これがあたしの王道ファンタジー! 〜愛と勇気と装備変更と〜
前略、遺跡と探索と山賊と
苦節数時間、ようやく遺跡へと入ったあたし達はその不気味な雰囲気のまま歩みを進める。
薄暗く、寒気のする道は1人ならば絶対にくることはできないけど、今は頼れる仲間との冒険だ。怖がる理由も逃げ出す必要もない。
「ふむ……『召喚術』につかう石……間違いなくここには、なにか情報が眠ってますね。」
先を急ぎましょう。ラルム君の言葉が早くなる、それほどにこの遺跡は珍しいものらしい。
「あたしは宝探し〜〜」
のんきなリッカの声がする。今度はトレジャーハンターに転向したのだろうか。フラフラとあっちこっちを探している。
「ひやぁ!」
大きな石をひっくり返して虫を見つけたらしい。可愛らしい悲鳴と共におかしなポーズをとっている。
さて、あたしはあたしで採取採取。
リリアンから出発の際に、持たされたメモに書かれた石を探す。大量にあるわけではないが、よく探せばいくつかは見つけることができた。背中のカゴに放り込む。
常日頃、リリアンに放り込まれて、今回自分で放り込んでカゴには半分ほどの石が溜まっていた。
時代錯誤な特訓だとは今も思うけど、これで鍛えられてきた。リリアンからの許可が降りるまではこのままで鍛え続けよう。
思い思いの採取を続けながらあたし達は、遺跡の開けた場所まできた。ここが1番奥?意外と早かったなぁ。
「待って、なにかくるよ!」
リッカの声に臨戦態勢、確かに、足音が近づいてきてくる。
「なんだぁ!てめぇら!」
でてきたのは山賊どもでした。
「なんだとは失礼だね。速攻で倒されたくせに。」
「お前はあんときの!」
どうやらあたしのことを覚えてるらしい。それもそうか。
「奴隷商人!」
「やめて!命が惜しくないの!?あの悪魔は聴いてるぞ!!」
あたしを奴隷商人扱いすることは、リリアンを奴隷扱いすること、なぜ死にかけてこれが理解できない!
「そうか……あの悪魔はいないのか……」
安心したぜと山賊。
「セツナさん、知り合いですか。」
「うん、雑魚A雑魚B雑魚Cだよ」
「「「違うわ!」」」
ラルム君の質問に答えるあたしへの三重奏。キレイなハモリだった。
「マンティッロ!」「ディーゴ!」「プリモン!」
だからなんでそんなオシャレな名前なんだよ。
「ちぃ!あんなのがいて、遺跡から金目のものが取れねぇってのによ!」
あんなの?
「仕方ねぇ!お前から剥ぎ取らせてもらうぜ!」
ーーー瞬殺だった。まぁあたし1人でも勝てたしね。
「ちくしょう、遺跡の入口を塞がれて出れない上に、こんなにボロカスにやられるなんて。」
ついてないぜ、と山賊。ん?入口を塞がれて?
「なんだかわかんないけど入口の岩なら壊したよ。」
孤高なる暗黒騎士がね、それを伝えると。
「本当か!ありがてぇ!」
聞けばリリアンに身ぐるみを剥がれてから、一攫千金を目指し、調査な進んでない遺跡に入ったところ、入口を塞がれてしまったらしい。
「奥に行くなら気をつけな、ありゃ普通じゃ勝てねぇ。これをやるよ。」
盗賊の1人マンティッロはあたしのスキルボードのマスを1つタップした。すぐさま久しぶりのアナウンスが流れる。
「スキルポイントの譲渡によりスキル【山賊の目】を習得しました。」
「そいつは物の弱いところが見えるスキルだ。最初は全然だが、少しづつ見えてくるさ。」
「あ、ありがとう。でもいいの?」
「なに、悪魔に脅されてる仲間だろ?」
それも確かに、変なところで生まれた友情だった。
帰る山賊を見送り。あたし達は不穏な雰囲気が漂う、遺跡の奥地を目指すことにした。
薄暗く、寒気のする道は1人ならば絶対にくることはできないけど、今は頼れる仲間との冒険だ。怖がる理由も逃げ出す必要もない。
「ふむ……『召喚術』につかう石……間違いなくここには、なにか情報が眠ってますね。」
先を急ぎましょう。ラルム君の言葉が早くなる、それほどにこの遺跡は珍しいものらしい。
「あたしは宝探し〜〜」
のんきなリッカの声がする。今度はトレジャーハンターに転向したのだろうか。フラフラとあっちこっちを探している。
「ひやぁ!」
大きな石をひっくり返して虫を見つけたらしい。可愛らしい悲鳴と共におかしなポーズをとっている。
さて、あたしはあたしで採取採取。
リリアンから出発の際に、持たされたメモに書かれた石を探す。大量にあるわけではないが、よく探せばいくつかは見つけることができた。背中のカゴに放り込む。
常日頃、リリアンに放り込まれて、今回自分で放り込んでカゴには半分ほどの石が溜まっていた。
時代錯誤な特訓だとは今も思うけど、これで鍛えられてきた。リリアンからの許可が降りるまではこのままで鍛え続けよう。
思い思いの採取を続けながらあたし達は、遺跡の開けた場所まできた。ここが1番奥?意外と早かったなぁ。
「待って、なにかくるよ!」
リッカの声に臨戦態勢、確かに、足音が近づいてきてくる。
「なんだぁ!てめぇら!」
でてきたのは山賊どもでした。
「なんだとは失礼だね。速攻で倒されたくせに。」
「お前はあんときの!」
どうやらあたしのことを覚えてるらしい。それもそうか。
「奴隷商人!」
「やめて!命が惜しくないの!?あの悪魔は聴いてるぞ!!」
あたしを奴隷商人扱いすることは、リリアンを奴隷扱いすること、なぜ死にかけてこれが理解できない!
「そうか……あの悪魔はいないのか……」
安心したぜと山賊。
「セツナさん、知り合いですか。」
「うん、雑魚A雑魚B雑魚Cだよ」
「「「違うわ!」」」
ラルム君の質問に答えるあたしへの三重奏。キレイなハモリだった。
「マンティッロ!」「ディーゴ!」「プリモン!」
だからなんでそんなオシャレな名前なんだよ。
「ちぃ!あんなのがいて、遺跡から金目のものが取れねぇってのによ!」
あんなの?
「仕方ねぇ!お前から剥ぎ取らせてもらうぜ!」
ーーー瞬殺だった。まぁあたし1人でも勝てたしね。
「ちくしょう、遺跡の入口を塞がれて出れない上に、こんなにボロカスにやられるなんて。」
ついてないぜ、と山賊。ん?入口を塞がれて?
「なんだかわかんないけど入口の岩なら壊したよ。」
孤高なる暗黒騎士がね、それを伝えると。
「本当か!ありがてぇ!」
聞けばリリアンに身ぐるみを剥がれてから、一攫千金を目指し、調査な進んでない遺跡に入ったところ、入口を塞がれてしまったらしい。
「奥に行くなら気をつけな、ありゃ普通じゃ勝てねぇ。これをやるよ。」
盗賊の1人マンティッロはあたしのスキルボードのマスを1つタップした。すぐさま久しぶりのアナウンスが流れる。
「スキルポイントの譲渡によりスキル【山賊の目】を習得しました。」
「そいつは物の弱いところが見えるスキルだ。最初は全然だが、少しづつ見えてくるさ。」
「あ、ありがとう。でもいいの?」
「なに、悪魔に脅されてる仲間だろ?」
それも確かに、変なところで生まれた友情だった。
帰る山賊を見送り。あたし達は不穏な雰囲気が漂う、遺跡の奥地を目指すことにした。
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