冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ

sazae9

冒険者登録

いつもより早く目が覚めた・・・。
とうとうこの日がやってきた。僕は今日、冒険者になる!
異世界に来たら王道だよね。冒険者ギルドに踏み込み、登録しようとする。そこへDランクの荒くれ者の冒険者が近づいてくる。『おいおい、ここは子供の来るところじゃねーぞ!』かな~。そこからのチート無双。
ん~、どんな感じかな~。


~~~~~~~~~~~~


「おはよー!ラウ。今日はとうとう冒険者の仲間入りだね。私たちも推薦するためについていくよ~。8歳でも推薦があれば、後がらくよ~」


「母様、おはようございます! 今日はよろしくお願いします。父様もよろしくおねがいします!」


「気合が入ってるなラウ。ご飯を食べたらさっそく行こうか。」


「はい!父様! 早くいきましょう」


みんなで朝食を食べて、装備を整える。この日の為に武器は新調した。今まではメイスを振り回して叩き付けてたけど、これからは切ることが出来る武器、そう剣を購入した。初心者向けの片手剣だけど、しばらくは僕の相棒だ。
解析:武器:片手剣(鉄):レアリティ―  ノーマル:
普通だ。


~~~~~~~~~~


家から歩いて15分。剣と盾の紋章が見えた。とうとう到着した。だんだんドキドキしてきたけど、思い切って扉を開けて踏み込む。


「よう!ミックとララ、今日も子供連れで依頼か? それとも臨時でだれかパーティーを探してるのか?」
テーブルに向かっていたマッチョが声をかけて来る。ちなみに僕ではなく両親にだ。
「今日はラウが冒険者に登録するために来た。とうとう8歳になったからなー。こいつは俺以上の冒険者になるぞ!」


マッチョはいい笑顔でコップを持ち上げ、乾杯のようなしぐさをして元の姿勢に戻り、仲間らしき人物と話し始めた。


「父様行きましょう。早く並ばないといつまでも登録できません。」


「そうだな。ん~~~、よし、アリサのところに並ぶか。」


あまり並んでいない列だから10分くらいで受付に行けるかな。


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『はーい、次の人』


「よろしくお願いします!冒険者に登録したいです!」


「新規登録ですね。誰かの紹介はありますか?」
子供にも丁寧に対応してくれる人だな~
「両親の依頼について行ったりしてたので、両親にお願いします。後ろにいるのが両親です。」


「後ろと言うと、ミックさんとララさんですか。Cランクの冒険者ですね。わかりました、そうしたらギルドカードを作成しますので、この用紙に自分の事を書いてください。代筆は必要ですか?」


「代筆はいりません。自分で書けますので。」


「わかりました。それでしたら、かける範囲で記入をお願いします。名前と年は必ず書いてくださいね。」


「はい! では書いていきますね。まずは『名前はラウール』だな。『年は8歳』。『特技は火属性魔法』にしておくか。『役割りは魔法での攻撃役』でいいかな。あとは『スキルは空欄』のままで。これは、両親は知ってるし、新しく仲間になる人がいたら、その人を見てから決めよう。」
と独り言を言ってたな、誰も聞いてないな。これで出そう。


「できました!」


「はい、ありがとうございます。今プレートに情報を入れてきますので、少々お待ちください。」


・・・・・・・
・・・・・・・


「お待たせしました。それではここに血を一滴垂らしてください。そうしたら、ラウールさんの個体が登録されます。このプレートは自分の証明になります。他の人がこのプレートを持ってきて、依頼登録や報告をしても反応しません。討伐も特別な魔力を吸収するのか、とどめを刺した魔物が表示されます。仕組みはギルドでもわかっていません。プレートが自然に増えていき、品切れになることはありませんので。ですから紛失は1回目までは無料で再発行されます。2回目からは料金をいただきますので、なくさないようにしてください。」


「わかりました『チクっ』痛! 、これでいいですか」


パ~~~~!
プレートがかすかに光り、すぐに収まった。


「はい、これで登録になります。冒険者ギルドの説明は必要ですか?」


「お願いします」




とうとう冒険者になった。両親に聞いてもいいんだけど、初めてのことだから、全部聞いておこう。

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