冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ

sazae9

外伝4 【希望の家】カシマス視点

盗賊討伐依頼のため冒険者ギルドに来た。ギルマスとあいさつを交わし、会議室で待つ。
ギルマスは、今回依頼を受けたソロの冒険者の事を少し説明してくれた。
12歳でBランク、名前をラウール君と言うそうだ。彼の威圧にはこのギルマスも参ったと言っていた。
そんな年で本当の強いのか?


 少しするとラウール君が入ってきた。
ラウール君が入ってきた瞬間、僕の感覚が警鐘を鳴らした。
 『(強い・・)』


この年でどうやってここまでの気配を漂わせることが出来る。
 一度ゆっくりと話をしてみたい・・。


 騎士も到着し、ようやく話し合いが始まった。


どういうことだ、街の人たちの危険を除きたいのに・・・。


 領主の考え・・・。


 力の争いだろうそれは。あの領主は敵がいる。その敵につけ入れられないよう、騎士だけで討伐出来たら自分の立場が良くなる。それだけだろう。


 冒険者ギルドを頼るべきだと言う有力者に負けないように・・。


この騎士やギルマスと話をしていてもらちが明かない。
 成功したらよいが、この状況だと、逃げられるのでは?


そう、僕一人のほうがまだ全員を討伐できる可能性が高いのではないか?


 言い争いに決着がつかない。
しかしここで、ラウール君がとんでもないことを言いだした。


それだ!
 私も勝手に行こう!
クランでなくカシマス個人として、ラウール君と散歩に行こう。
 散歩の先にどんな悪い人がいても、どんなに多くいても。
 僕が守り切ってあげよう。


それが偶然・・・・であっても。

「冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く