がーるずベースボール!

近衞

23話⚾︎歓喜⚾︎

 響子は、思い出していた。




高貴に野球を教えて貰っている時を、



チーム結成の瞬間を。



初試合で派手に負けたことを。




初めて勝った日のことを。





高貴がチームを変えてくれた事を。














高貴が、自分を抱きしめてくれた時のことを。




苦しくて、つらくて、でも楽しくて。






でも、










ここまでやって来て、良かった。









私は、マウンドに向かって駆け出した。
























歓喜の瞬間。









抑え込んだ高貴の周りに、
ナインは我を忘れて集まっていく。







長く皆が待ち望んだこの瞬間を、
ナインは涙を流して喜んだ。










その涙は温かい。

辛酸を味わったからこそ、
その涙は温かった。






顔をくしゃくしゃにし、皆は抱き合う。







その抱擁は、人生の中で1番幸せな瞬間だろう。





結成から1年と少し。

まだまだ若いチームではあるが、
その軌跡は、濃密で掛け替えのないものだった。














これは、まだ通過点。













この上に、まだB級、A級、S級と控えている。












でも、この瞬間だけは。














喜んでおきたいんだ。

















「お兄…ちゃん」



瞳に涙を溜めた2人の妹が、
雨宮を出迎える。



「すまない…2人とも」




雨宮は2人に頭を下げた。



「お兄ちゃん、あのね」



「頭なんて下げちゃダメだよ、雨宮君」



矢澤が涙声でそう言って、



「一生懸命やったんだから、謝っちゃダメ」



と、矢澤は涙を堪えながら言う。



「また、みんなでリベンジしよう!」




と、矢澤は笑顔を振りまいた。



雨宮は少し微笑み、




「ああ…そうだな」


























6-5、ソニックがーるずの勝利。

勝利投手 樹原愛李華
敗戦投手 雨宮大地

本塁打 8回 玉原高貴
    4回 雨宮大地 雨宮秋





















ソニックがーるず、B級昇格決定。

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