がーるずベースボール!

近衞

4話⚾︎コンバート⚾︎

俺達は今、白球を追っている。



場所は一昨日、試合をした河川敷。



選手兼任監督としての初めての練習だ。



監督である俺は、サードのポジションから
内野、外野に指示を飛ばす。



ちなみに俺達はこの河川敷で
火、木、土と練習する事ができるが、

それ以外は自分で練習する事になっている。



そして、今日はある意味初めてづくしの
日でもあるのだ。


それは、昨日のミーティングに遡る。










「じゃあ、早速作戦を伝える。」



聖川と響子を席につかせ、
俺は教壇に立った。


聖川がめっちゃ眼を輝かせてるよ。



「まず、ウチのチームのポジショニングに色々と疑問がある。」


「何かな?高貴。」


「なんで左投げのドロッセルがサードなんだ?」


「何ででしょうネ。」


俺が提示した疑問は以下の通りだ。



・左投のドロッセルがサードにいる
・チームで1番脚の遅い聖川がセンター
・チームで1番脚の速い八幡がファースト
・チームで1番非力な駒田が4番
・チームで1番バッティングが出来ない
    響子が1番バッター


「…」



響子と聖川が項垂れて、
八幡が駒田を指差して笑っている。





沈黙…沈黙。沈黙!沈黙!!沈黙!!!


「いや何か反応しろよ。」


「いや〜そないな事言われてもなぁ…」


「響子が私、1番がいい!って言ってたからなぁ…」


「響子サンが適当に決めたんですよネ〜」


響子と眼が合う。


申し訳無さそうに、響子は項垂れる。


「だって、どう決めたらいいかわからないんだもん…」


「明日から…走り込みを増やさねば…!」


何やら聖川が決意を新たにしているが、
俺は息を深く吸い、

「お前ら次のランク戦、勝ちたいんだよな?」


空気が引き締まる。


「俺は監督を引き受けたが、
野球を楽しみたいというお前らの考え方を尊重した上で勝ちたいんだ。」


「まあ、やるからには勝ちてえよな!」


「そうね、それは同意だわ。」


「その為に、俺はみんなにある意見をぶつける!…反感を買うかもしれない。それでもいいか?」


「もちろんだ!玉原!」


「うん!勝ちたいのはみんな同じだよ!」


皆の眼を見て、俺は決意する。


じゃあ…









で、それを試しているという訳だ。



まず、ポジションコンバートを敢行。



脚の速い八幡をセンター、
左投のドロッセルを生かす為にレフトへ。



聖川はキャッチャーとファーストの練習を
してもらっている。



レフトにいた船田をライトへと。



空いたサードには俺が入る形になった。



聖川には負担が大きくなる事を伝えたが、
勝てるならと快く了承してくれた。



その後に顔を赤くして何かぼそぼそ言っていたが、聞き取れず。



聖川は意外にもキャッチングが上手く、
響子がすごく楽しそうに投げている。



八幡も不慣れなポジションでいい動きを見せている。



ドロッセルはボチボチデンナ。



ランク戦は再来週。


今週の練習試合が楽しみだ。


















その週末。


新生ソニックがーるずの初戦。


ソニックがーるずのオーダーは、

1番センター               八幡
2番ショート               駒田
3番セカンド              相沢
4番サード                  玉原
5番キャッチャー       井上
6番ファースト           聖川
7番 ライト                 船田
8番ピッチャー          湯浅
9番 レフト                ドロッセル


万全を期して臨んだ練習試合。




「行くぞー!」



「「「「おおおおーー!!!」」」」



























結果は、7-0で勝利。


Bランクに昇格した経験のあるチームを
相手に、彼女らは勝利した。



聖川の言葉を借りるなら、
然もありなん…かな?



何にせよ、俺達は手ごたえを感じていた。



皆の表情には、不安は一切なかった。

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