけど、出て来る魔物がゴブリン系統みたいだ。ゴブリンは僕たちにとって敵ではないと思うけど、油断せずに行こう。」


 「そうね。どの程度の強さかわからないけど、痛いのは嫌よ。」


そう言った会話をして、ダンジョンに挑んでいた。


 ~~~~~~~


 【ゴブリンの森】
をクリアした・・・・。
ボスがホブゴブリンだった・・・。
いくらランクの低いダンジョンとは言え、雑魚い。


しかしクリアしてしまったものはしょうがないので、今回のダンジョン攻略も終了した。


 ~~~~~~~~~


そして、クライスの街にあるダンジョンを、攻略難易度が低い順に進んで行き、月日が流れたころ、ラウールは15歳になった。


 名前:ラウール 
 職業:冒険者
LV:72
HP:890
MP:2320
 体:777
 心:2145
 運:91
ユニークスキル:すくすく育つ・看る
 スキル:解析・学習・アイテムボックスX・忍びの技・魔法(全)・戦闘(全)・解体・自然回復(全)・状態回復(全)・座標把握・マーキング・イメージ定着
 加護:才能の神の加護
 称号:地球人・心は中年・才能の神が見てる人・両親への信頼・両親からの信愛・ジェノサイド・乗り越えた者・逃亡者・ダンジョンに挑むもの・漆黒の翼・黒猫


 *運以外は100が25歳の平均値




ラウールは15歳になった。転移魔法も少し努力したところ、行った事がある場所には移動できるようになっていた。転移を覚えてから行ったことがある場所に限るが。そして、サクラも、マーキングしたところに飛べる転移を覚えることが出来た。これで移動時間が短縮され、旅がはかどる。どんどんチートな人になってきた2人だが、出来る限りは目立つ行動は控えていた。


そして、パーティー名を決めなければいけないことを思い出し、2人で話し合うのだった。


 ~~~~~~~


 「そろそろラウールさん、サクラさんって言いうのがめんどくさいって受付さんに言われてるんだけどどうするラウール?」


 「めんどくさいって・・・。他の冒険者よりは気安くていいけど。どうしよう?パーティー名って何か言い案がある?しっこくで始めるものでないやつで!」


・・・・・


「私たちに共通する物とか?前世のものとか?これからメンバーが増えた時のことを考えてとか?」


 「それなんだよね、これといって何を目指すか決めてないし、どうしたらいいかな?」




・・・・




 サクラは少し考える。そして、時間がかかったが話し出した。


 「ラウールは旅をするんだよね?私たちはチートよね?そして最強でないよね?そこから何か浮かばないかな?」


 「ん~、最強ではない・・・、普通。チート・・・、ずるい? 旅・・・、自由。日本・・・、ジャパン。サチタジ?」


 「サチタジってなに?」


 「頭文字をとっただけ『却下!』」


 「やっぱりか~。なかなか出てこないよ。」


2人は必死に考えた。考えても考えても何とかの何っていう名前は、すさまじい名前しか出てこない。なにか無難なものを・・・・。


 時間が流れ、なぜ名前を決めないといけないのかイライラしてきている。2人はめんどくさくなってきている。


・・・・・・


「・・・『の』はなくていいんだよね?パーティーってわかればいいんだよね?『の』を間に入れなけれが何かない?ラウールは漆黒の翼・・・、これはからかってるんでなく、ラウールの二つ名、イメージね。だったら私たちのイメージは?あ~あの人たちねって言われるイメージは?」


 「ん~黒い髪?」


 「そうね、黒が出て来るね。あとは?」


 「若い?」


 「けど年も取るし・・・。」


 「ん~と好きな動物は?前世で・・・?」


 「猫!!」


 「僕も猫なんだ。」


 「「黒猫!!」」


 「もしかして、もしかしてだけど・・、そのままでいいんじゃない?黒猫。」


パーティー名が【黒猫】に決まった瞬間だった。


さっそく冒険者ギルドに登録した。
おそらく他に【黒猫】はいないという事だ。
この世界に猫はペットではいない。ただ、猫っていうものは認知されている。特に猫耳っていうくらいだから、猫はいる。あえて名乗る者がいないんだろう。


 今後も猫のように気ままに過ごして行こう。
 僕の人生は僕だけのものだから。

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