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不遇職ですが"多分”強くなると思われる

影狼

第1話〜作成師は笑う〜

この世界は職業(ジョブ)というものが存在する
農家や商人などといった、その人達が着いている職の名ではない。
俺達、この世界に住む種族は生まれた時に【神々】から加護を受ける

創造神からはこれからの成長に見合った物や先天的な才能を判断して、その人にピッタリと合う職業(ジョブ)を与えてくれる

そして技能(スキル)などはそれぞれの職業(ジョブ)の統計を司る神から与えられる
統計は主に【戦闘系】【支援系】【作成系】【万能系】の4つになる。

職業(ジョブ)にも様々な物が存在する。

戦闘系ジョブの【剣士】になったならば修行などをしなくてもいきなり剣がうまくつかえるようになったりする。

そして技能(スキル)を詳しく例に出すならば、剣士などがよく持つ【回転斬り】。
相手の動きがゆっくりに見える【見切り】などが存在する。

そう。この世界に住む種族は、生まれてすぐに【神々】によって職業(ジョブ)とそれに付随する技能(スキル)を得る。

技能(スキル)は鍛えれば鍛えるほど成長し進化することが出来る。

しかし職業(ジョブ)は違う。

一生変えることは出来ない。稀に進化して違う物に変わったりするがだいたいの人達は一生そのままだ。
故に、職業がその者の人生を決定づけてしまう

圧倒的な戦闘系職業の【剣聖】や古今東西あらゆる戦術知識を持つことができる【軍師】など。
それらの職業を総じて【希少職】(レアクラス)と呼ぶ。

けれどもそんな中職業を得ることが出来るのは、文字通りほんのひと握り。

大抵は【農家】や【鍛冶師】といった。基本的に大体の人が持つ地味でつまらない職業だ。
これを総じて【普通職】(コモンクラス)と呼んでいる

普通職になった人達が取れる行動としては2つある。

1つ目は親のやっている仕事を素直に継ぐこと

だいたいの人は職業は親から遺伝するものである。親が農家なら子供もといったケースも多い。

親が長年かけて培ったものだったり、そういった知識だけを身につけて親のレールの後ろに追従する形で行くのが1番楽でつまらない人生だ。

これが1つ目の人生図だ。

そしてもうひとつ、これは誰にも縛られず自由にできるものだ。

そうそれは……………………冒険者だ。

冒険者、それは漢字ふりがな職業(ジョブ)といった一種のものでは無い。

街の人から依頼を受けて、それを解決し報告、そして金銭を稼ぐ……自由業だ。

普通職の中には戦闘系の【剣士】や、【魔法使い】などが存在する。

それらを持った冒険者達は地下迷宮(ダンジョン)に住まうモンスターを退治したり、希少な鉱物を取って集めたりする。

ごく稀に一攫千金を引き当てることがあるので親のレールに追従するつまらない人生よりマシかもしれない。しかしそれに見合った危険を伴うのも当然のことである。

けれどもそんな世の中、普通職になったものは親の言いなりになるもんかと言って街に行って冒険者になったりする

俺も最初はそうなろうと思っていた。人生勝ち組な冒険者になって英雄なろうと夢を見たりもした。

しかしそんなものは夢のまた夢だった。
こんなもの笑うしかないよ

だってそうだろ?俺は、俺の職業(ジョブ)は、冒険者になる以前の問題、戦闘系でもない不遇職だったのだから


●●●

「ギルス〜朝よー仕事の準備をしなさい!/

そう言って俺を起こしに来るのは母であるマリアである。
マリアの職業は【会計士】。こと金の扱いなら誰よりもわかる普通職の中でも上位にあたる商人向けの職業だ。

「早く起きて下に降りて来ないさいよー」

俺の朝は早いなぜなら俺の家は宿屋だから。そして起きた俺は下に降りて開店の準備をはじめた。
「おう!起きたかギルス!」
そうやって俺に言ってきたのは俺のオヤジである。

俺の親父は宿屋の店主なんかやっているが職業(ジョブ)は全く関係ないものだ。親父の職業(ジョブ)は【ツールマスター】あらゆる道具を完璧に扱えるものだ。そして自分自身がそれを道具だと思えばできるということだ。
つまり親父は宿屋自体を自分が生きるための"道具”としてみているから完璧にこなすことができる。

じゃあ冒険者とかやればよくね?って思うだろ?
聞いたことはあるけどなんでか毎回はぐらかされるからもう何年も聞いていない。

「親父、今日の予約は何人入ってるんだ?」

うちの宿は予約制も着いている、俺の住んでいるこの村は人口70人くらいだが少し行ったところに街があるから良く冒険者や商人が泊まったりするからそこそこ有名だ。

「今日は2人部屋に3組だけの予約だ。なんだ?また行くのか?」

「ああ、今日も行くよ。どうせ親父1人で大丈夫だろ…」

「まあいいが、遅くなるなよ」

「わかってるよ」

俺はいつも宿屋の仕事を手伝わない。昔は少しは手伝っていたが今は自分で金を稼ぐことを生業としている。

「今日は冒険者が多いな、中央広場に行くか」

そして俺は家を出て中央広場へ向かった。


☆☆☆
多分次回はギルスの魂が説明します

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