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オレ様魔王の異世界無双

月田優魔

人間が何かを知る

5000年の時を経て目を覚ますと、オレの目の前には人間が二人いた。


「貴様は誰だ?」


そう尋ねると、訳のわからん言葉に混ざり、パパとママだと言ってきた。
確か人間どもは親と呼ばれる自分を育てる相手のことをパパとママと呼ぶ、と支配した人間どもから吸い上げた資料に書いてあったな。
つまりオレ様は、こいつらの子供で人間に生まれ変わったというわけか。
下等種族の人間に転生したのは少し計算違いだったが、それもまた一興。
人間として生きるのもおもしろいかもしれんな、とガイアは思っていた。


「ガイアちゃん、お乳の時間ですよー」


女はオレを抱き抱え、胸に近づける。
何故だか分からないがオレは無性むしょうに胸を吸いたくなる。
欲望には逆らえず、女の胸を吸う。


「っ!?」


オレは我を忘れて夢中で吸い続けた。


(な、なんだこの飲み物は!?しっとりとコクのある味わいにクリーミーな舌触り、う、うまい!)


オレのこれまでに飲んだ飲み物の中でかなり上位に入るうまさだ。
少なくとも、人間の生き血よりはうまいな。
人間もなかなかあなどれん…。


「レリシア、ご飯にしようか」


「は〜い、今からお皿に盛り付けますね」


抱いていたオレをそっと床に下ろすと女は料理を盛りつけ始めた。
そして、楽しく話をしながら夕食を食べ始める。
オレはその様子を腕を組んで眺めていた。


(これが人間達でいう家族というやつか。人間どもはオレを目の前にすると皆恐怖に顔を引きつらせたものだが…。これが人間の笑顔というやつか。悪くないかもな…)


ガイアは人間の笑顔を初めて見ていた。
前世では、悪魔の王と呼ぶに相応しいオレの恐ろしい姿を見て、笑顔になった人間などいなかった。
今は、この姿のおかげか人間の笑顔を見ることができている。
…人間も悪くないな。
ガイアはそう思うようになっていた。









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