人生3周目の勇者
第4話 蟻の魔女
引きこもり始めたオレは様々な新聞を読み漁り、世界中の勇者の情報を集めた。
最初は、誰かがあの天使を倒した吉報が入らないかと、そんな意味の無い期待を持って情報収集をしていたのだが、もちろん天使のての字も無く、聞こえてくるのはオレ達がデブラや薬をキメてトリップしながら解決していたような村々の小さなニュースばかり。別に真面目に取り組んでいたわけでは無い、それっぽい行動をとって気を紛らわせていただけだ。新聞を読んでいるフリと言っても過言では無い無駄な行為。
オレがここに引きこもっている事は、姉二人と妹にだけ伝え、デズモンド、エミー、ミラ達には何も言わず消息を消した。仲間から逃げたのだ。
当然、彼、彼女らの情報も入らなかったから、それはそれで寂しかったし自分を責めた。存分に。
アルビンの両親はとうの昔に他界して、村の領主は、数年前に結婚した妹の旦那が務めている。妹エルサは時折心配して顔を見に来てくれていた。
「こんにちは、兄さん、お元気?」
「やぁ、旦那を放っておいてこんなとこまでよく来たね」
「ふふ、相変わらず意地悪ね」
村からはそこそこ距離のある、しかも山奥のこの家にわざわざ訪ねてくれるのは嬉しいのが心配だ。何よりそんな事をさせている自分の現状が情けなく、あまり来てほしく無いと思ってしまうのが正直な気持ちだったりして、申し訳なかった。
「オレは大丈夫だから。そんな頻繁に来てくれなくてもいいよ」
「あら?そんなよく来てるかしら?勘違いでなくて?」
そう言うとエルサは、オレの座る3人掛けソファの隣に座り、肩に頭を預けて来た。昔から異様に懐いてくれる妹ではあったが、自分の不甲斐なさに、また申し訳ない気持ちを孕む。
「こんな所、旦那さんに見られたら嫉妬されちゃうよ」
「そんなことを心配しているの?ふふ、面白い」
何も言えなかった。結局、このチート級の力で、生きるのに困る事は無かったが、こういった温もりや愛情なんかは、力で手に入るものではない。こんな日の目を見ない生活の唯一の癒しだった。
――その日は客が多かった。
この家に客が多いなんて事は本当に珍しい。というかやめてほしい。
妹が帰るというので、ゲートを開いて家まで送り、また自分の住処に戻った後、夜食の準備を始めた。そこでノックの音が扉を叩いた。
妹は今送ったばかりだ。誰だ?最近では狩猟でしか使わなくなったロングソードを片手に、扉を開ける。そこには、蟻の魔女マダム・ヴィエラ(Madame・Viera)が居た。
マダムと言っても、ヴァンパイアの血を引く長寿の魔女なので外見は幼女だ。豊満なバストを持つロリババァ。行きすぎた美魔女。
「アルビン様~!やっと見つけましたわ!」
熱い抱擁、オレは前世から女性の好意は素直に受け取るタイプだ。抗わず受け入れ、しっかりハグを交わす。幼い子供をあやすようだが、胸に当たる肉塊は大人の女だ。
「マダム・ヴィエラ、よくここを見付けたな」
「わたくしに隠し事なんて無駄ですわ♪子供達が全部教えてくださいますもの!あなたが先程まで妹君とイチャイチャしていたのも存じ上げておりますわ~♪」
「いや、言い方」
マダム・ヴィエラは蟻の魔女と呼ばれるだけあり、使役している蟻達の声を聴いて世界中の情報を手に入れている。いわゆる情報屋としての仕事をメインに熟していた。
「それにしても嫌ですわ!わたくしの好意を知っておきながらご隠居だなんて!わたくしにぐらい伝えてくれたって良かったじゃありませんこと!?」
「勇者の称号を捨てたんだ。情けなくて言えないよ」
「捨てたと言っても、王様に返還はされていらっしゃいませんよね?それに妹君とお姉さま方には教えたじゃありませんの!いけずですわ!」
さすがよくご存じで。
「とりあえずそれはいいです!わたくし、今日からここに住まわせて頂きますの」
「だからその大荷物か」
ロリな身体には似付かわしく無いデカさのカバンを背負っていた。
「はい♡」
「オレは虫が苦手なんだ、勘弁してくれ」
正直な話、これは想定していた。ここが見つかるのに時間はかからないだろうと思ってはいた。どう逃げたって、たとえ一所に留まらず世界を飛び回って隠居生活を送っていても蟻と会話できる彼女は、世界のあらゆる情報を知っている。知ることが出来る。
つまりは、各国の勇者、そして天使の情報も仕入れられる。天使の情報がより鮮明に、つまり現実的に耳に入ってしまう。知れてしまう、それは今のオレにとって怖ろしい事でしかなかった。
彼女はツカツカと家に上がり込み、荷物を置いてソファに座った。オレも空いた隣に、ソファに向かって右側の、いつもの席に座る。お気に入りの座る位置さえ把握しているのようだ。
「さて、アルビン様、本題に入りましょう」
「分かっている」
「どうしてご隠居を?」
「知っているだろう」
「そうですね。では、なぜ情報収集を?」
「……」
座り慣れた居心地のいいはずのこのソファでさえ固く感じてしまう恥ずかしさ、もう居た堪れない。胸を張って返せる言葉が無いのだ。
「矛盾していますわ。天使の事を知りたいのであれば、私を拒む理由は無いはず」
「やっぱり、天使の事も知っているんだな」
「ええ、もっと言えば、あれは天使でなく元悪魔です」
「……元悪魔?」
元悪魔とはなんだ、聞いたことも無いフレーズに復唱する。
「えぇ。天使と悪魔は、もともと同族。『ベーリヒ』という同じ種。大した差はありませんの。あれは、元々悪魔として育ち、天使の力を手に入れた者」
「ベーリヒ……」
「更に情報がありますわ♪アルビン様には特別になんでも……」
「いや、もういい。少し黙ってくれ」
手が震える。時間と共に胸の奥の方にしまっていったはずの、たまに顔を出しては苦しめてくるこの恐怖心。ヴィエラとの会話であの時の敗北を鮮明に思い出す。怯える。
「アルビン様……」
彼女はオレの震える手をそっと握りしめてきた。42歳にもなる男を慰める巨乳ロリ。絵面的にも情けない、色んな意味で泣けて来た。
「ゆっくり考えましょう、そしてゆっくり話してくださいまし。世界を救うのは、あなたの使命なんかじゃありません。急がなくていいのです」
泣いた。
元々彼女は、旅のパーティーの候補だった。
小国リアがあるノール大陸の東隣に位置する、コルネリア大陸。コルネリア国内の集落で身を潜め、情報屋をしていた蟻の魔女マダム・ヴィエラ。
彼女の名前は世界的に有名だが、その実、蟻達に言葉を覚えさせ情報を売買しているため、姿を現す事はそう無い。危機回避のためだそうだ。そんな彼女を見付けたのも偶然でしかなかった。勇者ゆえの幸運か、町で盗賊に襲われる彼女をたまたま見かけ、通りすがりで助けたのが初めての出会いだ。
タイミングが悪いと言うか、いつもの如く薬がキマっていて酒も入りトリップ状態だったため、なし崩し的に一夜を共にしてしまった。その時はたまたま仲間とはぐれ、一人だったのもあった。別に普段からほいほいそんな事をしているわけでは無い。源次郎は硬派なのだ、オレは硬派だ。
ロリ巨乳に手を出したオレを誰かしっかり裁いてくれ。
ちゃんと責任を取ろうと思い仲間に誘ったが、やはり表に出るのは気が引けたためか、断られた。当然だろう。だから今回の隠居を知らされなかったのは、それなりに怒っているはずだが、彼女は本当に慈悲深い人だ。
初めて来たはずのこの家のキッチンで当たり前のようにお茶を淹れ、手渡してくれる。それを一口すすり、口を開いた。
「ヴィエラって今何歳だっけ?」
「唐突に女性の年齢を聞きますか?245歳ですよ」
「オレの倍はあるな」
「あら?5~6倍でなくて?」
源次郎の記憶の事は伝えていなかった。気の抜けたミスをしてしまい、それを誤魔化す。
「いや、また話す」
「いえ、今話してください」
さすが情報屋、そんな簡単には見逃してくれない。相手が相手なだけに、観念して全てを話す事にした。日も暮れ、ランタンで部屋を灯し、夜食の準備をしながらオレのこれまでを全部語った。
「……と、いう事がありまして。」
「なるほど!どおりで、貫禄が違うなと思っておりました!」
「ヴィエラは、異世界転生について、何か情報はあるか?」
「いえ、ディエステラでの転生なら知っていますが、異世界からというのは聞いた事がありませんわ」
「ん?ディエステラ内の転生……?」
「ええ!それはそれはロマンチックな話ですわ!人間は古来より短命で、私達のような魔族、エルフやヴァンパイア、ウォーウルフ、ドワーフ等々、長寿な異種族との愛が実った際、人間は転生する事で別の若い人間に人格を映して長寿を得るのです!永い年月添い遂げるために♡」
「そんなものがあるのか……」
なかなかの衝撃的な話。料理をしていた手も止まっていた。
「今でもそれはあるのか?聞いたことも無いぞ」
「はい♪確かに、ほんの100年程前に5年間ほど流行ったものではありますが、今でも大魔法帝国クサンドラの王立研究所がその技術を保管しているはずです!」
大国が情報を独占しているのか、どおりで知らないわけだ。だが、ほんの少しの光明が差した気がした。この惨めな生活から抜け出す糸口になるかも知れない。
「愛してるよ、ヴィエラ」
「本当ですか!では婚姻を交わしましょう!!」
マダム・ヴィエラは、その名の通り既婚者である。
最初は、誰かがあの天使を倒した吉報が入らないかと、そんな意味の無い期待を持って情報収集をしていたのだが、もちろん天使のての字も無く、聞こえてくるのはオレ達がデブラや薬をキメてトリップしながら解決していたような村々の小さなニュースばかり。別に真面目に取り組んでいたわけでは無い、それっぽい行動をとって気を紛らわせていただけだ。新聞を読んでいるフリと言っても過言では無い無駄な行為。
オレがここに引きこもっている事は、姉二人と妹にだけ伝え、デズモンド、エミー、ミラ達には何も言わず消息を消した。仲間から逃げたのだ。
当然、彼、彼女らの情報も入らなかったから、それはそれで寂しかったし自分を責めた。存分に。
アルビンの両親はとうの昔に他界して、村の領主は、数年前に結婚した妹の旦那が務めている。妹エルサは時折心配して顔を見に来てくれていた。
「こんにちは、兄さん、お元気?」
「やぁ、旦那を放っておいてこんなとこまでよく来たね」
「ふふ、相変わらず意地悪ね」
村からはそこそこ距離のある、しかも山奥のこの家にわざわざ訪ねてくれるのは嬉しいのが心配だ。何よりそんな事をさせている自分の現状が情けなく、あまり来てほしく無いと思ってしまうのが正直な気持ちだったりして、申し訳なかった。
「オレは大丈夫だから。そんな頻繁に来てくれなくてもいいよ」
「あら?そんなよく来てるかしら?勘違いでなくて?」
そう言うとエルサは、オレの座る3人掛けソファの隣に座り、肩に頭を預けて来た。昔から異様に懐いてくれる妹ではあったが、自分の不甲斐なさに、また申し訳ない気持ちを孕む。
「こんな所、旦那さんに見られたら嫉妬されちゃうよ」
「そんなことを心配しているの?ふふ、面白い」
何も言えなかった。結局、このチート級の力で、生きるのに困る事は無かったが、こういった温もりや愛情なんかは、力で手に入るものではない。こんな日の目を見ない生活の唯一の癒しだった。
――その日は客が多かった。
この家に客が多いなんて事は本当に珍しい。というかやめてほしい。
妹が帰るというので、ゲートを開いて家まで送り、また自分の住処に戻った後、夜食の準備を始めた。そこでノックの音が扉を叩いた。
妹は今送ったばかりだ。誰だ?最近では狩猟でしか使わなくなったロングソードを片手に、扉を開ける。そこには、蟻の魔女マダム・ヴィエラ(Madame・Viera)が居た。
マダムと言っても、ヴァンパイアの血を引く長寿の魔女なので外見は幼女だ。豊満なバストを持つロリババァ。行きすぎた美魔女。
「アルビン様~!やっと見つけましたわ!」
熱い抱擁、オレは前世から女性の好意は素直に受け取るタイプだ。抗わず受け入れ、しっかりハグを交わす。幼い子供をあやすようだが、胸に当たる肉塊は大人の女だ。
「マダム・ヴィエラ、よくここを見付けたな」
「わたくしに隠し事なんて無駄ですわ♪子供達が全部教えてくださいますもの!あなたが先程まで妹君とイチャイチャしていたのも存じ上げておりますわ~♪」
「いや、言い方」
マダム・ヴィエラは蟻の魔女と呼ばれるだけあり、使役している蟻達の声を聴いて世界中の情報を手に入れている。いわゆる情報屋としての仕事をメインに熟していた。
「それにしても嫌ですわ!わたくしの好意を知っておきながらご隠居だなんて!わたくしにぐらい伝えてくれたって良かったじゃありませんこと!?」
「勇者の称号を捨てたんだ。情けなくて言えないよ」
「捨てたと言っても、王様に返還はされていらっしゃいませんよね?それに妹君とお姉さま方には教えたじゃありませんの!いけずですわ!」
さすがよくご存じで。
「とりあえずそれはいいです!わたくし、今日からここに住まわせて頂きますの」
「だからその大荷物か」
ロリな身体には似付かわしく無いデカさのカバンを背負っていた。
「はい♡」
「オレは虫が苦手なんだ、勘弁してくれ」
正直な話、これは想定していた。ここが見つかるのに時間はかからないだろうと思ってはいた。どう逃げたって、たとえ一所に留まらず世界を飛び回って隠居生活を送っていても蟻と会話できる彼女は、世界のあらゆる情報を知っている。知ることが出来る。
つまりは、各国の勇者、そして天使の情報も仕入れられる。天使の情報がより鮮明に、つまり現実的に耳に入ってしまう。知れてしまう、それは今のオレにとって怖ろしい事でしかなかった。
彼女はツカツカと家に上がり込み、荷物を置いてソファに座った。オレも空いた隣に、ソファに向かって右側の、いつもの席に座る。お気に入りの座る位置さえ把握しているのようだ。
「さて、アルビン様、本題に入りましょう」
「分かっている」
「どうしてご隠居を?」
「知っているだろう」
「そうですね。では、なぜ情報収集を?」
「……」
座り慣れた居心地のいいはずのこのソファでさえ固く感じてしまう恥ずかしさ、もう居た堪れない。胸を張って返せる言葉が無いのだ。
「矛盾していますわ。天使の事を知りたいのであれば、私を拒む理由は無いはず」
「やっぱり、天使の事も知っているんだな」
「ええ、もっと言えば、あれは天使でなく元悪魔です」
「……元悪魔?」
元悪魔とはなんだ、聞いたことも無いフレーズに復唱する。
「えぇ。天使と悪魔は、もともと同族。『ベーリヒ』という同じ種。大した差はありませんの。あれは、元々悪魔として育ち、天使の力を手に入れた者」
「ベーリヒ……」
「更に情報がありますわ♪アルビン様には特別になんでも……」
「いや、もういい。少し黙ってくれ」
手が震える。時間と共に胸の奥の方にしまっていったはずの、たまに顔を出しては苦しめてくるこの恐怖心。ヴィエラとの会話であの時の敗北を鮮明に思い出す。怯える。
「アルビン様……」
彼女はオレの震える手をそっと握りしめてきた。42歳にもなる男を慰める巨乳ロリ。絵面的にも情けない、色んな意味で泣けて来た。
「ゆっくり考えましょう、そしてゆっくり話してくださいまし。世界を救うのは、あなたの使命なんかじゃありません。急がなくていいのです」
泣いた。
元々彼女は、旅のパーティーの候補だった。
小国リアがあるノール大陸の東隣に位置する、コルネリア大陸。コルネリア国内の集落で身を潜め、情報屋をしていた蟻の魔女マダム・ヴィエラ。
彼女の名前は世界的に有名だが、その実、蟻達に言葉を覚えさせ情報を売買しているため、姿を現す事はそう無い。危機回避のためだそうだ。そんな彼女を見付けたのも偶然でしかなかった。勇者ゆえの幸運か、町で盗賊に襲われる彼女をたまたま見かけ、通りすがりで助けたのが初めての出会いだ。
タイミングが悪いと言うか、いつもの如く薬がキマっていて酒も入りトリップ状態だったため、なし崩し的に一夜を共にしてしまった。その時はたまたま仲間とはぐれ、一人だったのもあった。別に普段からほいほいそんな事をしているわけでは無い。源次郎は硬派なのだ、オレは硬派だ。
ロリ巨乳に手を出したオレを誰かしっかり裁いてくれ。
ちゃんと責任を取ろうと思い仲間に誘ったが、やはり表に出るのは気が引けたためか、断られた。当然だろう。だから今回の隠居を知らされなかったのは、それなりに怒っているはずだが、彼女は本当に慈悲深い人だ。
初めて来たはずのこの家のキッチンで当たり前のようにお茶を淹れ、手渡してくれる。それを一口すすり、口を開いた。
「ヴィエラって今何歳だっけ?」
「唐突に女性の年齢を聞きますか?245歳ですよ」
「オレの倍はあるな」
「あら?5~6倍でなくて?」
源次郎の記憶の事は伝えていなかった。気の抜けたミスをしてしまい、それを誤魔化す。
「いや、また話す」
「いえ、今話してください」
さすが情報屋、そんな簡単には見逃してくれない。相手が相手なだけに、観念して全てを話す事にした。日も暮れ、ランタンで部屋を灯し、夜食の準備をしながらオレのこれまでを全部語った。
「……と、いう事がありまして。」
「なるほど!どおりで、貫禄が違うなと思っておりました!」
「ヴィエラは、異世界転生について、何か情報はあるか?」
「いえ、ディエステラでの転生なら知っていますが、異世界からというのは聞いた事がありませんわ」
「ん?ディエステラ内の転生……?」
「ええ!それはそれはロマンチックな話ですわ!人間は古来より短命で、私達のような魔族、エルフやヴァンパイア、ウォーウルフ、ドワーフ等々、長寿な異種族との愛が実った際、人間は転生する事で別の若い人間に人格を映して長寿を得るのです!永い年月添い遂げるために♡」
「そんなものがあるのか……」
なかなかの衝撃的な話。料理をしていた手も止まっていた。
「今でもそれはあるのか?聞いたことも無いぞ」
「はい♪確かに、ほんの100年程前に5年間ほど流行ったものではありますが、今でも大魔法帝国クサンドラの王立研究所がその技術を保管しているはずです!」
大国が情報を独占しているのか、どおりで知らないわけだ。だが、ほんの少しの光明が差した気がした。この惨めな生活から抜け出す糸口になるかも知れない。
「愛してるよ、ヴィエラ」
「本当ですか!では婚姻を交わしましょう!!」
マダム・ヴィエラは、その名の通り既婚者である。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
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