〖真実の愛〗エピソード③~最後の恋人S子編~

YUTAKA

第三章 認められた二人の関係

第三章 認められた二人の関係

『男らしさ』っていったい何だろう?
この問いにはいつもミスチルの「OVER」って曲を思い出す。
虚勢を張ることよりも相手のことを考えてあげること。
それが男らしさなんだって思うから。

S子と晴れて結ばれる日を迎えたけど試練は続く!
そう!Y子ちゃんと悪友Hへそのことを報告することだ!!!
そこは男らしく対応してあげたいしS子を悪者にする訳にはいかないけど
何をどう説明したって私達がヒールになることは当たり前だよ(汗)

いつも四人で集まるファミレスだったが
いつもと違うのは座ってる配置だった。
あれこれ長く説明するよりも簡潔に私からこう告げた

『俺からS子ちゃんへ付き合って欲しいと告げたんだ』

これは後から聞かされる話しだが
S子は私と付き合わない運命ならHとはもう会わないし
四人の関係を白紙にしようと心に決めていたんだ!

S子も友人Y子ちゃんに気をつかって自分の本心を言えなかったし
私がS子と付き合う選択をするとは思っていなかったんだ!

自分が身を引くことで私との関係も終わりにしようと
思っていた矢先に私から思わぬ告白を受けたんだと。

ファミレスで説明を聞く二人の反応も気になったが
S子が私の行動をどう思ってるかが一番気になったのだ。
Y子ちゃんは俯いた姿勢でずっと席に座ったまま
悪友Hは苛立ちを隠せない態度をずっとしていた。
二人とも納得なんて出来ないだろうが
最後は私達の関係を認めてくれたのだ。
でも二人の関係を祝福するような雰囲気でも当然ない!!!


『卒業』と言う映画のラストでダスティン・ホフマンが
好きな異性の結婚式に乗り込んで花嫁を奪って
そして駆け落ちするシーンがあった!

『ストックホルム症候群』と呼ばれていて
特殊環境における連帯感がいつしか恋愛へと発展していくことなんだとか。
その特殊環境で結ばれた男女は長続きしないとも言われていて
正にS子と私は特殊な人間関係によって結ばれた二人だった。

自分は違う!
それを証明するかのようにもがけばもがくほど
私とS子の関係は短命化して行くのであった。


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