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合同籠球マネージャー

さばりん

第26話 アドバイス

「よし、いったん集合!」

一回休憩を入れて、梨世と静が罰を受け外周周りから戻って来たところで練習を再開する。
今度のメニューは、静をゴール前に立たせてプレッシャーを与えながらのシュート練習を行う。
静はシュートブロックをせず、ただ手を挙げているだけだが、それだけでも十分にプレッシャーを与えるであろう白くて長い手がシュートを阻む。

この練習では、やはりプレッシャーを感じた黒須と渡辺がシュートを外しまくっている。

「手を気にするな。リングだけを見ろ!」

俺がアドバイスすると徐々にではあるが、シュート確率が上がってきた。
形原もドリブルが体についていかない回数が、少しずつだが減ってきた。レイアップもようやく様になって来た感じだ。

本田は「ぜぇ…ぜぇ…」と高校生の女の子とは思えない荒い息をはきながら懸命にシュートを放っている。シュート精度も落ちてきていた…そろそろあいつはもう一度休ませたほうがいいだろうか…
倉田はプレッシャーなど感じていないらしく、淡々とシュートを何本も決めていた。

意外だったのが小林で、プレッシャーなど全く気にせずに思いっきりのいいシュートを何本も決めていた。思い切りがよすぎで大きくリングから外してしまう大味なプレーなところもあるが、プレッシャーにはどうやら強いタイプみたいだ。
そして、最もシュートを外しまくっているやつが一人・・・

「あー!!もうなんで入らないの!!!」
「だから、静の手を気にするなって言ってんだろ」
「気にするなって言っても目に入ってくるんだもん!」

梨世は全く入らない自分のシュートに苛立ちながら、俺に突っかかってきた。

「じゃあ、一回目をつぶって打ってみろ!」
「目をつぶってどうやってゴールの位置確認するのよ!」
「レイアップシュートに行ってジャンプする瞬間までは目開けてろ、ジャンプしたら目を瞑って感覚で打ってみろ」

俺は梨世にアドバイスを送ると。渋々「わかった」と頷きドリブルを始める。

梨世はドリブルでスピードを上げていくと、ボールを両手で持ち2歩踏み込んで目を瞑ってジャンプした。
梨世は感覚だけでボールをはなった。
力が抜けたシュートは見事にゴールのボードに当たってリングに吸い込まれた。
着地するまで目を開けるのを忘れていたらしくシュートが入ったことに梨世は気づいていなかった。着地して俺の方を向く、どうだったかの確認らしい。
俺は梨世を見て口角を上げた。

「やればできるじゃねーか」

俺は梨世に向けてグッドサインを出した

「え?うそ、入ったの??」
「俺がこんな時に嘘つくと思うか??」

梨世は嬉しそうに何か感覚を掴んだようなそんな表情をしていた。

「自分の感覚を信じろ、梨世」
「うん!」

梨世は自信を取り戻したようで、そこからは目を開けたままでも全くプレッシャーを感じることはなく次々にシュートを決めるようになっていった。
その後、小林と形原にパスの練習を行ったりして時間はあっという間に過ぎていった。
個人技術向上練習1日目は思ったよりも収穫が多い内容の濃い練習となったのだった。

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