女神のクシャミで死んじゃって、異世界で新しい人生を☆

ちゅうたむ

38話 違う村を見てみたい 7

ガチャ!!

裏口の扉を開けると、少し広めの庭があった。

『うん、これだけスペースがあったら十分ね。おじさん早く来ないかしら、早く試してみたくて、待ちきれないんだけどぉ〜!!』

『アイリスさん、少し落ち着いて下さいよ。おじさんも直ぐに行くって言ってだじゃ無いですか。』

『分かってるわ。でも、スキル持ちの装備に、お目に掛かる事なんて中々ないのよ。それに、ボアの革鎧に、有り得ない様なスキル、防御力強化【極】何かが付いちゃってるのよ!!これが本物だったら、本当に大変な事なのよ。あぁぁぁ〜早く試したいわぁ!!もぉー!!おじさんまだなの!!
(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ムキーーー!!』

すると、裏口の扉が開いた。

ガチャ!!

『おぅ!悪い悪い!!準備していたら、遅くなっちまった。』

『もぅー!!おじさん遅いよぉ!!早く準備しようよ。』

『おじさんおじさんって、俺にはオルウェンって名前があるだよ。これからは、オルウェンって呼んでくれ。これでも、おじさんおじさんって言われたら、落ち込むんだぞ・・・』

『そうだったんだ。ごめんね、おじ・・じゃなくて、オルウェンさん。他のお客さんも皆んなおじさんって呼んでいたから、おじさんって呼ばれるのがいいのかと思ってたわ。』

『確かに、皆んなにおじさんと呼ばれているが、呼ばれてるからって、気に入っている訳じゃないぞ。まぁ〜他のお客は、姉ちゃんみたいに、俺に、おじさんおじさんって何回も呼んだりしないから、そこまで気にはならないんだが。姉ちゃんは、いつもおじさんおじさんって何回も呼ぶから、いつもへこんでたんだよ。』

『今日からは、ちゃんとオルウェンさんって呼ぶから、許してね(*´艸`)
ついでだから、私の事も、姉ちゃんじゃ無くて、アイリスって呼んでね。』

『おぅ!!分かった。アイリスだなぁ!!確か、坊やはユウトだったか?』

『はい(*゚▽゚*)ユウトです。オルウェンさん、宜しくお願いします。』

『ユウトにアイリス、これから宜しくなぁ。じゃ〜早速、革鎧の準備をするから待ってくれよ。』

そう言うとオルウェンさんは、革鎧を木の人形に着せて、アイリスさんの前に置いた。

『よし!!準備が出来たぞ!!アイリスの武器で試すのか。』

『そうね、私は短剣を使ってるから、この短剣で試してみるわぁ。』

『そうか、一応ショートソードも準備して来てるから、後で俺にも試させてくれ。』

『分かったわ。じゃー早速いかせてもらうわね。』

アイリスは、姿勢を少し落として、脚に力を込めて一気に革鎧に目掛けて、短剣を向けて突っ込んでいった。
しかし、力いっぱいに突いた短剣は、パキーンと言う金属音を鳴らして、折れてしまった。

『えっΣ(・□・;)!!パキーンって・・マジっ!!私の短剣が折れたぁぁぁぁぁぁ!!!!ただのボアの革鎧よ!!革鎧相手に、私の短剣が折れるなんて・・これでも、領都で奮発して買った短剣だったのよ。田舎で売ってる短剣なんかでは、比べ物にならないぐらいの品なのに・・・大銀貨6枚もしたのに・・あっ、なんでだろ・・目から汗が流れて来るよ・・
(T ^ T)』

『アワワワワ、:(;゙゚'ω゚'):アイリスさん、何かごめんなさい。泣かないで下さい!!直ぐに、折れた短剣、元に戻しますから、あぁ〜アワワワワ、アイリスさん!!!涙と一緒に鼻水まで出てますよぉぉぉ!!ちょっと泣き止んで下さい。』

『えぐっ!ヒックヒック(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)なっ・泣いてないもん・・汗が・でてるだけだもん・ヒックヒック・・直せ・ヒック、・るの?・』

『はい、ちゃんと直しますから、もぅ泣かないで下さいね。』

『だから、泣いて・・なんか・ない無いもん。』

『じゃ直しますから、短剣を貸してください。』

アイリスから短剣を受け取った俺は、リペアを使って、折れた短剣を、元に戻した。
折れた短剣が直ったのをみた、アイリスとオルウェンは、驚き固まっている。

『アイリスさん、一応これで元どおりに直ってると思います。アイリスさん、確認してみて下さい。』

アイリスは、固まったまま両手をだし、短剣を受け取った。短剣を受け取ると、意識が回復したみたいで、短剣の確認をして話し掛けて来た。

『ユウトくん、今のは何なの?私が、店で買った時よりも、綺麗になってるんだけど、どうなってるの!!今のは、魔法なの?』

『はい。リペアって魔法で、壊れた物を修復する魔法なんですよ。』

『凄い便利な魔法が有るのね。ユウトくんありがとうね☆元より綺麗にしてくれて、本当に嬉しいわ( ⸝⸝⸝¯  ¯⸝⸝⸝ )』

『ユウト!!今の魔法は凄いなぁ!!後で、冒険者達が置いて行った。折れた剣や刃こぼれして、買い換えて要らなくなって置いて行った武器何かを直してくれないか?勿論御礼もするぞ。』

『アハハ、分かりました。じゃーオルウェンさんの試し斬りが終わったら、修理しますね。』

『よし!!じゃ〜いっちょやってやるぜ!!こいつを使うのは久しぶりだぜ!!』

そう言うと、布に包まれた物を持ち出し、布を取ると普通の剣とは違い、小さな赤い魔石が埋め込まれてある剣が出てきた。

『オルウェンさん、この剣は何ですか?魔石の様な物が付いてますね。』

『ほぅーユウト、子供なのに、目の付け所が違うな。この剣には、炎の力が入った魔石が埋め込まれてあるんだよ。この剣は、俺が昔冒険者をやっていた時に、領都から少し離れたダンジョンの奥で、たまたま見つけた品物だ。
昔は、この剣を使って冒険者をやっていたんだよ。いやぁ〜懐かしいなぁ。』

『オルウェンさんって、冒険者だったんですね。』

『そうなんだ。一応Bランクまでは行ってたんだぜ!!だが、まぁ〜色々あって引退しちまって、田舎に引っ込み、冒険者の時の稼ぎを使って、武器やを始めたんだ。』

『そうなんですね。Bランク冒険者だなんて凄いじゃ無いですか!!』

『まぁ〜もぅ昔の話だ。あの頃に比べたら、かなり腕は落ちてるかも知れないが、まだ、アイリスやユウトよりは、力は有ると思うから、試し斬りには、なると思うぜ。』

『楽しみですね。じゃーオルウェンさん、試し斬りお願いします。』

『おぅ!!任しとけ!!』

オルウェンは、革鎧の前に移動して行った。

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