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合同籠球マネージャー

さばりん

第51話 悔しくないのか?

気付けば、第三クォーター残り二分、スコアは31対66と完全に試合の勝敗を決められてしまった。

俺はその時点で負けを確信した、梨世たちは戦意を喪失しかけている。俺は後半二回目のタイムアウトを要求した。
ベンチに戻ってきて、下を向く選手、息を整えながら汗をタオルでふく選手、水分補給しながら息をはぁはぁと肩でする選手。完全にバラバラになっていた。
俺は怒りを抑えながら彼女たちに訴えかける。

「これが現実だ…」

彼女たちは何も言わない。

「それはそうだ、発足してまだ一週間足らずのチームだ、課題は山積みだ…だからこそ、俺は悔しくて仕方がない。何もできない自分が・・」

彼女たちは俺を見つめる。

「お前たちは悔しくないのか??」

俺は全員に問いた、悔しくないのかと…最初に声を上げたのは梨世だった。

「悔しいよ…悔しいに決まってんじゃん…何もできないまま点差を付けられていくんだから…」
「私も…悔しい…まだまだなんだって…」

梨世と渡辺が悔しそうにズボンのすそを掴みながら下を向いている。

「そうか…」

俺は一息入れて喝を入れる。

「なら、下を向くな!戦う気持ちで負けちゃ絶対にだめだ!!」

俺は彼女たちに訴えかける。

「小林、準備しろ。」
「は、はい…」

弱弱しい声で小林が準備を始める。

「いいか」

俺は再びボードを持ってきて説明をする。

「お前たちに課題を与える、第三クォーターの残り2分間ここの点数で勝つこと。今のスコアは気にするな。この2分間だけを考えろ」
「どんなにミスしても構わない。練習まだ一週間しかしてないんだから、連携が合わないのも当たり前。でも、一人一人の気持ちだけは絶対に向こうのチームに負けちゃダメだ。それで負けた時点でこの試合は何の意味もなくなる」

俺はなおも熱く語り掛ける。

「上手くやろうとしなくていい、ルーズボール、球際のところ一個一個のところで絶対に負けないって気持ちを持て!泥臭くてもいい、懸命に追いかけろ!試合を楽しめ!それでこそバスケットの試合ってもんだろ??違うか??」

彼女たちは首を振る、違わない。そういう意思表示だと俺は受け取る。戦意喪失しかけていた彼女たちの目をまた徐々に戦士たちの目に復活させていく。

「倉田と小林を変える、どんな形でもいい、がむしゃらに戦って残り2分。気持ちで勝ってこい!そして、バスケットを楽しんで来い!」
「はい!」

彼女たちの強い返事と共に気持ちで負けないというその意思を感じとることができた。俺は再び彼女たちに激をいれ、彼女たちを送りだした。

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