これがあたしの王道ファンタジー! 〜愛と勇気と装備変更と〜
鍛冶師と疑惑と
「学校じゃん!」
あの後、リリアンと合流し街の事情を話し、急いで鍛冶師の元へ向かうことになった。
その最中に街の中心部にそびえ立つ建物をみて思わず大声がでる。なんで学校?
「お、さすが転生者。学校を知ってるんだな。」
「ふむ、要塞の一種でしょうか。」
あたしの反応に2人のはそれぞれ言葉を返してくる。リリアンは相変わらず物騒な反応だ。
「ここ『テンカ』はその昔、『アニキ』を名乗る男がネオスティアを巡り、認めた漢達……『バンチョー』を束ね作った最強の街でありギルドだぜ!」
なるほどな、やっぱりネオスティアはあたしの世界の影響を受けすぎている。アニキが1番上なのか……個人的にはバンチョーのが強そうだけど。ギンはまぁ、下っ端だろう。
「学校はそのアニキが元いた拠点をモチーフにした無敵の要塞だぜ!」
まさかの要塞だった。なに?砲撃とかできるの?
まぁそれも気になるんだけど、それより……
「ねぇギン?なんだかさっきから見られてる気がするんだけど」
怪しい目で見られるのは、リリアンと行動してるからいつものことなんだけど。それとは別の……敵意じゃないけどなんだか……うん、見られてる、がしっくりとくる。
「不愉快な視線ですね。」
リリアンも気になるみたい。あたしでも気づくし当たり前か。
「あ、あぁ、ほら治安が乱れてるってタイザンさんも言ってただろ?それでよそ者を警戒しちまってんだよ。」
なるほど……確かに、だからあたし達はあまり目立たず、急いで鍛冶師の元に向かってるんだった。
「なら急ごうか、あまり迷惑かけたくないしね。」
すまねぇな……ギンの呟きはやけに耳に残った。
『漢の鍛冶工房』ドンッ!と構えられた工房は暑苦しさと共に一種の安心感を与えてくれた。
「失礼しやす!チュウテツさん!」
先陣きって工房へギンが挨拶。オウ!という圧のある返事がくる。郷に入っては郷に従え。よし、あたしも習うか!
「コイツの剣を直してやってほしいッス!」
「失礼しやす!お願いします!」
ギンの隣に立ち、同じように頭を下げる。なんだかこの感じは久しぶりだった。あたしのいた部活はそこまで厳しくなかったけど、先輩達とじゃれ合うときはこんな事をして遊んだ記憶もある。
「おう!まかせ……なんで女が剣の修理なんか頼むんだ?」
そもそもなぜ……鍛冶師のチュウテツさん?はなんだか考え込んでしまった。
それにしてもまた『女』?この街にきてから何度も聞いた気がする。途中、何人か見たし、なぜそこまで問題視されるのかがわからない。
「まぁ、気にしないで下さいよ!タイザンさんからも許可とってるんス!」
そうか……それでもなんだか納得のいかないようなチュウテツさん。
いや!そうか!そういうことか!この世界や人に触れ、その優しさに救われてきた。ここはいい不良の街。ともすれば女の子を戦わせたくないのだろう。
あたしは考えに考え答えに辿り着く。やはりネオスティアの人は温かい。
「チュウテツさん、あたし戦いにいくわけじゃないよ?」
「なんだそうなのか?」
もちろん嘘だけど。そうでも言わないと多分直してもらえないしね。
「確かに、嬢ちゃんのみなりを見ると……探検家か商人ってところか。」
「まぁそんな感じです。」
あたしの背負っているカゴをみてチュウテツさんは言う、探検家はわかるけど商人要素はあるだろうか?
「よっしゃ!それなら承ろう!」
あざーす!ギンにならって体育会系のノリで。
「きゃあああーー!!」
折れた大剣を装備変更で取り出そうとした瞬間、外から女の人の悲鳴。う〜ん、今は戦っちゃいけない感じなんだけどな。
仕方ない、と外に走ろうとしたときギンが立ち塞がる。
「助けに行くよ」
「待ってくれ!」
んん?ギンらしくない。一緒に行くと思ってたのに
「ごめん、告白なら後にして。」
「しねぇよ!自惚れんな!」
そうじゃなくて……いつもの元気をなくし、呟くギンの表情は見たこともない重い雰囲気を漂わせていた。
あの後、リリアンと合流し街の事情を話し、急いで鍛冶師の元へ向かうことになった。
その最中に街の中心部にそびえ立つ建物をみて思わず大声がでる。なんで学校?
「お、さすが転生者。学校を知ってるんだな。」
「ふむ、要塞の一種でしょうか。」
あたしの反応に2人のはそれぞれ言葉を返してくる。リリアンは相変わらず物騒な反応だ。
「ここ『テンカ』はその昔、『アニキ』を名乗る男がネオスティアを巡り、認めた漢達……『バンチョー』を束ね作った最強の街でありギルドだぜ!」
なるほどな、やっぱりネオスティアはあたしの世界の影響を受けすぎている。アニキが1番上なのか……個人的にはバンチョーのが強そうだけど。ギンはまぁ、下っ端だろう。
「学校はそのアニキが元いた拠点をモチーフにした無敵の要塞だぜ!」
まさかの要塞だった。なに?砲撃とかできるの?
まぁそれも気になるんだけど、それより……
「ねぇギン?なんだかさっきから見られてる気がするんだけど」
怪しい目で見られるのは、リリアンと行動してるからいつものことなんだけど。それとは別の……敵意じゃないけどなんだか……うん、見られてる、がしっくりとくる。
「不愉快な視線ですね。」
リリアンも気になるみたい。あたしでも気づくし当たり前か。
「あ、あぁ、ほら治安が乱れてるってタイザンさんも言ってただろ?それでよそ者を警戒しちまってんだよ。」
なるほど……確かに、だからあたし達はあまり目立たず、急いで鍛冶師の元に向かってるんだった。
「なら急ごうか、あまり迷惑かけたくないしね。」
すまねぇな……ギンの呟きはやけに耳に残った。
『漢の鍛冶工房』ドンッ!と構えられた工房は暑苦しさと共に一種の安心感を与えてくれた。
「失礼しやす!チュウテツさん!」
先陣きって工房へギンが挨拶。オウ!という圧のある返事がくる。郷に入っては郷に従え。よし、あたしも習うか!
「コイツの剣を直してやってほしいッス!」
「失礼しやす!お願いします!」
ギンの隣に立ち、同じように頭を下げる。なんだかこの感じは久しぶりだった。あたしのいた部活はそこまで厳しくなかったけど、先輩達とじゃれ合うときはこんな事をして遊んだ記憶もある。
「おう!まかせ……なんで女が剣の修理なんか頼むんだ?」
そもそもなぜ……鍛冶師のチュウテツさん?はなんだか考え込んでしまった。
それにしてもまた『女』?この街にきてから何度も聞いた気がする。途中、何人か見たし、なぜそこまで問題視されるのかがわからない。
「まぁ、気にしないで下さいよ!タイザンさんからも許可とってるんス!」
そうか……それでもなんだか納得のいかないようなチュウテツさん。
いや!そうか!そういうことか!この世界や人に触れ、その優しさに救われてきた。ここはいい不良の街。ともすれば女の子を戦わせたくないのだろう。
あたしは考えに考え答えに辿り着く。やはりネオスティアの人は温かい。
「チュウテツさん、あたし戦いにいくわけじゃないよ?」
「なんだそうなのか?」
もちろん嘘だけど。そうでも言わないと多分直してもらえないしね。
「確かに、嬢ちゃんのみなりを見ると……探検家か商人ってところか。」
「まぁそんな感じです。」
あたしの背負っているカゴをみてチュウテツさんは言う、探検家はわかるけど商人要素はあるだろうか?
「よっしゃ!それなら承ろう!」
あざーす!ギンにならって体育会系のノリで。
「きゃあああーー!!」
折れた大剣を装備変更で取り出そうとした瞬間、外から女の人の悲鳴。う〜ん、今は戦っちゃいけない感じなんだけどな。
仕方ない、と外に走ろうとしたときギンが立ち塞がる。
「助けに行くよ」
「待ってくれ!」
んん?ギンらしくない。一緒に行くと思ってたのに
「ごめん、告白なら後にして。」
「しねぇよ!自惚れんな!」
そうじゃなくて……いつもの元気をなくし、呟くギンの表情は見たこともない重い雰囲気を漂わせていた。
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