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合同籠球マネージャー

さばりん

第34話 合同チーム、試合開始!

男子の試合が終わり、選手たちが荷物を持って全員はけたところで、女子メンバーは各自荷物をベンチへ置いた。俺は全員が一通り準備が終わったところで声を掛け、全員を集める。

「試合前のアップはフリーアップでいい。しっかりと練習してきたことを個人個人で最終確認してくれ」
「はい!」

そういって彼女たちはコートへ散らばった。

「頑張れよ!」

航一に後ろから背中をどつかれた。俺は松葉杖を置いたまま立っていたので、そのまま体勢を崩しそうになり思わず左足を踏み込んでしまった。

「痛ってぇぇぇぇ!!」

俺が悶絶していると、後ろから悪気はなかったと航一が謝ってくる。

「あ、わりい」
「わりいじゃねーわ!悪化したらどうしてくれんだ!!」
「あははは。そんなに元気なら問題なさそうだな」

航一は笑い飛ばしながらニコニコと俺に向かって話しかけている。

「試合お疲れさん」

航一に俺がそう言うと、少し苦笑していた。

「あぁ…あははは俺今回出来悪かったんだけどね」
「ホントだぜ、なんだよあの第一クォーターのへなちょこプレーは」

俺が威張ったように強めの口調で言うと。航一は皮肉めいたように反撃してきた。

「誰かさんが怪我しちゃったせいで俺の苦労が倍になってるんだよ。全くホントにひでぇ奴だ…」
「ッチ、ホント全くだぜ…」

俺は自虐してやった。もうこいつのことなんてしらねぇ。

「じゃあ、俺は高みの見物と行きますかね!」

航一はその場を去ろうをするが、俺が呼びかけた。

「なあ航一、ちょっと頼みがあるんだけど…」
「ん?何?」

航一は不思議そうに俺に向き直る。

「ランニングスコア書いてくれない??」
「うえぇ…面倒くさ…」

航一は本当に嫌そうな表情を見せた後、はぁっとため息をついた。

「仕方ないな~瀬戸コーチのお願いは断れませんからね。はいはい。」
「お前な・・・やりたくないならやらなくていい、他のやつに頼むから」

俺がそう言い放つ

「うそ!ごめんごめん、やりますから怒らないでください瀬戸コーチ~」
「お前、ぜってぇ馬鹿にしてんだろ…」

俺は怒りを抑えながら航一をランニングスコアの席に座らせた。





試合開始3分前のブザーが鳴らされる。

俺は首に加えていた笛を口元へ持っていく。

「ピッ、集合!」

全員がアップを終え、各自ボールを椅子の下に置いて、水分補給などを終えるとぞろぞろと俺の元へ集まってくる。

「よし、全員集まったな」

俺が全員を見渡す。

「梨世たちにとっては初の練習試合だ、緊張もあるかもしれないが…リラックスして行け」
「はい!」
「ぶっ、ククク…大樹が監督…みたいなこと言って・・・ククク…」

航一が腹を抱えて、笑いをこらえている。

「はい、そこ。雰囲気ぶち壊すな。台無しじゃねーか!」

俺はひとつ咳払いをして、再び彼女たちに向き直る。

「上手くやろうなんて考えるな。今まで練習してきたことをしっかり試合で出せればそれでいい。いいな」
「はい」

全員が頷く。

「よし、じゃあ行くぞ!」

俺たちは円陣を組む。

「梨世掛け声頼んだ。」

俺は梨世に円陣の掛け声を任せた。
梨世は一度生唾を飲みこんだ後、意を決し声を出す。

「川見・城鶴!」
「ファイ・オー!!」

円陣を組み終え、コートへ向かう。五人。


本日のスターティングファイブ


桜梨世さくらりよ 身長158センチ ゼッケン4番 ポジション ガード
北条静ほうじょうしずか  身長181センチ ゼッケン5番 ポジション センター
黒須亜美くろすあみ 身長159センチ ゼッケン6番 ポジション ガード
渡辺由香わたなべゆか 身長161センチ ゼッケン7番 ポジション フォワード
倉田友くらたとも  身長166センチ ゼッケン8番 ポジション フォワード

俺は、この五人をスターティングメンバーとして送り出した。

「なんで私がスタメンじゃないの!」
「なんで私がスタメンじゃないの!」

本田、小林の9番、10番、二人のちびっちコンビが駄々をこねている。

「当たり前だ、開始5分でバテてぶっ倒れる奴と、バスケット経験3カ月のやつをいきなりスタメンに使うかっての!」

俺は二人の方を向かずに、ずっとコートの中を見ながら言い放った。

「はぁ?試合になれば10分は持ちます~」
「静先輩が絶対スタメンになれるって勧誘の時に言ってくれた!!」
「あぁ!もううるさい、うるさい!!いからおとなしく出番を待ってろ!」

俺はしつこい二人をベンチに座らせ、松葉杖で形原を含めた3人の元へ近づいてく。

「それにな…お前らは秘密兵器なわけ、だから最初から使うわけにはいかないの」

俺が小声で三人に伝える。

「秘密兵器??」
「しー静かに…サッカーでいうスーパーサブみたいな感じだ…だから秘密兵器は、後からやってくるヒーローだから、出番が来るまで爪を隠して待ってろ…」

俺が三人を説得する。

「そ、そう、秘密兵器ね!確かに私は秘密兵器といえなくはないわね!仕方ないから待っててあげるわ」

本田が嬉しそうにしている・・・チョロいなこいつ。

「スーパーサブといえば、サッカーで言えばエースストライカー同然の実力を持ったいわばスタメン級の実力を持った選手ってことだよね…ん~うん、頑張る」

小林も何か悶絶はしていたものの、納得してくれたみたいだ。うんうん、こいつもバカでチョロいな。

「秘密兵器…嬉しいです!」

うわっ、なんか形原ちゃんに関しては目キラキラさせちゃってるし…秘密兵器っていう言葉そんなに気に入ったのかな??

まあいいや、三人とも説得できたみたいだし。
俺はベンチの三人をなだめることに見事成功して、再び定位置に戻る。

女子の試合の審判は相沢さんが行ってくれるみたいだ。
そして、各ゴールライン上に国吉君と同じ一年生の川見高校の部員が笛を加えてスタンバイしてくれている。

俺は相沢さんたちに感謝の意を心の中で込め、目を一度つぶり精神を集中させる。

「よしっ!」
「それでは、ゲーム中、白(浮島)、黒(川見)で行きます。礼」
「お願いします!」

相手チームはそれほど身長が大きな選手はおらず、150センチ後半から170センチほどのメンバーがそろっている感じであった。相手の中には先ほどの船木さんの姿もある。

センターサークルの周りに全員が散らばる。もちろんジャンプボールを行うのは静だ。
相沢さんがセンターサークルの真ん中に入り。ボールをすっと投げた!

ついに合同チーム初の練習試合が幕を開けた。

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