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合同籠球マネージャー

さばりん

プロローグ

何時間経過しただろうか、なんと返信をしたらいいのかわからなかった。
私はスマホのメッセージアプリで大樹のトーク画面と睨み合いながらベッドで横になっていた。

どうやら手術が無事に成功して退院したそうだ。明日から学校にも復帰できるらしい。
私はさらに頭を抱えながら考えた挙句。「そっか、よかったね。明日一人で大丈夫?」と、なんともそっけない感じの返信を送ってしまった。何やってるんだろうと思いながらアプリを閉じてスマホを机の上に置いた。

あれから一週間が経過した。私はあの日以来大樹と顔を合わせていない。あの時の涙を見てしまいなんと声を掛ければいいのかわからず、入院中も見舞いに行けなかった。

ふと窓から隣の大樹の家の方をみる、部屋の明かりはついておらず、どうやら既に眠ってしまったようだ。
私は「ふぅっ」と大きなため息をついて、仰向けの大の字になる。

恐らくまだ大樹は立ち直ってはいないだろう。出来るだけ元気づけてあげたいけど、どうしたらいいのか私にはまったくわからなかった。

大好きなバスケットが出来なくなるというのはどういう気持ちなのだろうか、心に大きな穴が開いてしまったような空虚感なのだろうか、それとも絶望感だろうか、それともその両方だろうか。私には想像がつかなかった。それと共に自分が何も出来ない不甲斐なさで余計に苛立ってくる。

また大きなため息をついて明日のことを考える。しかし頭の中はぐちゃぐちゃで今日はまともな案が出そうにはなかった。

「あ!!もう!」

ベッドの中で手足を何度かばたばたさせた後、枕を思いっきり両腕でつかんだ。

「どうやって声かけたらいいのかわからないよ…」

どうして私はこんなにも悩んでいるのだろうか。いや、そんなことはもう分かっているのだ。これ以上大樹を悲しい気持ちにさせたくない。あの涙を流した日のような絶望をもう味あわせたくない。小さいころからずっと隣で見てきたのだから、私が苦しいときはいつも助けてきてくれたから、今度は私が恩返しする番だと。そんなことを考えているうちに時刻は夜中の2時を回っていた。

          

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